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杉山裕紀 – 悩ましき日々 Vol.1

・青
皆さん、初めまして。突然ではありますが、少し自己紹介をさせて下さい。
僕の名前は杉山裕紀と申します。現在はフリーの役者をしながら毎日を少しずつ消化している、どこにでもいるような青臭い人間です。
そんな、無名で実績もない僕が、縁あってこの場を借りてコラムを寄稿させてもらえる様になったことをとても嬉しく思っています。
役者という立場上、本誌とは少し畑違いな人間な気もするけれど。どうか温かい目で見てあげてください。

・金木犀
少しずつ気温が下がってきて、そろそろ夏服だけでは過ごしづらくなってきている。
コラムのお話を頂いて、「どんな記事を書けばいいのか、そもそも僕に務まるのか、、、。」なんて、少し汗ばみながら思案を巡らせていた頃はまだ金木犀の香りが鼻孔を甘く撫でていたのに、今では少し外に出るのにパーカーを羽織らないといけなくなるまで一気に気温が下がり、あの優しい香りもしなくなった。
秋という季節は好きだけど色んなものが隠れていく様な、あの感覚が堪らなく切なくもあるし、ちょっぴり嬉しくもある。
でもね、だからと言って寒い中わざわざ外に出るのは風邪をひくからね。
気をつけなはれ。

・お芝居
僕は人と比べてアイデンティティというか、自己意識みたいなものが低いという自覚がある。物心がついた頃から受動的であったし、すぐに人の真似事をしては一人で満足していた。それも長続きすれば良いのだけど大抵が三日坊主だった。
実は先日、舞台が終わったばかりなのだけど、この舞台は自分にとっての一種のターニングポイントになったと思う。本番が終わるまではこれからの自分の行くべき場所や、やるべき事を見失っていてずっと泥の中を歩いているような感覚だったのだけど、全て終わって、飲み過ぎで少し痛む頭を押さえながら電車に揺られている時、「あぁ、自分はこれでよかったのだ。」と思った。
周りに影響されて人の真似ばかりしてきた飽きっぽい自分が、唯一飽きずに無心でやりたいことは舞台の上で他人を演じる事なのだと、それしか出来ないならやるしかないじゃないかと。
個性がないから何だというのだろう。何にだってなれるじゃないか。
昇華させればそれも立派な個性足るだろう。もう少しやってみよう。
僕は役者じゃないか。

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杉山 裕紀

杉山 裕紀舞台俳優

投稿者の過去記事

フリーの役者をしながら何とか毎日を消費している人。
普段は舞台を中心に活動しているが、声がかかれば映像の仕事にも参加。

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