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[Interview] 若旦那 – 「WAKADANNA5〜フォアグラなんていらねぇよ〜」発売直前インタビュー

今回は、4月6日自身の誕生日に5枚目のソロアルバムを発売する、ソロアーティストとしての若旦那へのインタビューを行った。
インタビュー中は、終始リラックスしたムードで、若旦那の中にある素直な気持ちや、ファッションと音楽の関係、ライフスタイルまで様々な話が聞けたと思う。
すでに誰もが知っているようなアーティストにも関わらず、少しも偉ぶらず、とても優しさが滲み出ている、人間味に溢れた素敵な方だと感じた。
そして、彼の言葉一つ一つに刺激を受けている私自身も発見出来る良いインタビューだったと思う。

是非、ソロアーティスト若旦那の今の心境・ライフスタイル・音楽・ファッション・SNS様々な事に触れて、より彼を深く知ってもらいたいと思う。


邑田航平(Optimanotes編集長)

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——まずは5thアルバム完成おめでとうございます。早速拝聴させて頂いたんですが、大変素晴らしかったです。
 
ありがとうございます。
 
——早速なんですけれども、今作は4月6日の若旦那さんの誕生日に発売されるということで、発売日を誕生日にしたことに何か込めた思いはあるのでしょうか?
 
特にそんなにないんだけど、水曜日が発売日の定期なんで。ちょうど誕生日が定期日で、「いつでもいいよ。」みたいな感じだったんですよ。それで、3月じゃなくて4月がいいなと思って。ちょうど「ハル」って曲もあるし、桜の時期が良いという事になったんですよ。
「誕生日に出したい!」とかいうわけじゃないんですけど、そういうのが重なるって事は良いことだから、縁起がいいなと。
だから、そういう縁起が良いものが重なったって感じですね。
 
——なるほど。ゲン担ぎ的なものでちょうど良いタイミングでそこに当てはまってきたという感じですかね。
 
そうですね。
アルバムを出したい時と自分の誕生日が同じタイミングでラッキーだったなって思ってます。

 
——なるほど。
私の中で若旦那さんというのは色々な側面を持っているな。と前から思っていまして、特に前作に関して言えば、すごくパンクな側面が一番表に出ていて、4作目ではあるんですけれども、まだ初期衝動的なものがボンと前面に出ていて、力強い歌声で、という印象を受けていたんですけれど、今作で特に何か意識した事とかはありますか?

「幅広い楽曲性だね。」って皆に言われるんですけど、逆に幅広くないように自分の中で絞って作りました。やっぱパンクロック、あとちょっとソウルな部分を含めなんすけど、ブルース・ソウル・パンクロックっていうものを意識してるんで、そんなに幅広くはやってないんですよね。70年代っぽいことをやってるっていうか、タネ明かせば。うん、だから自分の意識は初期衝動、言われたように初期パンクっていうのを意識してやったけど。

——そうですね、確かに私も聴かせて頂いて、音楽的なところでいけば、ロック・パンクであったりとか、ロカビリーとかカントリー、それこそアカペラ、バラードだったり、あとはそうですね、サンタクロースという曲が入ってますが、あの曲は大滝詠一さんみたいなサウンドメイクになったりしててですね。
 
そう、AORですね完全に。
 
——そうですね、なので結構音楽としてはすごく幅広いなと思ったんですけれども、やっぱり一本筋が通っているという印象でした。
 
筋は70年代・80年代なんですよね。
 
——そうですね、やっぱりそこら辺は前作と変わらずというところですかね。
 
70年代後半から80年代前半なんですよね、やっぱり自分が影響を受けてるラインというのは。
 
——もうすでに公言もされてますけれども、やっぱり尾崎豊さんだったり、ブルーハーツだったり、って言うところが根源にありますか?
 
根源にありますね。

——そこら辺に70年代が入ってくるってことは、ピストルズであったりとかですか?
 
