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[Interview] 井上竜馬(SHE’S) – SHE’Sのキーマン井上竜馬、新譜「Tonight / Stars」や音楽感を語る。

今回は10/19に両A面ニューシングル「Tonight / Stars」をリリースするSHE’Sのピアノボーカル・井上竜馬へインタビューを行った。
「Tonight」は今までのSHE’Sのイメージを覆す楽曲だと思う。それは、インタビューの中で井上からも触れている。そして、これぞSHE’Sとでも言うべき「Stars」との両A面シングルという形で、見事に素晴らしい作品になっている。
インタビュー中、井上竜馬は丁寧に言葉を選びながら、ゆっくりとしかし明確に様々なシングルへの想い、音楽への想いを語ってくれたと思う。
僕は、このインタビューを通して井上竜馬というアーティストをとても信頼出来たし、人間として魅力に溢れた人物だと思った。
是非、このインタビューを読んでSHE’S、そして井上竜馬の事を深く知って頂きたいと思う。
そして、ニューシングル「Tonight / Stars」を手に取ってもらいたいと思う。


邑田航平(Optimanotes編集長)

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−−改めましてよろしくお願い致します。早速なんですが10月19日にリリースする両A面シングル「Tonight / Stars」を早速拝聴させて頂きました。とてもSHE’Sの繊細な部分が出ている素晴らしい楽曲だと思いました。まず「Tonight」の方からお伺いしたいと思うんですが、タイトル通り歌詞を読んでいくと夜がテーマになっているのかなと思ったんですけれども、最初に聴かせて頂いた時に歌詞の世界観みたいなものがすごく良いなと惹かれたんですね。例えば1曲の中に「心に刻まれているから」というフレーズがあったり、「忘れられたらそれだけで報われるのにな」というフレーズがあったり「何処にいたって側に行くよ」という別れを連想させる歌詞だったり、そばに行くよって言うとなんとなく近くにまだいる印象を持つ言葉であったり。1曲の中に、もしかしたら別れて遠いところにいるのか近いところにいるのかみたいな色んな事を連想させる歌詞だなというのを感じまして、この作詞をするにあたって何かテーマというのが最初にあったとしたらどんなものだったのかというのをお伺いしてよろしいですか?

井上:テーマは大きく言うと「生きる」っていう大きいものがあって。恋人とか好きな人に向けた歌っていうよりかは、僕の実生活の中で心の病気なってしまった友達への思いが発端で書き上げた曲というか。閉ざしてしまうと死にたい死にたいってなってしまうんですけど、なんとかその思いを届けて俺達は生きてこそ色んなものを感じれるし、もっと幸せなものを見つけられるはずやから今夜だけはしっかり乗り越えていこう、それを積み重ねてずっと生きて行けたらなっていうのが始まりで「Tonight」っていう歌自体は書き始めたんですね。

−−すごく納得しました。次にイントロのピアノのフレーズから、今仰ったテーマがまさにだと思うんですけれどもすごく切ない感じのアレンジになっているなと思いました。楽曲と歌詞なんですけれども今回はどちらを先に制作をされたとかありますか?

井上:楽曲が先ですね。

−−次に「Tonight」のサウンドメイキングの部分で、楽曲を先に制作されたという事で作曲に対して一番意識した点があれば教えてください。

井上:普段僕らはダイナミクスをしっかり付けて、もっと壮大なドラマチックな楽曲にしたいっていう思いがあって1つ制作のテーマとしてやってるんですけど、この曲に関してはダイナミックとかドラマチックスさっていうのは抑制して曲を作ったっていうのが1つの大きい今までとの作曲の違いかなっていうのはありますね。

−−ありがとうございます。次にもう1曲の両A面シングル「Stars」について聴かせてください。こちらはイントロのコーラスワークからSHE’S節が炸裂した楽曲だなと思いました。歌詞もとても前向きで楽曲自体がとても明るい攻める感じの楽曲になっているなと思ったんですけれども、この「Tonight」と「Stars」を両A面でリリースしようと思ったところに何か意図があれば教えて頂いてよろしいでしょうか?

