CIVILIAN アー写(小)

[Interview] CIVILIAN – 彼らの現在地を探るロングインタビューを敢行した!!

今回は3月1日にニューシングル「生者ノ行進」をリリースするCIVILIANの3人へインタビューを行った。コヤマヒデカズを中心としているスリーピースバンドだが、ベースの純市もドラムの有田も、CIVILIANのメンバーとしてなくてはならない存在である事がよく伝わるインタビューだった。三位一体とでもいうべき、バランスのとれたバンドだと思う。
そして、話している言葉の端々に音楽への愛や知性が溢れていて、とても聡明なバンドだな。とも感じた。アニメのタイアップのリリース、今後のツアーなど勢いに乗るCIVILIANの今の生の声を感じて頂ければと思う。


邑田航平(Optimanotes編集長)

CIVILIAN アー写(小)

――本日はよろしくお願いいたします。早速なんですけれども3月1日にリリースするニューシングル「生者ノ行進」を拝聴させて頂きました。繊細な部分だったりエモーショナルな部分だったりというところがすごく良いバランスでMIXされていて、CIVILIANらしい、とても良いシングルだなと思いました。まずリード曲の「生者ノ行進」からお伺いしたいんですけれども、こちらはアニメ「ALL OUT!!」のタイアップという事で第2クールのオープニング曲になっておりますが、楽曲自体はタイアップが決まってから制作は始まったんでしょうか?

コヤマヒデカズ(以下コヤマ):正確な経緯で言うとそうです。

――「ALL OUT!!」というラグビーがテーマになっていうアニメなんですけれども、最初にお話が来た時の率直な感想というか気持ちみたいなものを伺い出来たらなと思うんですけれども。

コヤマ:僕らは以前にフィーチャリングという形でアニメのエンディングを1回やらせて頂いた事があって、でもその時はメインのアーティストがいて、あくまでフィーチャリングで僕らが居るっていう、演奏をやったりサビだけちょっと歌わせてもらったりとか、そういう経験はあったんですけど、自分達の単独でアニメのタイアップっていうのが今までなかった事なのでずっとやりたいなとは思っていて。そういうお話を頂いて楽曲を作ってみないかと。僕らCIVILIANのやってる音楽的にも決して遠くはないと思うっていうお話を頂いて。今まで、例えば歌詞を書いてるのは全部自分なんですけど、自分の中の話しか歌詞にした事がなかったというか、自分の過去の話だったりとか自分が言いたかった事とか、言えなかった事とか、なんであの時あれをやらなかったんだろうとか、自分の事ばっかり歌にして歌ってたんですけど、ただそうではない例えばアニメのストーリーがあって、それをどうやって上手く表現しながら自分の言いたい事とか、バンドとしてのメッセージみたいなものをそこにどれだけ盛り込んでいくかみたいな、それにやっぱりチャレンジしたかったのはすごくあったので「やってみます」と。どこまで出来るかちょっと分かりませんけど精一杯やってみますって言って曲を作ってみて、本当にありがたい事に気に入って頂けたみたいでやりましょうという事にっていう感じでした。

――私の方でも聴かせて頂いて、特に歌詞がラグビーアニメなので結構熱血というか、主人公の祇園君がいて背が小っちゃいけどラグビーのタックルに憧れて熱血の世界に入って行って、色々トラブルが続いて行くけれども前に進んでいくみたいなのがすごく歌詞とちゃんとリンクしてるなというのを感じまして。そこら辺で、すごくこの楽曲はアニメに合わせて作ったのかなというところは感じていたんですけれども。アレンジ面に関しても「生者ノ行進」というタイトルですけれども、途中の歌詞で「どうせこんなもんだ」っていう歌詞から始まるちょっと落ちるところをドラムがロールするじゃないですか。ロールが行進を想起させるようなアレンジになっていたりとか、そういうところも意識して制作をしていったのかなというのを感じたんですけれども。そこら辺っていうのはバンドとしてはどういう感じだったんでしょうか?

有田清幸(以下、有田):先のドラムロールの話になると完全にそうです(笑)歌曲のデモに元から入っていたのもあるんですけど、前半から後半にかけてスピードを落とさずにやりきるような曲にしたいなっていうのは何となく共通見解があって、そこを最後の1番サビの部分に持って行くまでにどういう風にしようかみたいなのは結構話し合って組み替えつつっていう感じで3・4パターンあって、その最後の形に落ち着いているような感じです。

――ベースの方で何か意識したところってありますか?