ピストルズ、ジャニスジョップリンっていうのが入ってきますね、そこに。
 
——うん、なるほど。
 
まぁロカビリーも今回はビシバシ純情のカバーで、ヒルビリーバップスだったりっていうのも80年代前半のバンドだったり、やっぱその時期が好きなんでしょうね。
 
——ソロでやられるっていったときに、どういうものを出していこうかなって考えた時には、コンセプショナルなものというよりは、衝動を大事に一番影響を受けたものをダイレクトに伝えていきたいという想いですか?
 
そうですね、無理にこういう形・コンセプトを作るわけじゃなくて、自分の体に入ってるものを自然の力で自然なスピードで出してあげる、リリースしてあげようと思ってはいましたね。
 
——確かにそうですね。
 
ありのままに自分の中のものを曲げずに出すって いうことが、こういう形に表れてくるんですよ。
 
——ありがとうございます。
あと、前作との違いで私が感じた事なんですけれど、楽曲を聴き歌詞も読ませて頂いて、前作よりも吹っ切れた感じという印象を受けまして、人間なので誰でも本来的に弱さだったり、孤独感だったり虚無感だったり、そういう暗い部分、闇みたいなものを抱えて皆生きていると思うんですけれども、何かそういうところを超えたというか、一歩先に足を踏み出した感じの力強さみたいなものだったり愛だったりとか、そういったものがすごく溢れている印象をアルバムを通して感じまして、そこら辺に関してはどうお思いでしょうか?

アルバムの1曲目にある「トンネル」って曲が、このアルバム 制作の1曲目になった曲で、この曲がすべてのコンセプトなんですよ。
この曲から始まったので、 川で言えば水が流れてきた源流がここなんです。「闇からの脱出」って いうのがテーマ。もがいてももがいてもまだまだ闇の中にいるけど、光が一瞬見えたような気がする…、そっからがスタートなんです。必死に光とは何だ、闇とは何だっていう事に向き合って、歩いて走っていく。それが今回のアルバムの全貌なんですね。このアルバムが完成した時に俺はたぶん抜けてるんです、トンネルを。だから自分の闇を認識して、光を求めて闇の中からもがいて脱出するまでのアルバムなんですよね。

 
——そのアルバム制作というものを通して、若旦那さん自身もまさにそのトンネルという闇の中から入っていって、アルバムを制作を通して最後光を掴んだではないですけれども、そういった感じですかね。
 
そうすね。
 
——一歩抜けたなという感覚を得られたという感じですかね?
 
「トンネル」でもあるように、“トンネル”を抜けても、結局トンネルなんだなって いうのが分かって。
じゃあ誰とその闇の中を一緒に歩いていけばいいのかとか、光を頼るのではなくて自分が光になって、時には仲間を照らしてあげたり、自分の足元を確認したりする為に、自分自身が光になるにはどうしたらいいのかっていうのを必死に見つけたんですよ、このアルバムで。
何か自分の今後のスタイルっていうのが見つかったっていうか…、ライフスタイルっすね。ライフスタイルの改善が闇からの脱出なんですよ、自分の心とか考え方とかそういうものを整え、自分を受け入れたり見つめ直すことによって見出していくっていう、うん。
 
——これは、私の個人的な気持ちなんですけれども、今ってすごくデジタルな時代だと思っておりまして、PCを使って誰でも簡単に音楽のソフトを使って楽曲を作れてしまうような時代だと思っています。なので、そんな時代だからこそ、若旦那さんのやられているような、人間味がドロドロと溢れだしてくるというか、「生身ですよ!」っていうのがすごく前面に出ている音楽が大好きでして、最近EDMとか流行っていると思うんですけれども、そういうデジタルな音楽に対して、何か印象みたいなものはありますか?
 