井上:元々「Tonight」をシングルのつもりで、そういう風に発表の時も「Tonight」を出しますっていう感じだったんですけど、急遽今回の「Stars」がドラマのテーマ曲に起用されるってなったので両A面になったというのが大きいです。ドラマのオープニングが決まったからそれに曲を書いて新しくっていう風な感じの流れで「Stars」を急遽書いたっていう感じです。元々「Tonight」を発表した段階で「Tonight」以外の2曲は決まって、録り終えた段階で別の曲が「Stars」の代わりに入ってたんですけど、それは後回しにしてっていう感じやったので。一つ言えるのは「Stars」が前向きになってるのはドラマ脚本とか読まして頂いたのでそっちに解釈も入れつつという感じですね。

−−元々は「Tonight」がシングルの曲でカップリングが入っているという形で出る予定だったのが、「Stars」が後から決まって急遽両A面になったという感じですかね。ありがとございます。今ドラマの主題歌の世界観が歌詞に反映されているような話もあったんですけれども、私が楽曲を聴かせて頂いて、もしかしたらこれからのSHE’Sの事を歌詞にしているのかなと思った節があったんですね、その前向きな部分も含めて。先程言っていたもちろん作品により沿って歌詞を書いていくっていう気持ちもあると思うんですけれども、他に歌詞を書く上で意識した事ってございますか?

井上:この曲自体は寄せたって程でもないんですけど、元々僕らメンバーが4人で船で移動があった時に、夜のフェリーで街灯も何もない暗い海の上でパって上を見た時に満天の星で、ちょうどペルセウス座流星群が来ている時で流れ星も凄い見えてっていうのが8月にあって、それが忘れられなかったというか、歌にしたいなという思いがあってっていうのが大きいとこですね。そこの歌をバっと軸においてドラマでも理解出来るような手直しをしてみようかなっていう感じで進めました。

−−印象的だったメンバーで体験した実体験みたいなものを軸に、後からドラマに、より沿う形で変化して完成した歌詞という感じですね。この2曲なんですけれども、井上さんの中でどちらがよりSHE’Sっぽいというのはありますか?

井上:SHE’Sっぽいで言ったら多分「Stars」の方が大きいかなと思いますね。「Tonight」は僕らにとってもあまりやった事がない曲の調整の仕方というか、それこそドラマチックにしすぎないで渡って続いて行く日々の辛さを表現するっていうのでグっと全員がアプローチを抑えたというのはあったんで。っていう事を考慮したら「Stars」の方がほんまに従来通りというか分かりやすいSHE’Sの明るい曲っていうのでなんらいつも通りかなというか。少しシンセサイザーで星感を出そうとかそういう試みはあったんですけど、曲自体は馴染みのある感じかなと思います。

−−「Tonight」の方がチャレンジングな感じだったという。

井上:僕らにとっては新鮮な感じでした、出来上がってみれば。

−−ありがとうございます。次に3曲目の「Isolation」なんですけど、この楽曲はピアノよりもギターが目立つかなりテンションの高いロックっぽい楽曲になっていると思いますが、そのロックっぽい曲調が歌詞の世界観とすごくリンクしているような気がしました。個人の葛藤みたいなところから一番最後の歌詞の部分で振り切れていくというところまでの心情が勢いとしてサウンドに表れているかなと感じたんですけれども、そこら辺の音と歌詞のリンク感みたいなものはどんな感じでしょうか?

井上:これも曲を先行で書いて、でも激しいロック曲を書こうと思って始めたし、書いたからには自分の中で持っている疑問とか納得のいかない部分とかっていうのをちゃんと明記していこうと思ったんですけど、やっぱりリンクの感覚っていうのは、曲が出来てからイメージだけで書き始めるので、一体この曲は何を言わんとしているんやろうっていうのを雰囲気で感じ取って書いているので、リンクさせようと頑張ったっていうよりはそのまま作詞もすごい進んできたし、曲が求めているものをそのままちゃんと提示出来たかなっていう風には歌詞は思います。

−−ありがとうございます。次なんですけれども、若干意地悪な質問かもしれないんですが、歌詞の初めから後半まで悲観的な内容の歌詞が続いて、最後に歌詞の中で描かれている振り切れるという内容になっているかと思うんですけれども、そこの振り切れたところが凄い救いになっていると思うんですね。なんですがタイトルは「Isolation」という事で孤立というのではないですけども…。

井上:孤立も恐れるなっていう曲で内容としては孤立とか、もし自分が人と違う事を言った時に受ける事を恐れるなっていう事が大まかな事やったんで、「Isolation」で良いんじゃないっていう。タイトルって全部意味を込めるっていうよりはパっと見て分かりやすい・読みやすいとか、意味が分かるものでありたい。っていうのは1つの要素としてあった上で「孤立になるな!」という事を歌いたいわけでもないから、後は想像してもらってっていう感じでポンと決めました。

−−ありがとございます。今作3曲のレコーディングの過程で一番苦労したエピソードなどがあれば教えて頂いてよろしいでしょうか?