純市:シンプルに伝えやすい感じにしたいなっていうのはあって、有田が言ったように初めから最後まで突っ走るというかそういう感じにしたいなと思って。あとはラグビーとかスタジアム感みたいなそういう感じの楽曲になったというか、サポーター的な声を入れてみたりとか、そんな感じ。

――歌詞のところでコヤマさんにお伺いしたいんですけれども、歌詞の内容が劣等感だったり諦めだったりとか後悔だったり、結構ネガティブな感情の中でそれでも前に進んで行くんだって言うメッセージが入っていると思うんですけれども、そこら辺はやっぱり1番意識して書いたところですかね?

コヤマ:そうですね。アニメのタイアップとして書いた曲ではあるんですけど、ただ単にストーリーをなぞるだけじゃなくて、自分の言いたい事だったりとか、バンドの曲としてアニメのストーリーにも沿いつつどういう風にそれを盛り込んでいこうかみたいなものを考えながら歌詞を書いてたんですけど、スポーツの試合とかってバンドと似てるなって思っていて。例えばチームで戦うスポーツとか個人で戦うものとかありますけど、でも音楽やっていう人達もバンドでやっている人達とか色んな形態でやっている人がいて、スポーツも決められてるメンバーの中で例えば1人メンバーが足りないだけでもう試合に出られないじゃないですか。結局誰が欠けてもスポーツって出来ないもので、バンドだったりとかそういうのも一緒だなって思いから始まって、アニメの事でもあるし、ラグビーだったりとかスポーツの事でもあるんですけど、ただそれと同時にバンドの生き方そのものというか、色んなバンドがいて今もライブをやったり沢山音楽を作っている同世代のバントだったりとか上にも下にも同じように戦っている人達が沢山いて、決して上手くいってる人達だけではなくて、何か失敗したり挫折をしたりっていう人達も沢山いて、自分達も上手くいかなかった事も沢山あって、その中でそれでも音楽を続けてる人達だったりとかライブをやり続けてる人達も沢山居て、生まれてから失敗をした事がない人間って一人もいないと思うんですよ、絶対誰しも大小の失敗をしてて、でもたぶん1番大事なのって失敗をしないようにする事じゃなくて失敗したところからいかにして立ち上がってもう1回歩くかっていうところが1番しんどいところでもあって。でもそれが1番大事なところかなと思っていて。だから音楽自体も失敗から始まっているというかマイナスから始まってるけど、でもプラスに向かって走り出すような感じというか、それを1番書きたかったっていうのはあるかもしれないですね。

――やっぱりそこら辺は個人の感情というか、今までの人生も含めた所からのフィルターを通してちゃんと落し込めてるという感じですかね?

コヤマ:そうですね、自分の目から見たスポーツ感とかバンド感とかみたいなものがすごく入っていると思います。

――次に2曲目の方に移りたいと思うんですけれども、「君は君であることを」こちら一聴したところ応援歌という感じではないですけれども、弱っている人を後押ししてくれるような楽曲だなと単純に思いまして、誰かに寄り添ったりっていう行為を通してこの楽曲で言ってるところの君が自分自身を肯定していくみたいな様が描かれているなと思ったんですけれども、こちらの楽曲はどういった思いから始まって書かれていった楽曲なんでしょうか?

コヤマ:この曲は僕らが3人で集まった本当に1番最初の頃の曲で、結成当初からあった曲だったんですよ。僕等去年名前が変わってるんですけど、前のバンド名の時の本当に最初の最初というか。だから5・6年前だと思うんですよね、歌詞を書いた時は。今書かれたものじゃないので言葉選びだったりとかは当時の自分がその当時思っていた事を書いた歌で。当時の、恐らく自分が思っていた誰かに対して歌った歌なんですよね。改めて収録しようってなった時に歌詞をもう1回見返してみて、やっぱりその作ってる人間本人は昔にやったものってすごく拙くてちょっと恥ずかしいんですよ。なので変えようかなっていう気持ちもあったんですけど、昔のその時の自分にはその時の自分にしか言えない事があるだろうなと思って、だからそのままにしました。多分その当時の自分が誰かに言いたくて作った曲みたいな感じでした。

――特に歌詞ですね、本当に頭に出てくる「君は君である事をやめたんだね」という言葉がすごく印象的だなと思ったんですけれども、実際に皆さん今まで生きてきて自分である事をやめちゃいたいみたいな瞬間ってあって、色々苦悩しながら今に至るという感じでしょうか?

