[Live Report] King Gnu – 2018年11月20日 King Gnu One-Man Live 2018AW @マイナビBLITZ

2018年11月20日、7月にebisu LIQUIDROOMで観たワンマンライブ以来のKing Gnuのライブ。7月のライブMCで、「後先考えずに会場を抑えてしまう。」と笑いながら話していたが、いざ蓋を開けてみれば、会場が前回の1.5倍近いキャパになったにも関わらず、チケットは即完売。泣く泣く来れなかった人を沢山生んでいるはずだ。本当に今のKing Gnuの勢いをよく表していると思う。少し気が早いが、2019年どこまで大きくなってゆくのか、今から楽しみで仕方がない。

即完売というだけあって、会場は開演時刻が迫るにつれギュウギュウ詰めになってゆく。2018年の彼らのワンマンは全て観て来たが、ここまでのスピードで進化しファンを増やしてゆく事には本当に驚かざるを得ない。

トーキョーニューミクスチャーという、今まで無かった言葉とジャンルを生み出し凄い勢いで前進するバンド。今日は一体どんなステージを魅せてくれるのか、開演前から楽しみだ。

ステージ前には白い幕が張られていて、ステージ上がどうなっているのかは分からない。ただただ開演のその時を待つだけだ。

開演時間の19時半を少し過ぎ、会場が暗転。悲鳴にも似たオーディエンスの歓声と拍手で会場が埋まる。
白い幕が青や赤に染まり、薄っすらと井口理と常田大希のシルエットが見える。
そして、ドラムの4カウントと同時に幕が取れ、常田大希の拡声器による「Tokyo!」という掛け声から1曲目「Slumberland」。楽器を持たずにステージ中央でオーディエンスを煽りながらメインボーカルを取る常田がとにかくイカしてる。ヤバいカッコ良さ!最高の幕開けじゃなかろうか。
続けて2曲目、ドラム勢喜遊とベース新井和輝の強靭なリズム隊の上で常田がワウを効かせたギターを弾き、そこから「FLASH!!!」がスタート。ライブ序盤を盛り上げるには持ってこいのキラーチューン。オーディエンスの熱も一気に上がる。
3曲目「あなたは蜃気楼」。イントロで歓声が上がる。ライブの定番曲。いつも前半戦を盛り上げる楽曲だ。
常田と井口のボーカルの違いがよく出ていて、最高に盛り上がる!

「今日はブチブチにブチ上げていきますんで、皆さん付いて来て下さい!」と井口から一言。

4曲目、エメラルドグリーンのライトが美しくステージを照らす中「NIGHT POOL」。歌の入りでライトが赤くなり、その後ピンクから紫へと、美しくステージを彩る。
とてもとても重たくて深い音像が特徴的な楽曲。聴く回数が増す程、その深さも増してゆくように思う。
気持ち良い音の中に沈んでゆくような感覚。体を感覚を全て委ねたくなる。
間を空けずに、赤く染まるステージ上で常田がクリーントーンの綺麗な音でギターソロを弾く。そして、そのまま弾き語りに井口のボーカルが入り、直後からリズム隊も入ってくる。5曲目「Diving to you」。演奏の強靭さが目立つ。タイトながら力強い勢喜のドラム、エフェクトを効かせたキレの良い新井のベース、常田の歯切れの良いギターとサウンド。

また間を空けずにドラム4カウントから「破裂」。名バラード。井口の歌い出しが素晴らしい。薄暗いステージ上で井口にだけスポットライトが当たり前半を歌う。
「全ては幻」という歌詞と演奏が盛り上がるところでステージ全体が光る。良い演出。楽曲の後半戦はそのまま盛り上がり続け、今度は後半の「全ては幻さ」という歌詞と共に演奏が落ち着き終わりに向かう。美しい。

7曲目、勢喜のドラムが始まった瞬間にみんな曲が分かり、オーディエンスが騒ぐ!彼らの1番の代表曲になっているんじゃないかな。「Vinyl」。曲が始まる前のドラムやギターの遊びに余裕を感じた。
サビ前、井口から「いくぜっ!」と声がかかり、兎に角盛り上がる。後半の常田のギターソロがヤバかった。もうギターヒーローかというくらいのカッコ良さ。その後少しの静寂から井口がキーボードと共に戻ってくるところも鳥肌もの。曲終わり会場中から歓声と拍手。もうこの曲に関しては完全に完成されているなと思った。素晴らしいの一言。