井上:「Stars」ですかね。決まってからすごい忙しかったというか、言われた日もレコーディングの当日で。別の曲を2曲録ってたんですね、2曲目終わって3曲目いくってなった時にドラマの主題歌決まったんやけどっていう事で、急遽録る曲をやめてもう1曲作ろうって言われて、僕ひとりでデモを挙げてこれで作っていきましょうっていう感じで。レコーディング2日前にスタジオでディレクターと僕らとでプリプロというか楽曲の最終アレンジ詰めていく作業があったんですけど、その時にまたこういう曲にしない?という全く別の感じの事を提案されて、もーヤバいなと思いながらも30分くださいって言って出て行ってもらって1人になってスタジオで曲を書き上げたのが「Stars」やったんですよね。そっから皆と合わせてどうする?どうする?とかスタジオの時間内で決まって2日後にレコーディング終わってその3日後には作詞も終えて歌録りもしたみたいな。30分からの5日間で全部の工程が終わったっていう、すごい目まぐるしいタイム感やったんですけど。それが一番大変でしたね。

−−「Stars」が出来た30分の前にも曲作ってるわけですよね?(笑)

井上:もう2曲あったんですけど(笑)

−−それは大変ですね。良いエピソード頂きました、ありがとうございます。テーマを変えまして、楽曲制作全般に関してお伺いしたいと思います。井上さんが楽曲を制作する際にまず一番大切にしている事は何でしょうか?

井上:サウンドスケープが見えるようにというか、音形を大事にしたいなと思っていて一番は聴いた時にリスナーにどんだけ意識がパッと飛び込んでくるかっていう、僕がそういうのが見えるアーティストが好きで、よく聴いてたんで。すごい自分の中で妄想しちゃうというか、こういう人が出てきて、こういう場所で、こういう天気で、とかっていうのが分かるというか、なんとなく肌で1個でも条件が感じられるバンドで絶対いたいなと。作詞においてもメロディメイキングにおいても大事にしている部分です。

−−ありがとうございます。次にどういった時に楽曲や歌詞が浮かぶ事が多いでしょうか?

井上:楽曲は最近は結構「さぁ作ろう」っていうタイミングでも作れるようになったんですけど、前までは1人でどっかふらっと旅に出た旅先で景色を見て頭の中で作っていくみたいなのが多かったです。

−−前まではそういった旅先で色んなインプットや刺激があってそれをどんどんアウトプットとして出していったというのが最近は、状況が状況だと思うので(笑)曲を作るモードに入って作っていく事が増えたっていう感じですね。ありがとございます。次に制作過程について井上さんが楽曲を制作する際にまず何から始めますか?

井上:ピアノ弾きながらメロを歌ってますね。エセ英語みたいな感じで。そのままの英文で歌う時もあれば日本語でそのまま出てくる時も稀にはあるんですけど、基本的には言語を持たない鼻歌でメロディを歌っているっていう感じですね。またはピアノだけで弾いてピアノの右手が刻むメロディラインが気に入ったらメロディをはめるとかっていうので。基本的にピアノから始まって、ピアノと歌・メロディ・リズムっていう感じですかね。

−−DTM的なところで何か打ち込んで作っていくというよりは生でピアノを弾いてコード進行を作っていって鼻歌歌って何かピンとくるメロディがあったらそこからどんどん広げていってという制作?

井上:頭の中で1回完成したのをもう1回自分で弾いて聴いてみて良い感じに最後なりそうと思ったやつからDTMで打ち込んでいく感じですね。

−−ありがとございます。次に楽曲のアレンジなんですけれども、チームメンバーの皆さんプロフィールを見させて頂くと本当に全然違うジャンルの音楽から影響受けている方々だと思っておりまして、そういった方々のやるアレンジみたいなものはやっぱり井上さんがリードして作っていってるという感じなんでしょうか?