有田:俺が元々この曲をシングルに入れたいって言ったんですよ。その当時よく覚えてて、自分の先輩で自分の信念を曲げてやりたい事はあるけど、それでも前に進むために違う事やるって言うタイミングの時の曲だったんですよ。それが君が君である事をやめたんだねって言うくだりに繋がるというか、別に何か自分が本当に大事に思ってる事ってあるけどそれを生きていく上でちょっと曲げてでも前に進まなければいけない時ってあると思うんですよね、それがよく出てて。その人の情景と重なってすごく思い入れがあったんです。本当にこの曲自体もリリースをする以前のアマチュア時代に会場のデモ音源にしか入っていないレベルの曲だったんですよね。ずっと曲自体は録ってあってなかなか表に出す機会がなかったんですけど、これを機にちょっともう1回やりたいって言って引っ張り出してきて、「君は君であることを」についてはそういう思い入れがあるというか。

――実際にそういうエピソードがあったっていう事ですね?

有田:周りでですけど。

――次に、3曲目の「サクラノ前夜」こちらですね、ナノウさん名義でボーカロイド楽曲として発表していた曲のリメイクになるかと思うんですけれど、まず今回シングルを作る上で今まで発表してきたボーカロイド楽曲の中からこの曲をリメイクしようと思った理由っていうのは何かあるんでしょうか?

コヤマ:恐らく決め手になったのは僕らがバンドサウンドにした時に1番映えるであろうというイメージがあったんで、前回のシングルの時に「3331」っていう、もう1曲カバーを入れてまして。あの時もやっぱりそうなんですけど、今このCIVILIANでバンドとしてカバーした時に格好良くなるであろうとか、より良くなるであろうっていう、そういうイメージがあると思ってたので、どれをやろうっていう話はしたんですけど「サクラノ前夜」でどうだろうっていう話になって、全体一致で決まりましたね。「いいんじゃない?」っていう。

――この楽曲なんですけれども、前の2曲とは違ってちょっと歌詞の雰囲気が違うなと私の方では感じていまして、歌詞自体が物語的であったりとか、純文学的な内容だなと。名前を出すと島崎藤村だったりとか、芥川龍之介とか太宰とか坂口安吾とか本当に各世代の純文学者っているじゃないですか。そういった方々の社会風刺だったりとか自然主義的な部分であったりとかっていうのがすごく表現されているように感じたんですけれども、普段コヤマさんは文学家などの影響があったりとか、文学小説を読むとか実際そういう事ってあるんでしょうか?

コヤマ:10代の頃から本を読むのが好きで読んでました。太宰治さんとか大好きで、元々やっぱりそういう物語みたいな歌詞を書きたいとずっと思っていて、自分が歌う時って例えばCIVILIANだけじゃなくて、今までにも高校3年生くらいの時から音楽を作ってて、自分が作って自分が歌う曲ってなかなか書きたいと思っていても小説を書くようにはいかなかったっていうか、自分の声で歌うってなると自分の自意識がものすごく入っちゃって、どうしても自分の過去の話になっちゃったりとか、自分がむかついてる事を書いちゃったりとかっていうのがもう止められなかったんですよね。ボーカロイドで作る時に、歌うのが自分じゃないっていう普段の曲作りとは違う点があったので、そういう点でこういう歌詞が自然に書けたんじゃないかなと思います。元々やっぱりこういうお話を書きたかったっていうのはあって。

――そうすると本当にボーカロイドをプロデュースするっていう感覚だったからからこそかけた歌詞っていう部分はあるって言う感じですね。

コヤマ:そうかもしれないです。

――実際にまだニコニコ動画には楽曲が上がっていると思うんですけれども、ボーカロイド時代の音源とバンドサウンドという事でやっぱりアレンジが全然変わってると感じたんですけれども、1番バンドサウンドに変えていく上で皆さんが意識した点はどんなところですかね?

