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[Staff Recommend] 夜の本気ダンス – 「DANCEABLE」

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なんだろう、このノスタルジーと全く新しい新世界の感覚は。

2001年、アメリカからThe Strokesが「Is This It」でデビュー。
2002年、イギリスからThe Libertinesが「Up The Bracket」でデビュー。彼らはThe Strokesに対するイギリスからの回答とまで呼ばれた。
2004年、イギリスからFranz Ferdinandがアルバム「Franz Ferdinand」でデビュー。
2006年、イギリスからArctic Monkeysが「Whatever People Say I Am, Thant’s What I’m Not」でデビュー。
挙げだしたらキリがないが、時は2000年代、NYからThe Strokesがデビューした事で、「ロックンロール・リバイバル」と呼ばれる現象が起こった。
そして、アメリカ・イギリスを中心にロックンロールバンドが次々と現れた。この現象は2000年代の間ずっと続いていた。

この現象が日本に飛び火してきたのは、少し遅れての事だったと記憶している。しかし、日本においてはこのムーブメントが定着するようなバンドは現れなかった。

しかし、どうだろう。今まさにこの文章を書きながら聴いている「夜の本気ダンス」のデビューアルバム。これは間違いなく日本におけるロックンロール・リバイバルだ。
上記した外国のバンド達に共通して言えるのは、それまでアメリカではミクスチャーが、イギリスでは陰鬱な雰囲気を纏ったバンドがチャートを賑わせていたところに投下された、「ロックっていうのはダンスするものなんだよ。」とでも言わんばかりの初期衝動に満ち溢れたダンサブルなロックンロールバンド達だ。
聴いていれば、踊らずにはいられない。思わず体を動かしたくなる音楽。印象的なギターリフに、「さぁ、踊れ!」と言っているかのようなベースとドラム、そしてシンガロングしたくなるキャッチーなメロディである。

その全てが、この夜の本気ダンス「DANCEABLE」には溢れんばかりに詰まっている。なんせ、アルバムのタイトルがダンサブルだもの。
1曲目「Oh Yeah」から、全く手を抜かない。聴く者を躍らせにかかっている。イントロのディレイとリバーブの効いたギターリフ、4つ打ちで入ってくるドラム。「You’re Liar」と繰り返すキャッチーなメロディ。そして、その後やってくるシンガロングしたくなるサビのメロディ!これが踊らずにいられるか。
2曲目、リード曲「Crazy Dancer」もうダメ。これがデビュー盤とは思えない。なんだこのクオリティ。イントロのギターカッコよすぎるだろ。サビの「Crazy Dancer」って歌うところのコード進行とギターのフレーズなんて音楽的にもドキっとする。
その後も、アルバム通してキラーチューンの連続なのだが、ほぼ全曲3分台で楽曲が終わるところも素晴らしい。無理に長く引き伸ばさず、言いたい事を言い、聴かせたい音を聴かせて潔く楽曲を終える。
これだよ、これ、ロックバンドって。

彼らは日本のバンドが凄く苦手とする、後ろ乗りのリズムをオープンハットを含めた演奏全てで見事に表現している。外国のロックバンドと日本のロックバンドの一番大きな違いは、個人的にここにあると思うのだけれど、外国のバンドは自然と後ろ乗りを表現するのだけれど、日本のバンドは前乗りのバンドが多い。でも、この夜の本気ダンスは完全に後ろ乗りだ。だから聴いた時にノスタルジーを感じたんだと思う。2000年代、リアルタイムで外国のロックンロール・リバイバルを経験した自分の心に思いっきり響いてくる、あの頃の感覚。
でも、夜の本気ダンスは、そういった外国のバンドのただの焼き増しではない。アルバム通して、彼らの個性が爆発している。初期衝動的なものも、楽曲の展開やアレンジも、とても現代的だ。2016年の音をしている。だから、ノスタルジックな気持ちになりながらも新しいと感じたんだと思う。

今、日本にここまで踊らせられるロックバンドがどれだけいるのか。間違いなく彼らは日本のロックバンドシーンの中心に食い込んでいくだろう。

さぁ、みんな腕を組んでライブを観る時代は終わりを告げた。この「DACEABLE」を聴いてロックに踊り狂おう!

【夜の本気ダンス】Crazy Dancer – YouTube ver.




夜の本気ダンス – 『DANCEABLE』全曲&初回盤付属DVD「梅シャン!ONE MAN SHOW!」全曲映像ダイジェスト





Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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