井上:そうですね。基本的には僕がリードしてデモを打ち込んで持っていっちゃうんでスタジオに。前にデータで渡してそれで合わせてっていう感じなので。基本的にはベースもギターも丸投げはしてるんですけど、こだわりの部分があればこれをこう弾いてとか。とりあえずこんな感じで入れてるけどこのニュアンスを保ちながらまた違うフレーズがあればとか、イメージを細かに随所で伝えつつ後はフレーズは任せるっていう感じですね。

−−例えば絶対このフレーズは入れたいみたいなものがあれば言って。入れた状態でメンバーに渡しちゃうっていう感じですかね?

井上:基本的にデモはバッキングしか弾いてない。ルートしかベースも弾いてないみたいな、僕はそのドラムも入れすぎず。入れちゃったら固定概念で読みにくくなるかなって思いつつあるんで。出来るだけシンプルにデモをしてますね。

−−そこはやっぱりメンバーありきというか、そういうシンプルな状態で渡してメンバーから出てくるものを引っ張っていってるという感じですか?

井上:曲によってはガチガチに自分でアレンジして弾いて打ち込んでやる時もあるんですけど、割合として、それは結構少ない方ですね。

−−制作環境についてなんですけれども、普段の制作活動でピアノは絶対はずせないものだと思うんですけれども、ピアノ以外でこれだけは絶対制作に欠かせないという機材があれば教えてもらって良いですか?

井上:ギターですかね?ギターで曲を作る事もあるんで、全部ピアノじゃなくて。全然機材持ってないんで、最低限のインタフェースとコンデンサマイクと後は何もというか。ギター、ベース、タンバリン、ピアノ。めちゃめちゃ質素な制作環境なんすけど(笑)

−−ピアノとギターがあってそこで曲が作れてそれが録音出来れば良いみたいな状態ですか?

井上:そうですね。ベースは弾くのが面倒くさかったら打ち込むし、弾くのが楽やと思ったら弾くし。みたいな感じで。

−−そうするとDTMってソフトは何を使っていらっしゃいます?

井上:Logicです。

−−ちなみにオーディオインターフェースは?

井上:フォーカスライトってやつです。めちゃめちゃ入門編みたいなやつです、安い。

−−次に音楽的な影響に関して、まず最初に井上さんが音楽を始めるきっかけについて教えて頂いてよろしいでしょうか?

井上:音楽っていう括りでいうとピアノを小1の時に始めたんですけど、それは僕の1回り上のいとこのお姉ちゃんが弾いているのを見て、やりたいって僕がお母さん言ってやらせてもらって、ピアノ中3までやってたんですけど同時に中一で漫画のBECKを読んでギターを始めて、エレキギターなんですけど。バンドにハマっていくきっかけでしたね。クラシックやりつつバンド音楽に夢中になっていたのが中一の終わりごろから中三とかですね。

−−ちなみに初めて手に入れたギターは?

井上:赤色のミニアンプとセットのヤマハのギターでしたね。

−−よく19800円で売ってる入門用のよく分からないメーカーのやつじゃなかったんですね(笑)

井上:それまで溜めてたお年玉・入学祝とかで、3万5千円ぐらいだった気がしますね。安かった。

−−そのぐらいですよね。一応ちゃんとしたメーカー品になると。ありがとうございます。次に影響受けたアーティストにELLEGARDENやthe HIATUS・ウィーザーなどの名前を挙げているかと思うんですけれども、楽曲を聴かせて頂いていてるとそういったバンド達のエモーショナルな部分みたいなものはすごく受け継いでなと感じるんですけれども、楽曲全体通して聴いているとどっちかっていうとイギリスよりというかUKロックっぽい印象をすごく受けるんですね。例えばColdplayであったりとか。実際にイギリスのUKロックみたいなものからの影響はどのくらいあるのかなとお伺いしたいんですけど。

井上:音楽とかロックとか洋楽を聴き始める大前提のきっかけがELLEGARDEN、ウィーザー。その延長でELLEGARDENが活動休止なってthe HIATUSも大好きでずっと聴いてるって感じなんですけど、っていうのでアメリカのポップ・パンクとかポップしかり、分かりやすい気持ち良いスカってくる音楽を聴き始めたのが中2中3から高校2年生ぐらいまでずっと聴いたんすけど、そこに高3辺りからUKとアメリカのピアノエモといわれるちょっとインディーめのピアノが入っているバンドを聴くようになって、未だに割合でいうとUKの方が圧倒的に聴いてますね。今はColdlayもそうなんですけど。Oasisが一番好きでそこからUKのインディーの方にも走った時もあったし。

−−例えばUKのインディーで、アーティストでいうとどこら辺を聴いていらっしゃるんですか?