デジタルの音楽も嫌いじゃないですよ。でも、デジタルだけに頼った音っていうのはバレますよね。
大切なのはデジタルと生音の融合ですね。そこのバランス感覚を見極めた連中っていうか、バランス取れた人間が良いミュージシャンになっていくのかなと思っています。自分は結構生音だけで演ったりもしてるけど、必ずしもそれが一番いいって思っている訳じゃなくて、全面的に全部否定じゃなくて、全体を調整・調和させることがこれからの本題になっていくのかなって。

 
——なるほど。確かに今作でも打ち込みのような楽曲も入ってはらっしゃいますので、そこら辺が今まさに仰っていた調和みたいなものですかね。
あとですね、「すいません、熱いの下さい。」ってトラックが入っていると思うんですが、最初聞いた時は、ちょっと思わず笑ってしまって面白いトラックだなと(笑)。ただ、アルバムの中にこのトラックが入っているっていうのは、絶対何か意味があるんじゃないかと思って、私は聴いていまして。
何度も聴いていくうちに、アルバム自体が結構やっぱ熱いじゃないですか、若旦那さんのメッセージみたいなものが熱いので、そういったものとかとリンクさせている部分があるのかなと思いまして。

 
もちろんですよ!熱燗のあつつつつ!っていうのと、この歌があつあつつつつつ、熱いよこれ!っていうのと同じ感覚で言ってますんで(笑)

——ですよね(笑)
 
ですね(笑)
 
——良かったです。私の解釈は間違ってなかったですね(笑)
 
熱いなーこれ!ってゆう、ちょっと熱すぎるよこれー!っていうアルバムなのかなって(笑)
 
——ちょっと熱いな。ではなくて、熱すぎる感じですね。
 
熱つつつ!
 
——熱つつつ!ちょっと触れないみたいな(笑)
 
そうそうそう、そういう感じ(笑)
 
——その次元までの熱さっていうところですね。
 
熱さ、うん。自分の存在ってそういうものなのかなっていう風に思って。熱―いのが好きな人や、熱―い熱燗を好きな人もいるのかなって思ってこういう表現をしてみました。
 
——はい、すごく良いトラックだと思います。
 
ありがとうございます。初めてですよここ褒められたの(笑)
 
——本当ですか、僕このトラック大好きです。
 
要るのかどうかってちょっと議題に上ったくらい(笑)
 
——思わずちょっとニヤニヤしてしまう感じというか。
 
ほんとですか、嬉しいです(笑)
 
——では、先ほどちょっとお伺いしたんですけれども、音楽的な影響に関して、パンクロックというところでブルーハーツがあったり、セックスピストルズがあったり、あとは尾崎豊さんみたいなものが根底にいらっしゃるということなんですけれども、具体的にどういったところでがっちり胸を彼らに掴まれているという印象でしょうか?
 
あー、勢いですね。ピストルズだってめっちゃくちゃ演奏下手だし、なんか、勢いで「関係ねえよ!」みたいな感じでやってる感じですよね。ブルーハーツは勢いもありますけど、やっぱりもう全てが超越していると思っています。ブルーハーツの歌詞の世界観とか表現方法とかがもう大好きだなって思うし。尾崎さんもそうですよね、完全にもう超越した世界で自分と向き合った形で、もちろん世間はどう思うのかなとか、売れるかなー売れないかなとか考えたと思うんだけど、それよりも自分をさらけ出しながら自分の苦悩を歌うっていうことを選んだっていうのがやっぱ刺さりますね、自分には。スっと自分の中に入ってきますね、それが。

 
——なるほど。そうですね、挙げて頂いたアーティスト、ほんとにジャニスとかもそうなんですけれども、皆さん本当に圧倒的個性というか、他に類を見ないアーティストの皆さんなので。
 
「そんなのやんなくていいよ。」って周りにたぶん止められながらもやってるっていうか、ジャニスとかも歌詞になってないことが沢山あるんすよ、フェイクばっかりで。でもそのフェイクも、「私歌唱力あるでしょ?上手いでしょ?」っていう昨今のR&Bシンガーみたいな感じじゃなくて、感情的のまんまのフェイクで、なんかそういうの良いなと思って。
 
——まさに心の叫びという感じですね。
 
そうですね、心で叫んでる感が出てますね。
 
——それではですね、現在活動してらっしゃるアーティストの中で、例えば影響受けているな。であったりとか、単純に気になっているな。というアーティストっていらっしゃいますか?
 
