村田悠生「いざイグニッション!」 Vol.28 – エヴァンゲリオンも日本アカデミー賞も、今、日本に必要な希望に溢れていた

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「慎吾ちゃんとか、吾郎さんとか、ほんとに近い人たちが支えてくれて、今日ここの舞台に立てたんだな」

草彅剛さんアカデミー賞主演男優賞おめでとうございます!
いやぁ感動した。
小栗旬さん、佐藤浩一さん、菅田将暉さん、二宮和也さん。
そうそうたるメンバーの中から見事選ばれましたね。
毎年アカデミー賞は予想しながら見ているんですが、こう言うのってどうしても世間の流行りやこれまでの功績などで左右するもんじゃないですか。
投票する人も人間なので、100%フラットに入れられないと思うんですよ。
人としても演技としても、良いと思うものには好みが反映されると思うんだよね。
今回で言うとそういうところも加味した上で、菅田将暉さんが取るんじゃないだろうかと思っていた。
とまあこれは個人の意見なんで軽く流してください。
とにかく草彅さん、本当におめでとうございます。
決して勝ち負けではないんだけど、二宮さんじゃなく草彅さんって言うところがまあ、色々とグッとくる内容だったんですよ。多くは語りませんけど笑

もちろんその他の受賞した方々も本当におめでとうございました!そしてお疲れ様でした。

と言うことで今回の冒頭は急遽アカデミー賞について書きました。まあ急遽っつっても今読んでる方は急もなにもないっすよね。
本当は別のこと書いていたんだけどね、昨日3/19に日本アカデミー賞を見て書き直さずにはいられなかったのです笑

という訳でここから本来書いていたコラムにシフト。

さて!「シン・エヴァンゲリオン」のことを書こうかなと思っています。
本日3月22日は公開からちょうど2週間。
みなさんはもうご覧になられているでしょうか。
もちろんまだの人もいると思うので極力ネタバレはしないように「エヴァンゲリオン」がこんなにも話題になったことについてお話ししていこうと思います。
ここはコラムなので、考察とか評論とかではなく、純粋に「エヴァンゲリオン」のお話ができればと思います。

まず「新世紀エヴァンゲリオン」は1995年から1年間テレビ東京系列で放送されました。
自分が初めてエヴァを見たのは、第11話の「静止した闇の中で」だったんです。
1話目から見てないんですよ。
当時は今ほど情報があっちこっちに拡散されるような時代じゃなかったですからね、見たきっかけも友人の口コミです。
そして初めてエヴァを見て衝撃を受けました。
今までに見たロボットアニメのどれとも似ていない、本当にオリジナリティにあふれた作品だなぁと。

あの時代のロボットアニメといえば「ガンダム」「マクロス」「ナデシコ」「エルドランシリーズ」などのわかりやすい作品が多かったなか、使徒や聖書など、オカルトっぽさをふんだんに取り入れたSFがとても新鮮で斬新な作品でした。

1年間の放送で、その異質な作風と、解明されないままの謎、魅力的なキャラクターたち、その「なんだこの作品は」という感覚が放送終了後もファンたちの心に大きく爪痕を残し、ある人は難解な作品の考察、ある人は魅力的なキャラに本気で恋をしてグッズを集めました。そしてメディアもそんな社会現象を連日報道。
最近は鬼滅の刃がそんな感じですよね。エヴァも当時は本当にすごかった。

その後の作品にも多大な影響を与えました。
オカルト、謎、都市伝説、キャラクター像など、次のエヴァンゲリオンになるべくたくさんの作品が展開されていきます。
特にキャラクターとしての「綾波レイ」はその後の作品のヒロイン像に大きく影響していると思います。

そして満を辞しての劇場版(以下:旧劇)
TVのトンデモない(笑)最終回で、視聴者を「????」という気持ちにさせていたエヴァが、旧劇で完結するんだ!と、みんなこぞって見にいきましたね。
もうこれはほんとすごい事だった、ここまでくると、エヴァファンは必ずと言っていいほど、考察サイトなどを閲覧し、自分なりの答えを持っていたので、ある種の答え合わせ的な作品となっていました。
そして実際見てみたらどうでしょう。
そんな生やさしいもんじゃなかったよ。
まじで心に刺さる刺さる笑
いい方向じゃなくて悪い方向に刺さるんだわこれ。
自分、映画館で、初めて「ぅえ゛!」って、もう文字で表せないような声が出てしまったんすよ。
どこで?シルエットでアスカの腕が・・・ってとこです。
一応見てない人のため(今更見てない人に配慮しても何年前やんねんww)に伏せますが、あの瞬間声出ました笑

とにかくこの答え合わせは、全く答え合わせになっていなかったんですね。
答えが難しすぎてね。
みんながいろんな数字を足して引いて掛けて割った答えが、これ!って思ってたのに、全然違う、なんだったら答え数字じゃなかったwww途中の式も見たことない公式だったwww
という結果になってしまった。
これがまた加速度的にファンの考察や二次創作に拍車をかけていったんだよね。