井上:インディーになるか分からないんですけど、とかロックとかポップスっていう枠組みじゃない部分で僕の中でTalking HeadsとかThe Verveもそうなんですけど、有名やけどちょっと日本のリスナー方はあまりUKのOasisとかColdplayとか分かりやすい部分ではないかなとArcade Fireとか好きです。

−−Arcade Fireは人気はあるけどでもOasisとかColdPlayに比べるとだいぶ下がりますよね。日本では。

井上:Arctic Monkeysとかも聴くんですけどUKってなると、あんまりUKを聴く友達がいなかったんで。でもサウンドスケープっていう部分ではColdplayはめちゃくちゃ参考にしましたね。UKよりもっと上の北欧の方にいったりもあるんですけど、Jonsiとか大好きです。Mogwaiとか。

−−それこそBjorkとかアイスランドの方まで行っちゃう感じですか?Mumだったりとか。

井上:聴いてましたね。SHE’S始めて1年・2年目ぐらいで最高潮に聴いてましたね。でもこれいかん!俺これに影響されて曲作ったら全然ちゃう事になってしまうみたいな、起動修正をしたんですけど(笑)

−−逆に色んなアーティストに影響受けて、でもこれは自分の今やってるバンドでやる感じではない音楽だからって言う事で別バンド持つ方とか結構多いじゃないですか。そういった形で何か自分で作りたいなと思っているSHE’Sでは表現出来ないものをやるバンドだったりユニットみたいなものをやってみたいな気持ちはあったりするんですか?

井上:今のところSHE’Sで出来るとこまでは出来そうというか、ある程度ジャンルの壁も崩して行けそうな感じにはなってきてる手応えがあるので、唯一やりたいってなったとしたらソロで映画音楽とかドラマ音楽とかを歌を入れずに劇伴として作ってみたいなっていうのはあるんですけど。あんまりバンドこれ以上はしんどいの嫌やなぁ(笑)

−−しんどいですかやっぱり(笑)

井上:これ以上こんな作曲に追われる…作曲が遅いんで。これ以上自分で自分の首を絞めるっていう想像にはならないですね。十分追いついていないんで(笑)

−−ありがとうございます。では一旦音楽から離れさせて頂きまして、今井上さんの中で一番旬な物や事、場所でも良いですけれども、何かありますか?

井上:ちょっと前までは僕ずっと島旅がめっちゃ好きで。3日4日くらい前まで香川の瀬戸内海の島々で芸術祭みたいなのがあって毎年行きたいなと思いながら、友達が行ってるのをSNSで見ながら「クソ!」と思いながらイイねしてたんですけど(笑)。でも、結局音楽に行っちゃいそうですね。あっ、フィルムカメラに最近ハマり出して。めっちゃチープなどこでも買える「写るんです」から始まって、銀鉛のフィルム小っちゃいのまた買って、最近新しいの買ったんでそれ持ってどっか旅に行きたいなと思いながらその日を待ってます。

−−島へ、直島とかですか?

井上:直島も行ってないです、行きたいですね。

−−直島良いところです。次にプロフィールの方で女性の好みが具体的にタレントさんの名前が書いてあったんですけども、本田翼さんと有村架純さん。と名前を出してますが、彼女達のどこら辺に惹かれてますか?