いっぱいいますよ。洋楽が多いすね、やっぱり。でもキティー・デイジー&ルイスはほんと影響を受けてて。やっぱ古いミュージシャンはかなり影響受けてますね、ジャニスみたいな人たちとかツェッペリンもそうだし。日本人で言えば誰だろうな…、同期のサンボマスターとか10-FEETとかに影響受けてるし、最近聴いてたのはThe finでしたね。
 
「おわ、そういう音楽やるんだ!」みたいな、なんか良いなって思って聴いてました。
 
——それでは次に、楽曲の制作に関してお伺いしたいんですけれども、楽曲を作る際に一番大事にしている、大切にしていることは何でしょうか?
 
感覚ですね、その感覚が一番大事だから。良い感覚をレコーディング日とか作詞作曲の時に感じる事ができるように、そこに向かって行く準備がすごい大事で…、心の準備っていうか目に見えない部分ですよね。
モチベーションだとか感覚だとかっていうのを自分の中でコントロールすることが最も難しいんですよ。
あとは日本語の持つスピード感とかグルーブ感っていうものをすごい大事に、感覚の中で大事にしながらメロディーにしていく。
例えばこれだったら(漫画本を手に取り)、一冊の漫画って言うのか一冊の単行本って言うのかだけでも言葉のスピードが違うじゃないですか。漫画、単行本。単行本の方がしっかり走ってる。ピシュッって。そういう言葉のスピード感はすげー大事にしてます。ここで止めたいのか、ここでスピードをピュンっと流したいのかとか、そういうものは歌詞作りにすごく気使っているポイントですね。
 
——ありがとうございます。次にどういったときに歌詞や楽曲が浮かぶことが多いでしょうか?もちろん先ほど言われたみたいにコンセントレーションみたいなものを高めていって曲作りに入っていくという時もあると思うんですが、それ以外のタイミングで、浮かびやすいタイミングというのはありますか?
 
最近はやっぱ一番苦しんだ時ですよね、苦しくて苦しくてしょうがない時に歌に答えを求めるっていうのが一番多いことなんだけど、そんなことやってたら苦しみを中毒のように求めてしまうんですよ。
そういう自分も何かちょっと居たんですよ。リスカと一緒ですよね、リスカして歌を作っていくことはもうしたくなくて、なるべく自分を傷つけて歌を作るんじゃなくて人の傷をみて歌にして治してあげたり、傷ついている人とか嬉しそうな人とちゃんとシンクロして歌にしていくっていう次のステージに行きたいなって思ってます。

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——ではここでですね、ちょっと一旦音楽から離れさせて頂きます。休日はどんなことをして過ごすことが多いでしょうか?
 
最近はサーフィンですね。
 
——サーフィンは結構色んな場所に行かれるんですか?
 
そうですね、やっぱり東京じゃ出来ないものなので色んな所に行って、サーフィンさしてもらってます。
 
——では次に、今一番若旦那さんの中で旬なものや事、食べ物とかでもいいんですけれども、一番旬なものと言われると何がポンっと出てきますか?
 
アサイーボウルですかね、アサイーボウルが好きなんですよほんとに。
 
——それは健康的な意味合いではなく食べ物的な意味で?
 
食べ物的な意味でですね、でも健康的な意味でもそうなんすけど、アサイーボウルとサンドウィッチがすごい好きで、いつも考えてます、どういうサンドウィッチがいいのかとか理想のサンドウィッチってなんだろうとか考えてますね、いつも。
 
——理想のサンドウィッチ、それは面白いですね。僕も一時期サンドウィッチ作りにはまりまして。
 
あー!そうですか!
 
