「どこでもいい。さぁ、行こうか。」 Vol.10 – 21世紀は車が飛ぶかわりに電波が飛びかった

あんなに晴れていたのが嘘の様に、曇り空がどんどん広がり日差しを遮っていく。
折角の晴天だったのだからそのままにしておいて欲しかった。

けれどそんな中、目の前を腰の曲がった老夫婦が手をつないで仲良く歩いている。そんな姿を見せてくれた彼らに感謝。曇り空がどうでもよくなるほどいい景色だ。

俺はバンドを15年間やってきたわけだが、『お客さんにみられたらヤバイから』なんて理由で手も繋がずに距離を空けてデートなんてしたことない。

好きな女性とは今までいつも手を繋いできた。

手を繋ぐという行為は全然恥ずかしくない。後ろめたくもない。
タレントじゃあるまいしそんな事なんか気にしなくていい。

と、まぁ俺は手を繋ぐ派なわけだがこれは果たして少数派なのか。

ということでカフェの窓越しから人間観察をしてみる。

……手がスマホに占領されている率が高い。

どうやら手を繋ぐというよりスマホを片手に持っているほうが落ち着くようだ。

おいおい21世紀。俺らをどこに連れて行こうとしているんだい?

教えてくれないか?

プライベートでも即レスをしなければいけない風潮が拡がっていくこのご時世。既読がついたら焦っちゃうのかい?仕事のメールじゃなければ少し間をおいて返信したっていいでしょう。

この世の中は便利になった分、どこか狂い始めているように思える。それはどんどん加速していくことだろう。

はい、改めましてどうもこんにちは。中野区の人間交差点こと野村太一、野村太一でございます。

Yellow Studs(イエロースタッズ)というバンドのボーカル&キーボードやってます。

どうもね。

By the way、ハロウィンはハッピーしてたかい?かぼちゃをたくさん食べたかな?
え?そういう祭りじゃない?大丈夫、知ってるって。

あれだろ?露出とか痴漢とか軽トラをひっくり返すお祭りでしょ?
もう今年のハロウィンで大分規制がかかることになるでしょう。

仮装するのはいいよ?かわいいし。おじさんもワクワクさんになっちゃうよ。
ただね、何故渋谷にあんなに集結するの?渋谷署もお仕事ご苦労さまです。本当に。

なんでも分別が大事ですよ。パリピではない俺からしたら何したらいいか全然わからない。
だから来年は俺も渋谷に参戦しようかなと思っております。

もちろん仮装は「俺」。そう私服ってことだね。

おどけて、騒いで、街を汚して、ナンパして?果たして出来るかねぇ、この38歳に。

本来は収穫祭なんでしょ?あなたたちが何を収穫したんですか?プラントで育てたミニトマトか?
ってか仕掛け人は誰!?
これじゃぁドン・キホーテの衣装売り場と楽天とAmazonが儲かってばかりじゃないか。
あと酒も売り上げ上ってウハウハか。

アッという間に広がってしまったこのお祭り。

子供がね?「トリックオアトリート!」って言ってくるならかわいいけど、
成人の場合「トリック&トリック」じゃないですか。
実にトリッキーだよ、やってること。

ハロウィン大好きな人達からしたら俺はただの老害になってしまう。

なので少しは認めなければいけないのかもしれないね。ハロウィン。

■褒めるべき点
・女性の露出が多くて好き。
・個人的にはストッキングが好き。
・子供たちがかわいらしくて好き。
・景気が向上する。
・Instagramが盛り上がる。
・明日は晴れがいいな。

ほら。。。最後なんか俺の明日の天気の願望が入ってきちゃったよ。。
ダメだ、心狭いや、俺。

Yellow Studsというバンドの「サイレース」という曲の歌詞でね、

“おお、ハロウィン何をしたらいいんだい?
おどけりゃいいのかい?笑えばいいのかい?

おお、ハロウィン明日もあるこうか。
笑うために、飾るために“

という箇所があるんですけど、まったく同意です。

そりゃそうだ。俺が書いた詩だからね。

ここ十数年でものすごい速度で文明と文化が発展していく。ハロウィンもそのうちの一つ。

前にも言ったかもしれないが、ネットを免許制にしたほうがいいと思うんですよ。
「SNS利用資格」とか。

最近のTwitterプロモーション広告なんて出会い系のアプリの宣伝ばかりじゃないか。
セクシーな動画で魅了してくるじゃないか。困るよ。登録しちゃいそうでさ。

そんで皆インスタントに嘆いたり、罵倒したり、叫びだしたり。

俺も商売柄使ってるけど。。。

要はマナーなんだよ、マナー。
誰かがそのマナーを破って、釣られて誰かも破って、誰かが傷ついて。
匿名という姑息な手段で好き勝手言い放題。

何だ。この世界。

俺が思い描いていた21世紀は車が飛ぶかわりに電波が飛びかった。

さぁ散々ネットの悪口を言った後に、ネットにお世話になってこのコラムを編集長に届けるぜ。

俺がずれてるのかな。いや、あながちそうじゃないだろう。

じゃぁカフェを出ましょうかね。今回はこの辺で。

さてどこに行こうかね。どこかに行ってきます。

野村 太一

野村 太一Yellow Studs(Vo.Key)、音楽制作、web制作、デザイナー、ナレーター

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18歳で上京。美容専門学校に入学するも途中で退学。家賃29000円の風呂なしアパートやら転々としつつ中野に腰を据える。
数々のバイトで食いつないできたが、30歳で晴れてバンドやら何やらで生計を立てることになる。
社会人経験ゼロのダメ人間。

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