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CIVILIAN – 「顔」レビュー

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CIVILIAN待望のニューシングルが8月2日にリリースされた。
タイトルはストレートに「顔」。逆にインパクトのあるタイトルだと思った。元々公言している通り、僕はCIVILIANというバンドが大好きだし、もしかしたら誰よりもこのシングルを楽しみにしていたかもしれない。

と言うのも、まだこの楽曲がリリースされる事が発表になる前、下北沢SHELTERで行われたコヤマヒデカズのアコースティックライブで弾き語りを1度聴いていたのだ。そして、その時はあまりにも素晴らしい曲で涙が止まらなくなった。
自身の「顔」が嫌い。というコンプレックスをテーマにしたストレートな楽曲なのだが、ネガティブではない。ここで語る主人公は女性とも男性とも取れるキャラクターであり、またコヤマヒデカズである。
人間は産まれる時に「顔」を選べない。だからこそ、どうしたって誰もが自分の「顔」のどこかにコンプレックスを抱えて生きているのだと思う。ただ、其々顔が別々に産まれて来たからこそ、判別が付き、更に別々の「顔」だからこそ誰かに好きになってもらえる。なんて事もある。
そこら辺に関しては、人間が根源的に持っている感覚だと思うのだが、やはり人にとって他人の顔はとても重要だ。

この主人公も、そんな事に気付いてゆき、コンプレックスが消えるわけではないが、前を向いて今日も自身の「顔」と向き合いながら、「こんな顔だから選んでもらえた。」と思って生きていけるのだと思う。

楽曲としては、今までメジャーデビュー以来CIVILIANはかなり攻めてきたと思うのだが、今作はアコースティックなバラードだ。とても美しいメロディと演奏。何故か僕はこの曲を聴いた時に、コヤマヒデカズが何かから解き放たれて書いた楽曲な気がした。どこかへ向かったわけではなく、ただただ自分と向き合って心をさらけ出した。そんな気がした。だからこそ、この楽曲は聴いていると痛いし、優しいし、胸に響いてくる。
とにかく、最高のバラードに仕上がったと思う。これからのCIVILIANを代表する楽曲がまた1曲出来たな。と素直に思った。

さて、2曲目「デッドマンズメランコリア」。こちらは、攻め攻めの楽曲。イギリスのブルース・ロックバンドなんかが使いそうなコード進行にロカビリーの要素も入った、純市と有田のリズムが最高な楽曲。ギターは言うもがな最高。イントロのフレーズから持っていかれる。
とにかくノリの良い楽曲なのだが、サビでちょっと楽曲が表情を変えるのが良い。にくいアレンジ、というか作曲。そして、コヤマの時に掠れる歌唱が最高に痺れる。この1曲目との落差というか楽曲の振り幅がやっぱり凄いなぁ。後半ヘビーロックのようなリフまで出てきて、よく1曲の中にこれだけ色んなロックの要素を盛り込んだな。と関心するしか出来なかった。
この楽曲も、今後大切にずっと聴いていきたいようなカッコイイ曲だ。

でね、皆様お待ちかねだったと思う3曲目「ハロ/ハワユ」。
これは、ワンマンライブで突然披露され、シングルに収録する事が発表された、コヤマヒデカズのナノウ名義でのボカロ曲のセルフカバー。ナノウ名義としては一番の人気曲ではないだろうか。ライブの時のファン達の歓喜の声が今も忘れられない。
ボカロでは何度聴いたか分からないこの曲も、コヤマヒデカズの歌唱に変わり、コヤマ・純市・有田の3人にかかると、しっかりとCIVILIANの楽曲になる。もう別の曲のような肌触り。でも、間違いなく「ハロ/ハワユ」なんだから驚く。
これは個人的な気持ちだけれど、ボカロバージョンよりかなり好きな演奏に仕上がっている。曲の良さは、今ここで言わなくても皆知っていると思う。でも、敢えて言うならばミドルテンポバラードといったところだろうか。メロディがポップなのに切なくて、歌詞はきっと誰もが考えた事があるんじゃないか。というような事を言葉にしてくれていて、とにかく胸を打つ。全編のコーラスパートがまた素晴らしい。家で一人で聴いていても、一緒にコーラスパートを歌いたくなる。
そんなCIVILIANバージョンの「ハロ/ハワユ」になったと思う。
この曲もまたこれからのCIVILIANを代表する楽曲になってゆくのだろうな。と思う。

今回のシングル3曲だが、本当にどこに文句を言っていいのか分からない。というか、文句を付ける必要もないのだが、もうべた褒めしか出来ない。それ程最高の3曲が収録されている。

今、2017年にこのシングルを買って聴かない手はないと思う。だから、皆に手にとってもらいたい。そして、彼らの世界に触れて欲しい。必ず胸を締め付けられて恋をするから。


Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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