——スーパーで今日はどれとどれを混ぜてやろうかっていうのすごい考えては色んな組み合わせで。
 
どれが理想のサンドウィッチでしたか?
 
——僕が当時一番作っていたのは、結構肉々しいんですけれども、レタスをベースにしてマヨネーズをパッと塗って、その上にベーコンとハムと、あとパストラミビーフですね、パンは食パンで。
 
結構オーソドックスなんですね。
 
——そう、かなりオーソドックスなんですけどね。
結局最初そこから始まって、色んなものを入れて作っていったんですけれども、最終的にオーソドックスに戻ってきて、やっぱりこれが一番好きなのかなというところに落ち着きましたね。

 
俺は今魚なんですよね。
 
——魚?
 
魚を焼いてレタスとか野菜と魚を組み合わせて、マヨネーズかけてクシャっとさせて食べるのが一番好きですね。
 
——魚ちなみに何を入れるんですか?
 
今のところは鮭も好きだし、マグロの醤油で焼いたのとかも美味しいすよね。
 
——そうなんですね、マグロとか、アボカドとかを入れても美味しそうですよね。
 
そうそうそう、マグロにはアボカドとレタスがいいですよね。
 
——それいいですね、それちょっと作ってみます。
 
魚だから、俺はフィッシュ&サンドウィッチっていうジャンルを作りたいんです。
 
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——なるほど、フィッシュ&チップスではなく、フィッシュ&サンドウィッチ。確かに無いですねそれ。初めて聞きますね。
次にですね、SNSについてお伺いしたいんですけれども、若旦那さんはInstaglamで結構色々と発信をされているかと思うんですけれども、自身のファッションとかも色々と発信されていて、コメントとか見ていると「何着ても似合うよね」とか、髪型変えると「すごい今回の髪型良いよね」みたいなコメントが沢山付いたりして、結構ファッションリーダー的な側面があるなと思っております。
ファッションが音楽に与える影響みたいなものっていうのは何かあると思いますか?

 
ありありですね。今はファッションが音楽を引っ張ってると思っています。でも俺の好きな昔の時代=70年代80年代は、音楽がファッションを引っ張ってましたよね。ここはかなりせめぎ合いなんですよ。もう一回音楽がファッションを引っ張る時代にしないといけない。やっぱりこう、皆昔を見てるんですね。例えば、グランジファッションだったらカート・コバーンが出てきちゃうじゃないですか。今の人より。
 
——そうですね。はい。
 
昔を掘るしかないっていう。やっぱちゃんと今の音楽シーンのファッションをリードしていく関係でないといけないなと思って。俺は普段遊んでいるのがファッション系の仲間ばっかりなんですよ。だからファッションが自分自身と密接なんです。
もっと近くあるべきですよね、ミュージシャンとファッションが。ちょっと遠いから、分かんねぇからってスタイリストが持ってきたものを着るのも分かるんだけど、もっとこうグッチャグチャにせめぎ合うっていうか流行り関係ねぇよって言ってるアーティストもどんどん出て来てほしいですね。

 
——結構私の中では2000年代に、エディ・スリマンがディオールオムを立ち上げたあたりが、かなりファッションが音楽を引っ張ったなという印象があって。リバティーンズとかもそうですし、あの時代はもうディオールオムがトップにいて、彼らというかエディ・スリマンが作る洋服からインスピレーションを受けたロックミュージシャンが海外でバシバシ出てきて、という印象をすごい受けていました。
 
海外の人たちって、エディ・スリマンと仲間じゃないですか。だから仲間で築きあげているような気がして。それは俺とファッション業界の友達とかと近い感覚なんですよ。
でもそのエディ・スリマンが作ったものを、俺達がそれ着てればお洒落だっていう感じじゃない関係でありたいなと思っていますね。