真っ暗なステージでブルーのスポットライトを浴びて、常田のピアノソロ。クラシックやジャズの要素も感じられるようなボイシングの美しいピアノソロに会場中が聴き入る。
シンセとベースが入ってきて、インストが少し続いた後、ドラムの4カウントから次曲。出だしから井口のボーカルが艶やかで素晴らしい。気持ち良いリズムに体を揺らせて聴いていた。サビのメロディがキャッチーで、King Gnuだなぁと思わせる楽曲なのだが、途中途中の演奏隊がやはり尖っている。一筋縄では絶対にいかないバンド、King Gnu。楽曲の展開も素晴らしく、とにかく良い楽曲だ。

9曲目、こちらはライブでは定番の「Hitman」から10曲目「Vivid Red」。常田のキーボードとボーカル、間に入ってくる井口のボーカルの掛け合いが素晴らしい。King Gnuはどの楽曲でもそうなのだが、リズムが本当に強くて、楽曲をちゃんとリズムが支配しているのが素晴らしいと毎回思わされる。
どんなに良い歌でも、落ち着いたバラードでも、全パートにちゃんとリズムがないとダメだと思うのだが、彼らは全員強いリズム感を持っている。

ここでMC。
井口から「赤坂にこんなに人が集まっちゃって凄いね。」とオーディエンスから笑いの起こる発言があった後、「大阪と名古屋でMCの場所を間違えて恐怖症になってる。」と更に笑いを取った。そこへ、新井からツッコミが入り、新井と井口のコントのようなやり取りがとても面白かった。

そして、MC明け。井口のファルセットを効かせたボーカルが最高に素晴らしい11曲目「Don’t stop clock」。バックで演奏する常田のギターも主張し過ぎず、いい具合に歌が鳴り響く。そして、バンドが入ってきて12曲目、一番最近MVが公開されたばかりの「It’s a small world」。MVでは井口がジムキャリーのマスクのような名演を見せてくれているので、是非チェックしてもらいたいのだが、楽曲も文句無しに素晴らしい。

13曲目「McDonald Romance」。アルバム「Tokyo Rendez-Vous」収録の甘く切ない歌。こういう歌を歌わせると、King Gnuの本領が出て来る気がする。歌詞が胸に響く。
14曲目、アニメのタイアップにもなっている名曲でシングルでもある「Prayer X」。ライブで聴くと、ただ良い曲ではなく迫力も足されて圧倒される。

ここで長尺のMC。
昨日、常田が自身のツイッターで大きな発表がある。と呟いた事に対して、井口が「これなんじゃないか?」と女性タレントが表紙の雑誌を大量に持ってきて、ひとしきり会場を盛り上げた後に、雑誌をステージから観客席へプレゼントで投げるという前代未聞のサービスがあった(笑)


そして、15曲目新曲「Sorrows」。ちょっと!ちょっと!めちゃくちゃカッコ良いんだけど!バンドの一体感と攻めてくる感じが堪らない!井口のボーカルもメロディも終始ヤバい!これは、今後のライブの定番キラーチューンの仲間入りしそう!
続けてドラムの4カウントから16曲目、更に新曲「Bedtown」。ギターめちゃくちゃカッコ良いな。ここら辺の楽曲が2ndアルバムに入るのかな。だとしたら、2ndアルバム、本当にヤバい事になるんではなかろうか。
後半、井口と常田のダブルボーカルが最高。そこからのインストパートもかなり良い。そのまま楽曲の終わりと同時に常田のギターで17曲目「ロウラブ」スタート。めちゃくちゃ盛り上げてくる。なんか、聴く度に進化している気がする。
メンバー一人も欠くことなく進化していて、歌・ギター・キーボード・ベース・ドラム、どこを切り取っても最強にカッコ良い。これは大人しく観ていろっていう方が難しい。
今日の、この会場の、このキャパを優に超えるパワーをステージ上から放っている。