有田:話の上では意外と潔く3人の音だけでやりましょうみたいなところで、さっと落ち着いて、特に元々ははっきり言ってドラムも両手で叩けないフレーズが入ったりとかするんですけど、そういうのも踏まえてバンドでやるんだから似たようにする必要無いし3人なら3人でやったバージョンの良さがちゃんと出るんだったら要らない音は特に省いて、3人で思った通りにやりましょうかっていうのでサクッと捨てたので出来上ってみたら「うん、なる程」みたいな感じになったので(笑)

――本当に皆さんそういうシンプルな考えで楽曲がありきでアレンジをしていって、ドンッと合わせた時にちゃんとCIVILIANの音になったなっていう感じの完成形を見たという感じですかね?

有田:最初のアレンジの段階でやりたい事があるからちょっと待ってくれってコヤマから言われたのを受けての話なんですけど、最初どっちに進むかをコヤマ本人も迷ってて、どういう風にバンドのアレンジを持って行こうかっていうので、僕が帰ってきたら言わずもがなこういう感じねってなってて。

――今回の3曲を通してレコーディング、どのくらいの期間かかったのか分からないですけれどもレコーディングの過程で1番苦労した事ってどんな事がありますか?

コヤマ:たぶん3人それぞれあると思うんですけど、僕はレコーディングをする時って自分のギターのフレーズとかって…僕レコーディング好きじゃなくて嫌なんですよ(笑)当日までに絶対失敗しないように完璧に作ってから来るんですよ、なのでレコーディング当日は全然迷わないんですよ。むしろ結構パッパッと終わっていくんですけど、それまでの準備っていうか「サクラノ前夜」のギターをどうしようかなとか、歌のメロディとかやっぱり1番苦労するのって歌で、楽器って例えば自分のエレキギターだったら、とりあえずいつもと同じセッティングでケーブルを挿して電源入れれば同じ音が出るじゃないですか。故障とかしてなければ。歌って本当に体調とか気分とかにめちゃくちゃ左右されちゃうもので、いつもコンディション作りだったりとか、作ったメロディが本当に本チャンのレコーディングで上手く表現出来るんだろうかとか、そこが1番すごく神経を使いますね。歌録りが。

――純市さんと有田さんはどうでしょうか?

有田:今回は俺のせいで結構迷惑をかけてて(笑)俺が我侭言ってドラムセットを変えて部屋を変えてとか結構凝ったりしたのもあって時間が結構かかったんですよ、リズム録りで。俺の場合はコヤマと逆でやりたいってフレーズをある程度消化するまで持って来るんですけど、その日のタイミングでギリギリやれるかなくらいで持って行ったりするんですよ。難しく複雑に持って行ったりするので。それでA案B案C案って持って来るんですけど、そういうのも相まってドラムの録りが結構時間が押したんだよね(笑)

純市:すごい時間がかかって、何が辛かったって俺は多分待ち時間が辛かったです(笑)

有田:すごくテッペン回ったくらいになってベース直せるけど今日やる?みたいな事を言われてて。明日にすればみたいな事を言われてて(笑)

純市:待ってる間も結構テンションだれないようにとかして、保ってるのが結構大変だったんです。だからようやくドラム決まったって、よっしゃ次俺だってなったら結構スタッフとかもずっと作業してるから耳の感覚とか鈍ってきちゃって判断出来ねぇみたいな感じになってて。それでベース明日にしようかっていわれた時に「は?」って思った。(笑)

――それまでテンション感を保ってきたものを切られて(笑)

純市:俺のこの気持はどうなるんだよみたいな(笑)ワンテイクだけ弾かせてくれよみたいな、それで駄目だったらもう明日にしようよってなって、内心ムカつきながらやって。割とそのテイクがすごく良かったんですよね(笑)それでああこれ使えるじゃないって、そのまま生かした感じに。なんかああいう気持ちは大事だなーって思って。
コヤマ:棚からぼたもちだった(笑)

――スタッフの方も結構驚かれた感じですかね?

純市:驚かれたというか、「おっ良いんじゃない?」みたいな、あぁ良いじゃんって感じで(笑)俺も何か手ごたえ感じてるし、みたいな。何か良い感じだった気がする。

――ここから楽曲制作全般に関して伺いしたいんですけれども、まずコヤマさんの方で楽曲を制作する際に1番大切にしている事ってなんでしょうか?