俺は着ないんですよ、輸入物を。ドメスの自分の仲間の服しか着ないですね。今日は下はジェントルマンだし、Tシャツもアンダーカバーだし、そういう仲間のものを、しっかり一緒に語り合った奴らとちゃんと着ていく、そういう姿勢がファッション業界に着させられていないミュージックになっていくんじゃないかな。ミュージシャンはそうあるべきだと思ってっていうか、ダサくても自分の仲間が作ったものを着ていこうぜ、みたいな。もしくは自分が作ったものとか。なんか最近サンローランかっこいいよねみたいな感じの着方はしたくないですね。

 
——その感覚はすごい私好きですね。やっぱりそのクルーっぽいというか、そうやって繋がっていって、お互い影響を受け合ってっていう関係性でファッションも音楽も進んでいったらいいなと思います。
 
ヴィヴィアンがピストルズの服を作ってたように、でもヴィヴィアンはあのパンクからずっと離れないじゃないすか、そのマイメン感ですよね。ヴィヴィアンもブレない、でもヴィヴィアンが作り上げたセックスピストルズに、ファッション業界がやっぱピストルズをオマージュしていくとかさ、もうなんかこう、どっちが引っ張ってるとか関係なく、クルー感なんだよね。
で、エディ・スリマンもクルー感だと思うんすよ。エアロスミスだっけ?どっかやってましたよね。ローリングストーンズかエアロスミス。

 
——ローリングストーンズですかね。
 
エディ・スリマンがやってたのって、そういうのは分かるんですよね。
 
——確かに。
 
って思ってます。そこすごい大事なポイントなんです。文化服装学院の偉い人が俺たちのファミリーの中に居るので、文化の中で授業やらしてよって言ってます。音楽vsファッション、ここのポジショニングとか、どっちがリードしていくのかっていうのを、ディスカッションしていきたいっていうのを、俺はファッション講義でやっていきたいと思ってます。ファッションデザイナーは自分の好みのミュージシャン見つけて積極的にプロデュースすべきですよね。お金じゃないとこで。
 
——良いと思います!私その感覚ほんとに好きです。
ではですね、同じくSNSについてなんですけれども、Twitterも並行してやられているかと思うんですけれども、そういったSNSが若旦那さんに与える影響などって何かありますか?

 
そうですね。ファンとの繋がり・世間との窓口・自分自身が持つメディアってとこなんですけど、それに対して、何の情報を開示していくのかっていうのは、闇雲にやっちゃダメだなって最近やっと勉強出来てきて、あくまでも個人的な情報アカウントではないんだぞっていうのが分かってきましたね。言っていい話と言っちゃいけない話と、世間で大問題になってるじゃないですか、個人なのか公なのかみたいな。そこを自分の中でちゃんと仕分けしながらやっていかないと。最も危険なものだと思ってます。自分がもし失敗するなら、きっかけはSNSなんじゃないかな。

 
——それほどまでに危険に思ってらっしゃる。
 
危険に思ってます。
 
——なるほど。ただし、やっぱりファンとの繋がりなども考えると悪い事ばかりではないですよね?
 
良いこともいっぱいありますよ。
ファンの方は、良いことも悪いことも言ってくれますが、見るかどうかは自由なんで。ただ、こっちが開示する事に関しては気を付けなきゃいけない、俺は公の人なんだっていうのをちゃんと見極めないといけないな、と。メディアはすぐにそういう部分だけを拾いますしね。

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——次に、この質問は初めてインタビューさせて頂く方皆さんに聞いている質問なんですけれども、若旦那さんを構成する要素みたいなものは様々あると思うんですけれども、今この瞬間一番重要だなと思う3つの要素を挙げて頂いてよろしいですか?
 
自分の3つの要素ねぇー、尾崎豊・さだまさし・ブルーハーツって言う3つの要素をよく言ってます。それを足して3で割ったのが俺だって言ってますけど。生き方的にいえば、文化的な俺がいて、もっと乱暴な不良性の俺がいて、赤ちゃんみたいに純情な俺がいて、っていうのが俺を構成する3つの要素かもしれないですね。
 
——ありがとうございます。次に今後の展望についてなんですが、ソロアーティストとして5枚のアルバムを出して、キャリアを積んできていますが、近い将来の目標と、あとはまだ全然見えてない遠い未来に何か目標があれば教えていただいてよろしいですか?
 
