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[先行レビュー] Mrs. GREEN APPLE – 1stフルアルバム「TWELVE」

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来たる2016年1月13日発売のMrs. GREEN APPLEの待望の1stフルアルバム「TWELVE」を運の良い事に一足お先に聴く機会に恵まれた。

一言で、最初に結論を言っておこうと思う。
このアルバムは、全てのミセスファン、ミセスを知らなかった人、全ての邦楽ロックファンに送る、2016年最初にして最高のプレゼントになる!
僕はアルバムを聴いてそう思った。聴いていて何度ゾクゾクしただろうか。何度ウズウズしただろうか。

大森元貴という、何年に一度しか現れないであろう才能の塊と、それに負けない4人のメンバー達とのチームワーク、そしてどこをどう切り取っても最高のバンドアンサンブルが鳴っている。
言わずもがな、楽曲は全て最高だ。12曲13トラック入りのこのアルバムには、大森が中学生の頃に作った楽曲から、このアルバムの為に書き下ろした楽曲まで、幅広く収録されている。
ファンであれば、歓喜するであろう音源化されていなかったライブの定番曲も含め、今のミセスが全て詰まっている。
ある意味ファーストアルバムにしてベストアルバムと言ってしまいたくなるようなアルバムだと感じた。

1曲ずつ何かを書いていくのは野暮なので、みんなこのアルバムを手にして各々楽しんで聴いてもらいたいと思う。
ここでは、先行レビューという形でいくつかの楽曲をピックアップしながら、僕のすごく主観的で勝手な感想を書いていこうと思う。なので、参考程度に読んでもらいたい。

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どうしても外せない、まずは1曲目「愛情と矛先」。
この楽曲は大森が2014年の冬に作った楽曲だ。そして、初めて藤澤と若井にソロを自分達で作ってもらった楽曲でもある。
録音まで30分の時間を2人にあげ、席を離れて戻ってきた時に出来ていたソロは素晴らしかったという。確かにここで聴ける2人のソロは最高の音をしている。
個人的にやられたのは、イントロ初っ端の歯切れの良いバンドの演奏だった。再生した瞬間にぶっ飛ばされた。ライブでは定番になっているが、また違った表情を見せていて、とにかくいきなり鳥肌が立った。
そして、同期の打ち込みが素晴らしい。音源化してくれてありがとうと言いたい。
人間にとっての愛の大事さ、強さを力強く歌っている。

続いてシングル曲「Speaking」。
1曲目でテンションが上がったまま、さらにテンションを上げられる。この楽曲に関しては、みんなもうシンガロング出来るくらい聴き込んでいるだろうから、特に何か言う事はないかな。ただ、やっぱり凄まじく良い曲だな。と。

3曲目「パブリック」。
おそらく、このアルバムの核だろうと思う。歌っている内容も演奏も含め、アルバム通してこの楽曲が一番アルバムを表している楽曲なんだと思う。
人の醜さを歌いながら、それでも人は美しい。と歌っている。とても哲学的だが、真理だと思う。2015年クリスマスイブのワンマンでも最後に演奏され、自主企画ライブなどでも大事な場面で最後に演奏されてきた、きっとミセスにとっても、とても大事な楽曲だと思う。
同期の音は入っておらず、とてもバンドサウンドが純粋に鳴っている。バンドらしい素晴らしい演奏。歌詞の世界観もアルバムジャケットともリンクしていて、一種のアルバムのテーマソングと言えるのではないか。

ここまでの3曲で僕はもうこのアルバムの虜だった。Mrs. GREEN APPLEというバンドは凄まじい才能の塊達だ。昔から僕は本当に素晴らしいバンドには魔法がかかっていると思っているのだが、正にミセスがそれだ。
ミセスには確実に魔法がかかっている。じゃなければ僕は納得出来ない。こんなにカッコ良いバンドが現れるだなんて。

次の「藍」まで、とにかく攻め攻めできたアルバムは、5曲目「キコリ時計」で凄く楽しい雰囲気になる。この振れ幅の広さもまたミセスの魅力だな。なんて事を思った。
同期のホーンの音や、マーチっぽい雰囲気が最高に素敵だ。

そして、僕がこのアルバムで1番気に入った楽曲、6曲目の「私」。珍しい凄く純粋なバラード。だけど、一筋縄ではいかない。
とても美しい楽曲なのだが、歌詞がとてつもなく印象的だ。タイトルの通り、とにかく「私が私の事を私の為に」歌われている。完全なる一人称。それがとても印象的だ。憂いや寂しさ、虚しさ、そんな感情を包括しながら、それでも私は私を生きていく。というどこか力強い楽曲。
サビのアレンジが素晴らしい。

あれ、これほぼ全曲レビューみたいになってきてる。違う違う。そんなつもりじゃなかった。でも、書き始めたら手が止まらなくなってしまった。
それくらい、とにかく全曲に対して何か書きたくなるほど素晴らしいアルバムという事でひとつ。。

6曲目のバラードを挟んで、7曲目からはまた攻めるミセスに戻る。
でも、個人的な感想だけれど、前半よりもポップさが増す後半戦。という印象だ。

ファンクっぽさを感じさせる7曲目を通り、8曲目「ミスカサズ」。
このアルバムで一番闇を担っている楽曲だと思う。でも、ミセスの凄さは、その闇もバンドの演奏と大森の声とメロディでただ暗いものにはならず、きちんとミセスの楽曲になるところだと思う。

9曲目「SimPle」。
一番分かりやすく哲学的な楽曲なのかな。歌詞がストレートに哲学を歌っている。そして、人にとって大事な事を伝えてくれる。とても良い曲。

「InTerLuDe」を挟み、11曲目「Hug」。
好きです。この曲。とても綺麗。とても美しい。バンド演奏も、今までのミセスにはなかったようなアレンジで新鮮さがとてもある楽曲。
そして、歌詞がツボです。

12曲目「HeLLo」。
これもファンには馴染み深い楽曲。Introductionに収録されていた楽曲の再録版。とてもミセスらしい名曲だと思う。

最後、13曲目「庶幾の唄」
とてもポップで幸せな前向きな楽曲だ。綺麗な歌詞とミセスならではのポップさ。最後まで全く飽きさせない最高の楽曲が最後に収録されている。
しかも、シンプルに幸せな言葉で幕を閉じる。凄く胸が満たされるようなそんな気持ちになるアルバム最後の楽曲だなぁ。と思った。

結局、ほぼ全曲触れてしまったが、本当に 今この瞬間のミセスが全て詰まった最高のアルバムだと思う。2016年、このアルバムを超えるアルバムがどれだけ出て来れるのかと素直に思ってしまった。
1stフルアルバムにして、そのくらいの名盤だと思う。

是非、この楽曲達を出来る限り大きい会場で聴きたいし歌いたいし、観客のシンガロングが観たい。
2016年はミセスの年になる。そんな予感が満載のアルバムだ。

まずは、3月1日から始まる「TWELVE TOUR ~春宵一刻とモノテトラ~」を楽しみに待ちたいと思う。
どんどん凄くなってゆくミセスをこれからも、ずっと見ていたいと心から思ったアルバムだった。


Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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