コヤマ:1番は歌が伝わる事っていうか、サウンドも格好良さがあったりとか、例えば今までやった事のないアレンジをしようとか、音楽的にもっと違う事をやっていこうとか、または今までやってきた事をそのままやろうとか、色んな事を試しながらやりはするんですけど、そもそも音楽をつくる上での、根本的な音楽を作ろうと思って自分の現体験というか、それがたぶん今まで聴いてきたバンド達というか自分が落ち込んでた時とか、自分が学校行きたくなかった時とか、友達がいなかった時とか、色んな場面をその時好きだったバンドのこの曲とかこの曲の中のこの歌詞とか、こう言ってくれたからすごく救われたとかそういう経験を本当に沢山してきたので、だからそれを自分が届ける側になった時に、自然と自分が受け取ったものそのまま出すようになったというか、たぶんいつ何時もいかにして歌を伝えるかというか、どうしたら歌がより良く伝わるかみたいな、そればかり考えてるかも知れないですね。

――次にどういった時に楽曲や歌詞が浮かぶ事が多いでしょうか?

コヤマ:例えば受験勉強するみたいに今から机に向って、じゃあ今から歌詞を書くぞみたいなそういうのってほとんど無いんですよ、実は。電車乗ってる時とか風呂に入る時とか家でぼーっとしてる時とか、人と話してる時とか遊んでる時とか自分の生活のあらゆるところで勝手に浮かんでくるというか、歌が入ったロックだとかっていうものを聴く前ってゲームのサントラとかを聴いてたんですよ、子供の頃とかは。BGMとかそういうものがすごく大好きで、自分の中の癖っていうか歩いてる今の景色の中のテーマソングを勝手に考えちゃう癖があって、自分の思ってる今この見てる景色だったりとか人と話してる時に、思った自分の思考とか感情にテーマ曲を付けたいみたいな、そういう風な想いっていうか、そういうのを考えるのがちょっと趣味みたいなところがあって、そっから多分始まってるんですよね。だからむしろ机に座ってると机の事しか分からないっていうか、日常生活の中で作る感じですね。

――自然とパッパッと瞬間があって降りてきて、これは出来るなっていうところからスタートしていくって感じですかね?

コヤマ:はい、そうですね。

――これは個人的にちょっと聞きたかったんですけども、コヤマさんと純市さんは Addictoneのギターとベースを使用していると思うんですけど、メイン楽器にAddictoneを選んでいるという理由を知りたいです。

コヤマ:単純に楽器としての第1印象がすごい良かったっていうのはもちろんあって、良い音だなっていうのが真っ先に思った事で。あとギターを弾く人だったら色んな目的で弾いていう人がいると思うんですよ、コレクターみたいな人もいたりとか。でも自分が仕事で使う道具として信頼出来る楽器っていう風に考えた時に、日本で作られてて身近にちゃんと相談出来て、何かあった時にすぐ持って行けて、サウンドに関する相談とか色んなカスタムの相談とかも思い立った時にすぐ出来る事っていうのが、仕事として使う上では大事っていうか、そういう面でも仕事の道具として信頼出来るっていうか、それはあったかもしれないですね。
純市:初めコヤマがAddictoneを使ってて、言ったらすぐレンタルさせてもらえるよって聞いたから、始めレコーディングで試しにジャズベとプレベを1本ずつ借りて使ったのがきっかけなんですけど、すごく良かったんすよね。ナチュラルというか癖も無く使いやすいというか。デッドポイントも無いしすごく丁寧に作られてて、それでさっきもコヤマが言ったように、身近にいて相談出来る人がいるからちょっとそこから1本作ってみようかなって事で作った物がすごく良かったんですよね。それですごく信頼して使ってる感じですね。

――弾いてみたくなりました(笑)次に楽曲の大元の最初に出来るデモっていうのはコヤマさんが作ってらっしゃるんですよね。自宅プリプロとかをすると思うんですけど、結構掘り下げた感じでいいので普段の楽曲制作でこれだけは外せないっていう機材があれば教えて頂きたいんですけれども。

コヤマ:本当にリアルにこれが無かったら作れないっていうのは、いわゆるDAWっていうかLogicとかCubaseですとか。元々Logicをずっと使ってたんですよ。一昨年までLogicだったんですけど、そこからCubaseに移行して、今Cubaseをずっと使ってるんでCubaseが無かったら作れないですね。