18曲目、この曲もライブで盛り上がる楽曲「Teenager forever」途中ドラムのリズムがカントリーっぽくなったり、跳ねたエイトビートになったり、ドラムパターンが忙しい曲なのだが、その忙しさを感じさせずに気持ち良く乗らせてくれる楽曲。
しかし、今日も井口の綺麗なボーカルと常田のしゃがれたボーカルの相性は最高だし、ギターは最強だし、新井と勢喜のリズム隊の強靭さも更に強くなっていて、文句の付けようがないパフォーマンス。

井口から、「お客さんが1人2人の時もあった、こんなに人を呼べるバンドじゃなかったのに、こんなに人が集まってくれて本当に嬉しいです。」と真面目に語られ、ライブのラストソングの定番曲「サマーレイン・ダイバー」を19曲目に。
井口から「皆さんも歌ってください」とあり演奏が始まった。
「サマーレイン・ダイバー」は、本当に毎回ライブで聴く度にどこか遠くへ連れて行ってくれる。というか、めちゃくちゃ気持ち良く音に潜らせてくれる。というか、目を瞑ると深海に沈んでゆくような気持ち良さがある。こういう楽曲を本当に名曲と言うんだろうな。と聴く度に思う。
今日の「サマーレイン・ダイバー」は、後半オーディエンスのシンガロングから戻りのカオティックな演奏と井口の声を張り上げるボーカルが最強だった!

演奏が終わり、メンバーがステージから去る。
と同時に起こる拍手とアンコール。そして、メンバーがステージへ戻って来て、常田から発表が!
「来年2019年1月16日にメジャーデビューが決まりました。そして、全国8カ所のリリースツアー、東京はStudio Coastで2Daysなので、遊びに来てください。」とサラッと凄い発表があった!会場大騒ぎ!
アルバムリリースも楽しみだし、更にキャパの大きなStudio Coastで2Daysって!しかも、メジャーデビュー!もう何から突っ込んでいいか分からないけど、とりあえず本当におめでたいし、これからが更に楽しみになってきた!!

そして、アンコールは1stアルバムのタイトル曲「Tokyo Rendez-Vous」。最高か!めっちゃくちゃカッコ良い!今日の常田のギター、いつもより凄い!バンドの一体感も強靭さも全部全部凄くて、今のKing Gnuを全部凝縮したような演奏だった。
後半コーラス部で勢喜もステージ中央に出て来て、オーディエンスを煽る!井口からも「シンギング!!」と煽りが入り、新井は踊るようにベースを弾き、常田もドラムのところまで移動してギターを弾き、とにかく最高のバンドの一体感で終わる!…と思ったらWhite Stripesの「Seven Nation Army」のイントロが始まり、しばらくインストが続いた後に演奏が終わった。
どこまで盛り上げるんだ!?と驚いてしまった。本当に素晴らしいライブだった。彼らの進化を、しっかりとこの目で、この耳で聴かせて頂いた。幸せだ。

確実に7月のワンマンから進化をしていたし、メンバー個々の力の伸びがとにかく凄かった。お陰でバンドの一体感や、バンド自身の力強さも増していて、本当に言葉を失うような素晴らしさだった。

今日のワンマンを経て、来年1月にニューアルバムとメジャーデビュー、そしてキャリア最大規模のリリースツアーにキャリア最大キャパのStudio Coastの2Days。King Gnuが2019年1年間でどこまで大きなバンドになるのか、今から楽しみで仕方がないと終始感じていたし、ライブの帰り道もその事ばかり考えていた。

まずは、2019年1月のメジャーデビューを心から楽しみに、今までの作品ももっともっと聴こうと思った。彼らが2019年、日本の音楽シーンの台風の目になる事を楽しみにしながら。

【セットリスト】
01, Slumberland
02, FLASH!!!
03, あなたは蜃気楼
04, NIGHT POOL
05, Diving to you
06, 破裂
07, Vinyl
08, Sympa
09, Hitman
10, Vivid Red
11, Don’t stop clock
12, It’s a small world
13, McDonald Romance
14, Prayer X
15, Sorrows
16, Bedtown
17, ロウラブ
18, Teenager forever
19, サマーレイン・ダイバー
-Encore-
20, Tokyo Rendez-Vous

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2018年11月20日 マイナビBLITZ
King Gnu One-Man Live 2018AW

Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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