井上:どの角度から見ても悪い人じゃなさそうっていう笑顔。僕基本的に肩ぐらいまでの髪の毛の人が好きなんです。僕犬っぽい子が好きなんですよ。愛犬に似てるやつをどうやら好きになるっていう。気付いたらそういう子ばっか追いかけてるんですよ(笑)。愛犬がこのくらいの髪の毛、ボブっぽい耳しててしかもパーマあたって。ここボブになってパーマがこうって見たらすごい見ちゃいますね。

−−最近の女優さんでそこのヒットするところが本田翼さんと有村架純さんの2人だった。

井上:しかもこの2人が同い年っていうので、なお応援しようと思って。

−−ありがとうございます。次にSHE’Sを構成する要素について。この質問は初めてインタビューさせて頂く方皆さんに聞いているんですけれども、バンドSHE’Sを構成する要素は様々あると思うんですけれども、その中で一番重要だと思う3つの要素を教えてください。そのうちの1つでも欠けたらSHE’Sではないなとなってしまうような3つの要素になります。

井上:まずピアノ。サウンドの重きというか中心になって制作をしてる事と。4人共音楽の趣向が全員バラバラっていう事によって生まれる科学反応というか楽曲の予測出来ないフレーズとかっていうのと、僕が一番大事にしているメロディの洋楽匂わすようなメロディラインとかっていう3つあるかなと思います。

−−結構今までの楽曲でも今回の楽曲でもそうなんですけれども、インパクトのあるメロディのところに英詞をはめる事が多いなと思うんですけども、それってやっぱりそういうところから来てるんですか?

井上:そうですね。自分の癖でもあるし、はずせない部分でもあるなと思いますね。ほんまにその確率高いんすよ。サビの最後に英語で締めるという(笑)

−−ものすごい洋楽ぽく終わるっていうのが結構印象的にあって(笑)

井上:それがあるだけで随分違って聴こえるやろなって。

−−全然違う感じに聴こえてきますね。すごく腑に落ちました、ありがとうございます。今後の展望や野望についてSHE’Sの近い将来の目標と遠い未来の目標を教えて頂いてよろしいですか?
 
井上:5年以内もしくは3年とかで47都道府県ワンマンツアーとか行ってみたいすね。まだまだいけてないところいっぱいあるんで。もしワンマンツアーでなくとも、数か所対バンやったとしても47都道県ツアーっていうのはやりたいなっていう風に思ってますね。1つライブハウスで育ったバンドとして、これからもバンドとして各地のライブハウスにでも行きたいなっていう思いは皆あります。遠い野望としてはスタジアムバンドですね。洋楽のスタジアムバンド達を見てきて育った4人が集まってるんで、そこは外せない。スタジアムバンドやったらホールツアーでオーケストラと一緒にライブもしたいなとか思ってます。

−−メンバー4人ですけれども、4人だけで出す音がすごく重要みたいな事ではなくて、規模感的にどんどん大きくなっていってそれこそオーケストラを後ろに従えて音数もどんどんぶ厚くなっていってという目標ではないですけども、そういった音楽を奏でていくという事も目標の1つとしてはあるという事ですね?

井上:楽曲が最大限に生きる瞬間っていうのを見たいし僕らも。お客さんにも曲を生まれ変わってそうなる瞬間を感じてもらいたいし、僕の曲はクラシック育ちやからってのもあるかもしれないんですけど、ストリングスも合うし、もしよそでやったらまた化けるやろなっていう感覚もあるんで、それが常にやりたいわけじゃないんですけど、一回経験としてはやってみたいし見せてみたいなってのがあります。

−−そこで小さい頃のクラシックでっていうのが結構絡んでくるわけですね?ありがとうございます。次にライブについてお伺いしたいんですけれども、最近ではでワンマンでも対バンでもそうなんですけども、やればチケットが完売するというかなり飛ぶ鳥を落とす勢いのSHE’Sだと思うんですけれども、ライブで一番大切にしている事はどんな事でしょうか?

井上:僕個人としては歌い手っていうのもプラスであって、大げさに伝えるようにしてるっていうのはありますね。MCの言葉もそうですけど、実際人の会話でも伝えたいと思った事は半分以下しか伝わってないし伝えられてない。っていうのは何回も経験して感じているからこそ一番に伝えたい目の前の人達には大げさに10伝えて5しか伝わらへんねやったら、20伝えて10伝えたら良いって思う。もっと絶対数を増やして大げさに大きく大きくもっと伝えようとするっていうのは大事にしてますね。MCの言葉もそうですけど。ただ全部言ってしまったらかえって伝わらん時があるっていうのも重々承知の上で。そこら辺のバランスはすごい喋りながらゆっくり言葉を探して喋ってますね。適当な事を中途半端な定まり方の言葉というか文章を提示したくはないんで。ゆっくりその場の空気と感じながらお客さんの目を見て喋るっていうのも大事にしてますね。

−−次にアーティストによって制作というか盤を作ってCDを作って音源をお客さんに実際にリリースして届けていくっていう方が好きな方と、そういう制作作業よりもライブを生でお客さんに伝える方が好きっていう方でかなり分かれてくると思うんですけれどもSHE’Sはどちらサイドだと思っていますか?