――次に音楽的な影響に関して、今々の話で良いんですけども皆さん3人の影響を受けているミュージシャンがいれば教えて頂きたいなと。

コヤマ:僕はこの質問された時に必ず同じ人を答えるんですけど、ロック的なものを初めて聴いたのってニルヴァーナが最初で、カート・コバーンにずっと憧れてたっていうのもあって、自分がバンドとかを始めるにあたって僕ギターボーカルっていうポジション以外を一切やった事がないんですよ。ずっとそれしかやった事がなくて、自分が初めて思ったロックって格好良いって初めて思った原因の人っていうか、それがカート・コバーンで。syrup16gっていう日本のバンドがいるんですけど、僕はさっき楽曲の話の時に僕がずっと救われてきたバンドが居てって言ったのがその筆頭のバンドっていうか、たぶんsyrup16gっていうバンドがいなかったら自分の人生どうなっていたんだろうって言うくらい結構本当に神様みたいなバンドでした僕にとっては。

――スリーピースで今やられているじゃないですか、スリーピースをわざわざ選んでギターをもう1人入れるとかキーボードを入れるっていうのをやってなくて3人でやってらっしゃるっていうのもsyrup16gもニルヴァーナもスリーピースじゃないですか、そこら辺って結構影響があるんですか?

コヤマ:元々この3人が集まったのって、僕が電話したのがきっかけなんですけど、たぶん1番最初にもう1人ギターを入れようか入れないかって当時の僕が何となく考えてて、でもやっぱりたぶん自分の中でどこかで3人のバンドに憧れっていうのがあったんで、一旦せっかく新しくバンドをやるなら3人で最初はやってみようって思ったのが始まりだと思う。

純市:俺は楽器を始めるきっかけになったりとかバンドに影響を受けたのはLUNA SEAが大好きで、中学生の頃初めて聴いた時に雷がドーンみたいな感じで楽器を始めたんですけど、あんだけメンバー全員キャラが強いというか、今でも理想のバンドなんですよね、バンドってこうだよなみたいな、そういう理想があります。

有田:俺の場合は結構いつもこれ困るんですよね。その都度変わるんです。元々ドラムを始めるきっかけはジャンケンに負けたっていうところからスタートしてるので(笑)影響はあれなんですけど、今でもその都度参考にしているのはインスタグラムあるじゃないですか。今あれでものすごくプレーヤーを掘るのに凝ってて。意外と表に出て来てない海外のレッスンプロだったりとか、ああいう人たちがプレイ動画とかを上げてるのをひたすら見漁ってるんですよ。意外とリハーサルの裏側だったり普段のスタジオの風景だったりとかサウンドメイクだったりとかっていうのを、ずっと上げてるのを見てて、もちろん好きなドラマーさんとかもいるんですけど、ずっとリスペクトとしているのはジェフ・ポーカロっていうTOTOっていうバンドやってた有名ドラマーさんが目標っていうか居て。その上で今1番傾倒して聴いてるのはドイツ人のアーティストが多いというか、自分がたまたま今使ってる機材にドイツ製のものが多くて。じゃあドイツ人の人が何使ってんのかって見漁ってんのが現状っていう感じですね。

――特定の誰かっていうものではなくて、ドイツ人のドラマーの方のプレイを見ているっていう感じですね。

有田:ヒットはベニー・グレブっていう人です。モダンドラマーフェスティバルっていうので検索してもらえばすぐ出ます。マニアックな人で申し訳ないですけど。スタジオミュージシャンですね。

――次の質問なんですけれども、初めてインタビューさせて頂く皆さんに必ず聞いています。アーティストCIVILIANを構成する要素は様々あると思うんですけど、その中で1番重要だと思う3つの要素を教えて下さい。その内の1つでも欠けたらCIVILIANではなくなってしまうという要素です。

有田:俺がパッと浮かぶものはある。1つはこの人(コヤマを指差して)。

純市:俺もそう。たぶん歌詞とかメロディーとか思って、そういう事なんだよね。

――1つは絶対コヤマさんって事ですよね。

有田:コヤマの意思の元集まってるっていうのが根本にあるんで。誘われてるし、書く曲が好きだからやってるし、未だに曲が好きだからやってるしっていう。このバンドをやりたいって言うよりはコヤマヒデカズが書く曲がやれるから集まったっていうところがあるんですよ節として。だからこの人がいないと始まらないっていう話は。あとは生真面目っていうのが3要素の内の2つ目にあるかなみたいな。良い意味でなんですけど。皆まじめだよね。

純市:そうか?