ソロの目標的には武道館ですね。湘南乃風的には東京ドームっていうのが目標にあります。早くソロ10枚目のアルバムを出したいなっていう、そこまでいきたいすね、ソロで10枚出してベストを出したいんで。あと、6・7・8・9・10、アルバム5枚を後3~4年で出していきたいですね。
 
——でも前作の若旦那4から、今作まで1年かかっていないですよね、8か月くらい。
 
そうですね、8カ月くらいですね。
 
——なので、期間的にはかなり短いところで出てきたな。という印象ではあります。
 
自分的には、半年に1枚は作れるんですよ。でも、半年に1回のアルバムっていうのはスパンが短すぎるので、1年に1回くらいにしときなさいっていう風によく言われますけど、5年かかんのかーと思ったら、やっぱ3年くらいで出していきたいな、と。
 
——もっとスピード感をもっていきたいと。
 
スピード感を持って5枚出して、武道館やりたいなっていうのが自分の中では目標です。
 
——では、遠い目標みたいなものは見えていない感じですか?
 
遠い目標はいつまでも、ヨボヨボな70歳になってもライブハウスで皮ジャン着てやり続けていきたいなっていうのはあります。そこをイメージしてやってますね。宇崎竜童さんのように70歳のバースデーバッシュをシェルターでやりたいですね。
 
——いいですね、ありがとうございます。次にライブについてなんですけれども、若旦那さんのライブといえばまずファンとの距離感がすごく近いなと思っています。あとは一体感であったり、ファンとステージの熱量の凄さみたいなものをすごく感じるんですけれども、普段ライブでステージに出る前に意識していることなどはありますか?
 
リラックスして、心を整える作業ですね。気負ってもダメだし、リラックスしまくってるのもダメ。やっぱりお客さんの心と照準をしっかり合わせる、カチャってはまるのが大事ですね。
気持ちを込めて一人ひとりとはめていかないといけないんで。
それにはやっぱりほんとに程好いリラックスと程好い緊張感がないと出来ないんです。そこの微妙なバランスを整えていくことすね、抽象的になっちゃいますけど、非常に難しい作業なんですよ。
 
——ただ、今言われた様なことが出来ているからこそのあの一体感であったり、ライブのお客さんの感想であったりとかっていうところに表れてきているのかなっていうのは感じました。
 
そうですね。
 
——次に若旦那さんに影響を受ける方へ向けてメッセージを頂きたいなと思っているんですけれども、若旦那さんにすでに影響を受けて音楽を始めたいなと思っていたり、アコースティックギターを持ってみたり、っていう方がすでにいたりとか、これから歌を始めたいな。と思っている方っていうのが、これからどんどん現れていくと思うんですけれど、そういう方に対して何かメッセージを頂けますでしょうか?
 
好きこそものの上手なれで、夢中になって進んでいくことが一番大事だと思います。
一口に音楽と言っても、ライブメインだったり、作曲メインだったり、セッションメインだったりと、色んな特性があるので、自分らしい音楽活動してもらいたいなと思います。そうすればこう夢中になれるんじゃないかなと思いますね。
 
——ありがとうございます。では次にですね、こちらで最後になるんですけれども、今回のこのインタビュー記事を読んでくださる読者の方に対して、今回のアルバムのメッセージを頂いてよろしいでしょうか?
 
葛藤と苦悩そして希望。この3要素が入ったアルバムなので、もしそんな感情になっているなら一回聴いてもらいたいですね。聴いてくれて、ハモったら、希望が見えるんじゃないかなって思っています。
 
——では 以上になります。本日はありがとうございました。

ありがとうございました。
 
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Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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