井上:ライブやと思います。皆も。僕はライブなんですけど。

−−まずライブありきというところですかね?

井上:ありきって言われたら両方ありきな気も。

−−そうですよね、ライブでその楽曲やるわけですからね。

井上:どっちかに重心を傾けるのは難しいかもしれないですけど、もちろん曲作るのも作曲者として大好きですし、出来た時の喜びはすごいんですけど、ライブの時の快感は絶対に作曲では味わえないと思います、1人では。曲が出来て周りにメンバーとエンジニアとスタッフがいようともあの時のヒリヒリする感覚は絶対にライブでしか味わえないんで。音源作ってる時のワクワク感とか達成感っていうのはライブでももちろん味わえるっていうのを考えたら俺はライブですかね。

−−次にSHE’Sはメジャーデビューしまして、前作「Morning Glow」が早速iTunesのアルバムチャート1位を獲得しまして、これからどんどん今度出る「Tonight」もそうですし、SHE’Sに憧れて音楽を志す方、バンドやりたい方が増えていくと思うんですけれども、そういう方々に向けて何かバンドやってメジャーで活躍している先輩としてメッセージを頂けますでしょうか?

井上:そんな偉そうな事言えるかな(笑)、バンドも社会も思うんですけど、怖さとか厳しさを教える人ではいたくないんで、楽しい事がいっぱい待ち受けていると思ってやって欲しいなと思います。社会の厳しさをバーって教えて新入社員に言うっていうよりは、会社ってこういうとこやぞ、大人ってこういうことやぞ、とか面白い所をいっぱい教えてあげた方が良いんじゃないかなって僕は思ったりもするんで。その感覚でバンドももちろん辛い事もあるし実際ね。飛ぶ人もいれば、心閉ざして辞めてしまう方とか色々いますけど、僕はそれを帳消し出来るぐらい楽しい事とか楽しい仲間に会えるし、待ち受けてる仕事なんじゃないかなって思います。

−−これからSHE’Sに憧れてやっていく方達に対しては、厳しさだったり大変なことはバンド音楽をやっていくにあたり沢山あると思うんですけれども、それよりも楽しい事、帳消しに出来るくらい楽しい事があるから頑張ってくださいというところですかね?

井上:俺もELLEGARDENのDVDの本編よりも、本編ももちろん最高ですけど、何よりもオフショットの二枚目の方がいつも楽しみにしてて仲間と楽しそうに旅して酒飲んで打ち上げしてワイワイしてっていうのが楽しそうで良いなぁと思ってて最後僕らもそれをやるのが楽しいし、あれが待ってるって思うと頑張れたりするところもあるので、きっと楽しみに出来る理由がいっぱい転がってるものやと思います、音楽は。

−−そういうところにとにかく目を向けて厳しさ辛さ乗り越えてというところですね。

井上:なんも言わんでも味わっていくと思うんで。言う事なく人それぞれの厳しさがあると思うんで(笑)

−−では、今回インタビュー記事を読んで頂く読者の方に対して今作「Tonight / Stars」両A面シングルのメッセージを総括してお願いしてもよろしいでしょうか?

井上:「Morning Glow」と対比したシングルに意識を注いだというか。CDのジャケットも真っ暗になって、「Tonight」って曲が頭にあって、前向きな歌詞というよりは人間が元々持って生まれる弱さに焦点を当てて歌った曲なんですけど、何よりもこの曲たちが生きてこそ悩める事であり味わえる喜びであり続いていく幸せというものがあるんじゃないかなっていうところから始まった曲達なので総括は「生きてこそ!」です。

−−生きてください。という事ですね!本日は有り難うございました。

井上:ありがとうございました。

Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

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バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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