有田:と思うけどね(笑) 練習しなかったりしないし。

純市:俺全くしないけど(笑)

有田:1番楽器さわってんじゃん(笑)

純市:俺一切練習してない。

有田:音楽に関しては真面目っていうところが2つ目かな。

コヤマ:メッセージ性とかじゃないですかね、曲の。それがあったからこそ今までやってこれたし、それが抜け落ちちゃったらたぶんどこにでもいるバンドになってしまうと思うし。CIVILIANがCIVILIANである事の1つっていうか、それはあるんじゃないかなと思いますね。

――コヤマさんの存在が1つ、メッセージ性が1つ、生真面目(笑)お話を今日聞いていても真面目ですよね、音楽に対して。さっき練習しないとか言ってましたけど(笑)絶対音楽に対しては真面目だろうなっていうのは伝わってくるので。

有田:さっきもレコーディングでテンション保つとかやってるじゃないですか、それなんすよ。

――待ち時間にそれだけテンション保てるって真面目じゃないと出来ないんで。

純市:うるせー(笑)

――残り少ないんですけれども、ライブについてお伺いしたいんですが、ライブをする際に皆さんが1番大切にしている事はどんな事でしょうか?

コヤマ:個人個人であると思うんですけど、CIVILIANとして最近大事にしているのは色んなあり方を積曲的に肯定してあげるというか、ライブの楽しみ方として。名前が変わる前は僕等は映画を1本見てる様なライブをしたいみたいな話をしてたんですよ。要するに静かにしてじっとこう見て固を飲んで見ていて終わったら今日は良いものを見たな。みたいなそういうずっしり来る様なライブをずっとやっていて。それはそれで僕らがやりたかった事で全く間違ってないと思うんですけど、ただ例えば音楽の楽しみ方って普通にサビになった時にうわーって手を挙げたりとか、イエーイみたいな何も考えずに踊ったり盛り上がったりっていうのもそれはそれで立派な音楽の楽しみ方の1つであって。それは僕らがお客さんに対して叶えてあげられなかった事の1つだったっていうか、前のバンド名の時に。名前が変わった時にやってて、お客さんの顔を見ると分かる瞬間があるわけですよ。お客さんもサビで本当はすごく手を挙げたくてウズウズしている人達がやっぱりそこら辺に居るな。とか空気で感じる時があって。そのお客さんの気持ちを肯定してあげたかったというか、それが名前が変わって真っ先に思いかんだ事で。最近バンドとして大事にしてるのはそういう色んな楽しみ方を自分達がちゃんとはっきり肯定してあげるというかそれは大事にしてます最近。

――今回のインタビュー記事を読んでくださる読者の方に対して、今作の「生者ノ行進」のメッセージを代表してコヤマさんから頂ければと思います。

コヤマ:他ならぬ僕ら自身がそうなんですけど、例えば毎日生活していて上手くいく事と上手くいかない事とか、嬉しい事と悲しい事の比率ってよく言うじゃないですか、幸せな事と不幸な事って結局トータルで半々ぐらいで起きるんだよみたいな話をしますけど。僕は上手くいかない事の方が多くて当たり前だと思っていて、自分の生活でも上手くいかない事ばかりだし、さっきの質問じゃないですけど、自分自身をやめたいと思った事があるかっていう。僕は週1くらいでやめたいと思ってるんです、自分自身の事を。自分が大嫌いだし、でもそうやって嫌いだったりとか自分の事を許せないからこそ、このままで終わってたまるかとか、自分はもっと出来るはずとか、もっともっと多分やれていないだけで自分はもっと良くなれるはずだとか、たぶんそういう気持ちがあるから今でも一歩一歩進めているんだろうなっていう風に思うんですよね。だから例えば失敗だとか挫折だとか自己嫌悪だったりとか、自分を許せないような気持ちって決して悪い事ばかりじゃないと思っているんですよ。人が前にそれで進めるんだったらきっとそれもいつかは、あの時あぁ思って良かったなって思える日が来るかもしれないし、だから悲しい事があったりしても、もう1歩だけ力をふりしぼって立てるような曲っていうか、そういう音楽を全力で作ったつもりなので、その曲もミュージックビデオもありますけど、そういう物もそういうメッセージが届いてくれたらなと祈りながら作りました。

――本日はありがとうございました。

一同:ありがとうございました。

Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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