ベンジー

[Staff Recommend] 浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS – 「Sugar」レビュー

Sugar_ArtistPhoto

浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLSのセカンド・アルバム。前作『METEO』を聴いて、ライブを観て、この3人の体制での活動は続けて欲しいと心から願った。
そんな中、発表されたセカンド・アルバム。歓喜!
早速聴いたので、全曲レビューをしてゆきたいと思う。先に言っておく、全曲最高です!!

1曲目『Vinegar』
小林瞳の気持ち良いドラムが印象的なイントロから、これぞベンジーという歌詞とメロディーで疾走する楽曲。
中尾憲太郎のベースも良い感じで走っている。浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLSとしてのセカンドアルバム、1曲目を飾るのに相応しいと思った。
全員の良いところが存分に出ており、楽曲的にもロックンロールの新しい形を魅せてくれている。
そして、ベンジーはいつでも、もしくは定期的に地球のことを考えている。以前はスーパーマーケットの歌で言ってた「袋はいらない カゴ持参してる」って。
今度は食器洗いに関してだ。「解像度高め」幸せはそういうところから始まるってこだわりが強い。そのこだわりが満たされたらそりゃ幸せが濃くなる。最高!

2曲目『Beautiful Death』
この楽曲で身体を動かされない人っていないんじゃないかな。と思う直球どストレートなロックンロール。痺れる程にカッコ良い。ベースが全体的に印象的で、耳に残るフレーズが何度も飛んでくる。ベンジーは相変わらずのカッコ良さで、歌以外の「OK」といったような掛け声すらセクシーで胸を撃ち抜かれる。
「途中でたくさん笑える場面があればいい」ベンジーはよく「笑う」ということを歌う。ベンジー自身がとてもライブでよく笑う、くしゃくしゃの笑顔で。
笑顔の素晴らしさなんて当たり前のことなんだろうけど、その当たり前を丁寧に伝えてくれる。
この世界に染まるなと、まっすぐ生きろと、まっすぐに見つめて言ってくれる人だ。
これぞアルバムリード曲な1曲。

3曲目『Ginger Shaker』
ちょっと90年台のアメリカグランジシーンを思わせるような演奏が素晴らしい。前2曲よりも少しテンション感を落としたしっとりした楽曲で歌詞がより飛び込んでくる。ベンジーの描く歌詞は本当に独特で、他の誰にも書けないと思わされる。
サビのコーラスとメインメロディーが美しい。すごく胸がぎゅっとなる。
悲しさが過ぎると感覚が麻痺しておかしくなって笑ってしまう。
「強くなくちゃ 生きてゆけぬ」ゆけぬ。という部分にとっても強く下唇を噛みしめているような絵が浮かぶ。笑ってるつもりでうまく笑えていないし乾いている。
しかし、ここまで3曲ギターの音、フレーズ、ソロ、本当にカッコイイ。

4曲目『ハノイの彫刻』
印象的なギターリフから、それをベースが引き継ぐという素敵な流れで曲が始まる。
歌裏のベースのカッティングが気持ち良い。全員でキメのパートがカッコイイ。その上に入るベンジーのボーカルがまた良い。昔からだけれど、こういう箇所でのベンジーの声というのは、もはや最高級の楽器だと思っている。ボーカルであり、声なのだが楽器としての役割もしっかりはたしていて、なくてはならないパートになっている。
途中途中入ってくるギターのスライド音が気持ち良い。
これはライブに行ったら、前に突っ込まずに後ろでスペースを確保しながら踊りたくなる楽曲だ。
「リズムが愛だよ」このバンドが奏でる愛にのせてもう踊りまくるしかない!
地球飛び出して宇宙規模、ちっぽけなことがさらにちっぽけになるわけだ。

5曲目『どっかいっちゃった』
個人的に、イントロから一気にやられた曲。定番のリズムではあるのだけれど、このロックンロール感だけは誰もが出せるものではない。この楽曲で鳴らされるリズムはベンジーだからこそ作れるリズム感だ。そして、それを一緒にしっかり体現出来ている中尾憲太郎と小林瞳も素晴らしい。このバンドのメンバーが、どれだけ相性が良いのかよく分かる楽曲だと思う。
そして、こんなに「東急ハンズ」とカッコよく歌った人はいないだろうし、これからもいないと思う。
頭2つ打ちのバスドラとベースのルート音が最高に楽曲を引き立てる。ずっと聴いていたい。と思わせる。

6曲目『Watching TV ~English Lesson~』
アルバム唯一のインスト曲。楽器隊の音を存分に堪能出来る曲。ずっと同じリズムと思わせておいて、走り方など微妙に途中途中変化があるのが最高。ギター・ベース・ドラム、全部最高!特にギター・ソロ。堪らない!低音から高音まで存分に行き来しながらエレキギターのカッコ良さが詰まっている。
全楽器に言える事だが、曲の中での緩急の付け方がさすがとしか言いようがない。
そして、全面インストと思って油断しているとやられます。意外と元気良くきます!お気をつけください!

