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菅田将暉 – 「見たこともない景色」レビュー

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俳優・菅田将暉がなんと歌手デビューという事で、1stシングルが2017年6月7日にリリースされた。
おそらく、今日本で1位2位を争うのではないかという忙しさの菅田将暉が、更に音楽活動を始める。という事、またシングル曲が某携帯電話会社のタイアップである事を考え、始めは1度限りの企画ものなのではないかと思っていた。そう、始めは。

で、早速音源を聴いてみたらとんでもない。企画もの特有のやっつけ感が全くない。真っ向から音楽をしている。
クレジットを見て、表題曲の作曲がProducer Team「agehasprings」の飛内将大という事で納得もしたのだが、楽曲がまず2017年を象徴するような曲調に仕上がっている。歌詞は篠原誠なのだが、サッカーの応援ソングという事もあり、随所にそんな表現が使われていたのが印象的だった。

楽曲は、イントロが始まった瞬間に何と言うかイメージを良い意味で崩された。というか、「そうくるか!」感があった。正直歌謡曲っぽいものをイメージしていたのだが、ロックしている。しかも確実に今の音で。
更に驚かされたのは、菅田将暉という俳優の表現力だ。勿論、俳優として何かを演じるのと歌で声で何かを表現する事は全く違う事だとは思う。でも、もしかしたら彼の中では「表現する。」という意味で同義なのではないかな。と、そんな事を考えさせられた。
サビでの力強い歌声や、ちょっとした歌詞に込めた声の出し方一つ取っても、歌手顔負けである。彼は俳優として映画の中で過去に何度も歌を歌ってきた実績もあるので、そういった経験も生きているのかな。なんて思った。
1曲目「見たこともない景色」は、そんな驚きが詰まった表題曲だと思う。

そして、個人的に更に驚かされた2曲目、カップリング曲「ばかになっちゃったのかな」タイトルもインパクト絶大だが、楽曲としてはミドルテンポのロックになっている。
僕が驚いたのは、演奏陣だ。惜しくも解散してしまったバンド、カラスは真っ白の元メンバー、シミズコウヘイ・越智俊介・タイヘイの3人が演奏してるではないか!?いや、確かに彼らは以前映画の中で菅田将暉がバンドをやる際のメンバーでもあったので、繋がりは分かる。ただ、本当に現実世界でバンドになってしまったのか!と驚いた。

僕はカラスは真っ白というバンドが本当に大好きで、うちのメディアでもディスクレビューやライブレポートを掲載していた程なので、こんなに嬉しい事はなかった。しかも、表題曲「見たこともない景色」と共に2曲もMVにも出演しているというサプライズ付き。
ここまで書いてこなかったが、僕は菅田将暉という俳優の事が大好きで、出演作はほとんど観ているのではないか。と思うくらい好きな俳優の1人なのだが、そのバックバンドが元カラスは真っ白のメンバーという事で、何というか、もう嬉しいが膨れ上がるばかりであった。

ちなみに、「ばかになっちゃったのかな」の作曲はシンガーソングライターの金木和也。ここら辺の人選もまたたまらない。菅田将暉の音楽プロジェクトの本気さとチームの意気込みが伝わってくるようだ。

俳優という職業は、どんな配役にでも染まれる特殊な人がやる職業だと思うのだが、彼は今作で俳優としてではなく、1歌手として勝負しているのではないかと感じた。菅田将暉という1人の人間として、真っ向から音楽に向き合った結果が、この2曲なのではないかと。なので、何かを演じている感は全くなく、むしろ気持ちいい程菅田将暉という人間が伝わってくる2曲に仕上がっている。

そして、2曲とも言わずもがな最高に良い曲だ。1曲目は2017年の今を象徴するような楽曲、2曲目はもっとタイムレスで何年先でも聴いていたいような楽曲。とてもバランスよく入っている。

このレビューを書いているのは、実は2017年7月なので、リリースはもう1月前の事なのだが、すでに2ndシングルのリリースも決定している。という情報が入ってきている。
これは、やはり本気だ。菅田将暉の音楽活動はただの企画ものなんかではない。本気で音楽をやろうとしている。そして、多彩な彼の事だから、そのうち作曲もしてしまうのではないかと思っていたりする。現に2ndシングルでは作詞を手がけている。こちらのレビューは、またゆっくりと書こうと思うが、まずはデビューシングル「見たこともない景色」について書かなければ始まらない。と思い、何度も何度も聴きながらこの文章を今書いている。

しかし、2曲とも本当に良い曲だ。僕は菅田将暉という人間がますます好きになった。
これからの音楽活動も本気で向き合って頑張ってもらいたい。

そして、これからも人々を感動させて楽しませてもらいたい。
そんな事を心から思った。

Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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