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[Staff Recommend] カラスは真っ白 – バックトゥザフューチャー

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「えっ!?カラスは真っ白ってこんなバンドだったっけ!?」これが、僕が今作「バックトゥザフューチャー」を一聴した時に率直な感想だった。
もちろん、変化の兆しはあった。いや、正確に言えば彼らは常に変化・進化してきた。
特に「おんそくメリーゴーランド」~「HIMITSU」~「ヒアリズム」にかけての変化は凄かったと思う。
「おんそくメリーゴーランド」で、これぞカラスは真っ白流ファンクサウンドとでも言うべきサウンドメイキングと楽曲の特徴を確立したと思っていたら、その後「HIMITSU」で見事にそのイメージを壊して見せた。そして、その変化は「ヒアリズム」で更に加速したと思う。

しかし、今作「バックトゥザフューチャー」はどうだろう。もちろん変化と言えば変化なのだが、それよりも今までやってきたカラスは真っ白の音楽達が全て純度を高めて詰め込まれた。という印象を受けた。ファンクな楽曲はよりファンクに、しっとりとした楽曲はよりしっとりに、ロックな楽曲はよりヘビーに、しかしその全てに「カラスは真っ白」という芯が通っている。ブレない。とにかくブレない彼らのサウンドだ。

ヤギヌマカナののVoは、よりウィスパーにその個性を前面に、シミズコウヘイのGtはよりファンクに自由に、そしてRapも披露する多彩ぶり。オチ・ザ・ファンクのBaはより楽曲をしっかりと支えながら、ここぞという場面で動く動く。そして、音作りが絶妙。楽曲に溶け込みつつ主張する低音は癖になる。タイヘイのDrはどんな楽曲にも対応する柔軟性を持ちつつ、ファンクという軸を外さない。
そんな4人の個性が見事に化学反応を起こしている。そして、「カラスは真っ白」というジャンルとでも言うべき音楽が完成されている。お見事!の一言。

きっと、今までのカラスの真っ白のファンを満足させながら、新しいファンを沢山取り込むような名盤として、今後広がってゆくのではないだろうか。

特に個人的に引っかかった楽曲を挙げていこうと思う。

1曲目「魔法陣より愛を込めて」、安心感のある優しいファンクサウンド。ヤギヌマカナのVoが最高!そしてシミズコウヘイのRapが良い具合に違和感を醸し出している。これがあると無いとで、この楽曲の仕上がりは全然違っただろう。確実にRapがフックになっていて、思わずリピートしてしまう。

4曲目「サヨナラ!フラッシュバック!~ hard mode ver. ~」、いきなりかなりヘビーなリフにデスボイスまでいかない低いボーカルで始まる。これは新しい。かと思えば、サビで待ってました!とばかりの従来のカラスは真っ白節に変わる。面白くもカッコイイ楽曲。

6曲目「カーネーション」、うおっ!90’s渋谷サウンドか!?フリッパーズギターなのか!?フレンチポップからピチカートファイブからフリッパーズギターまでを彷彿とさせるサウンドが胸を掴む。ギターソロとかお見事。懐かしいのに新しい2016年の音!

9曲目、最後を飾る「みずいろ」、とにかくメロディが良い。シンプルながらグッとくる演奏と歌、これだよこれ!と思わず言いたくなるような素晴らしい曲。最後にこれ持ってくるあたり、なんというか良いなぁ。やっぱりカラスは真っ白大好きだなぁ。とてつもない安心感をリスナーに与えてくれる。僕の期待を裏切らない。

総じて、本当にバラエティに富んだ挑戦的でありながらも普遍的な、カラスは真っ白流スタンダードナンバー達が詰まった最高の2ndアルバムだと思う。早くライブで聴きたい。そう思わせる肉体性もきちんと持っている。

本当に、今までのファンは誰でも楽しめると思うし、これからカラスは真っ白を知る人には最高の1枚ではないだろうか。

彼らの今後がますます楽しみになった。さてさて、お次はどう出てくるのかな。

Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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