7曲目『Turkey』
イントロのベースがもろ中尾憲太郎でグッと引き込まれる。ちょっとトレブルの出た音が完全に中尾憲太郎にしか出せない音だと思う。
勢いよく駆け抜ける曲。途中ベンジーの「Rock’n’ Roll!」という歌詞に痺れる。ライブで聴いたらヤバイだろうな。と安易に想像出来る楽曲。
余計なアレンジはいらないとばかりに、最期まで駆け抜ける潔さ。これぞロックンロール。
アホほどかっこいい!こんなにアップテンポな曲をまたやってくれるなんて感激である。かっこいい、、、Rock’n’ Roll !!!!
やっぱりベンジーは地球に配慮しているんだなと思う。ベンジーのギターはエレガントだし、そしてやっぱり最終的には「愛」なんだな。
後半一旦リズムを落とすところがフックになって、その後の終わりまでの疾走感を引き立てている。

8曲目『Fried Tomato』
ここで、再度落ち着いた楽曲。ベンジーのボーカルが前面に出てきて心地よい。小林瞳のドラムが走り出してから楽曲がよりポップさを増して走り出す。
ギターソロも他の楽曲に比べポップで万人が聞きやすい楽曲に仕上がっているんじゃないかな。と思う。
中尾憲太郎のベースが自由で、支えるところは支えつつ、高音域に行く時には前面に出てきて、とても良い。

9曲目『New Pirates』
イントロの2コード感!これぞベンジー!
そこから、リフ&ボーカル。「LOVE ロッケンロール!」そして、サビのメロディー、ギターソロ。もう言葉はない。
とにかく沢山の人に聴いてもらいたい。きっとみんなが求めてるベンジーがここにいる。間違いない。
あたたかな歌を歌う、ペラペラなこの社会で。ベンジーの送り出す世界を聞いて生きていけるから私たちは幸せを感じる事が出来る。大切なことに気づけますように。

10曲目『水滴』
バラード。温かいギターの音色と優しいベンジーの歌唱。小林瞳の綺麗なコーラス。ベンジーの歯笛。ピアノの音色。『水滴』というタイトルがとても似合う雰囲気。
バラードだからといって、リズムはしっかり走っているのが、このバンドの真骨頂だろう。リズムが終始気持ち良く、静かだからこそ飛び込んでくる全てのパートに耳を持っていかれる。
暗い顔してちゃダメさって、前にも歌ってくれていたのに、人間はつい暗い顔をしてしまうから、みんな改めよう!と思った。
素晴らしい楽曲。

11曲目『すぐそば』
アルバム最後を飾る楽曲。
アルバムで一番メロディーラインが綺麗なんじゃないかな。個人的にはそう感じた。ポップさと、ベンジー節が混在していて唯一無二の楽曲に仕上がっている。
サビのメロディーが最高!ギターの音やフレーズも印象的だし、しっかりそれを中尾憲太郎と小林瞳が支えているし、バンドって良いな。ってやっぱり思わされる。ストレートな楽曲だけれど、彼らの手にかかる事で、一筋縄ではいかないロックンロールに仕上がっていて胸が熱くなる。
幸せな世界をもたらすのは「知性」もっともだなぁと思う。
事を知り、それについて考える事を怠ると周りに流されるしかなくなる。ただの集団でいちゃ何も変わらない。
この世界がちゃんと良くなる事に諦めるんじゃなくて、スマートに目を向けさせてくれるような曲。
楽曲が終わった後、そのまま2週目にいきたくなる。

アルバム11曲、全曲レビューをしてきた。今も僕の部屋ではアルバムがループしてかかっている。
ベンジーの魔法、そうベンジーは魔法使いなんだ、きっと。そんな事を馬鹿みたいに考えた。音楽という魔法を使える稀有な天才。
だって、他にこんな人いますか?少なくとも僕は知りません。
浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS、期待通りの最高のセカンド・アルバムを作ってくれた。そして、今後のライブが益々楽しみになった。これはライブ会場で聴かなくてはいけない!
そんな事を思う。ライブが待ち遠しい。それまで、このアルバムをリピートし続けます。そんなアルバム。察して下さい。そして、聴いてください。

敢えて語彙力を無くして言います。「最高!!」

Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

特集記事

LIT

コラム記事






Staff Recommend

PAGE TOP