そしてその後「序破急」という3部作をやりますと言う情報が出て、今回の新シリーズになったわけです。結果的に4部作になり、それでも2007年の「序」公開から、今回の作品まで14年かかってしまったんですね。
ネタバレはしない程度に感想を言わせてもらうと、そうですね。
さようなら。全てのエヴァンゲリオン。
この一言に尽きます。

最初から最後まで本当に「エヴァンゲリオン」だったなぁと。
今までのエヴァの答え合わせというよりは、今までのエヴァンゲリオンの放流です。
これまで止まっていた全てを、ダムが開放されるように、一気に放流してくれた作品でした。
今まで溜め込んできたもの、貯めていたもの、蓄えていたもの。
綺麗な水も汚れた水も、一緒になってせき止めていたものを、全て放流した作品です。
それは気持ち良い勢いでのスッとする気持ちと、ここまで貯めたものが流れていく喪失感と、決して決まった道筋で流れていかないコントロールできないもどかしさと、色々な感情が生まれる作品でした。

本当にこの作品に出会えて良かったと思います。

途中コロナの影響もありなかなか公開ができない状態でしたが、エヴァ関係者の方々、本当に最後までお疲れ様でした。

この「エヴァンゲリオン」という作品。
狙ったかどうかは、庵野監督本人に確認するしかないのですが、ある意味視聴者参加型(考察が必要)の作風が受けたんだと思うんですよね。

「ひぐらしのなく頃に」とかもそうですが、考察をするって言うのはとても楽しく、自分もその作品に携わる、世界に入り込む感覚になります。
そして自分なりの解釈が、バシッと作品に矛盾なくハマった時の気持ちよさ。
これは本当に脳汁ブシャーです。すいません語彙力が残念になるぐらい言葉に表せない気持ちよさなんです笑
そして、考察しない、できない視聴者も、意味や答えを知りたくて考察サイトを見てしまうんですよ。
「へー!ほー!まじかー!」ってなるんですね。
その考察が合ってるかどうかは二の次で、考察を見て楽しんでいるんです。
この巻き込み方がエヴァを社会現象にまでした要因だと思うんですよね。
もちろんその外にも新幹線、漫画、ゲーム、パチンコなど、メディアミックスのように色々な場所で展開されて、今までアニメに触れたことのない層にも認知される作品になっていったのもすごかったなぁと。

よくよく考えたらただのロボットアニメですからね。こう言う風に言うとエヴァは人造人間だからロボットアニメじゃなくてヒューマンドラマだってご意見が出るんですが、ロボットアニメの枠です。世間一般的にはね。まあ僕はウルトラマンやゴジラなどの特撮のくくりにしたいですけどね。
ってほらこうなっちゃうのよ。なのでここはロボットアニメで進めます。

「ガンダム」だって一般の方にはアムロとシャアくらいしか認知されてないし、ガンダムといえば?って質問には「いきまーす!」とか「ザク」としか答えられないんだと思うんですね。
でも「エヴァンゲリオン」といえば?って質問には「逃げちゃダメだ」「シンジ」「アスカ」「レイ」「ATフィールド」とか結構みんな単語出すのよ。「ATフォールド」出るってすごくない?
「ガンダム」といえば「ミノフスキー粒子」かなぁ。なんて誰も言わないよ?
まあ「ATフィールド」と「ミノフスキー粒子」を比べるのも違和感バリバリだけどもまあそこはいいとして。

この浸透はすごいと思うんだ。なんでだろうか裏で○通さんが暗躍したんだろうか?
まあ実際暗躍っていうかメディアの力が7割あると思う。でもそれは決して悪いことじゃないよね。僕らにはちゃんと選ぶ自由があるからね。
アニメも映画も強制されて見ているわけじゃないからね。
情報としては半強制的に目に入ってしまうかもしれないけど、そこに興味を持って好きになるかは自由だし、そもそも感想は数字じゃないので「100」と「0」で表さなくてもいい。最近でいえば「鬼滅の刃」と比べられることが多いんだけど、鬼滅とエヴァを「どっちが好きか?」で100と0で白黒つけようとする流れがある。
きのこたけのこ戦争のようにね。
でも自分の好きな作品を讃えるために、他の作品を貶める必要はないんです。

鬼滅好きです。エヴァは嫌いです。なんていう必要ないんです。
「『面白くない』と感じるものは『嫌い』」は別だと思うんですよね。
それは合わなかっただけなんです。
嫌いなんじゃなくて自分の趣味に合っていないだけなんです。
ウマが合わない友達は、苦手かもしれないですが、嫌いではないはずなんです。
心底嫌いになるってすごくむずかしことだと思うんだよね。
それこそ好きと隣り合わせだと思う。
相手のことをすごくよく知った結果、好きになるか嫌いになるかなので、結果に辿り着くまでの過程が一緒なんですよ。嫌いな人のことは好きな人と同じくらい知っているはずなんです。
だから嫌いになれるんですから。

閑話休題。

何がいいたいかっていうと全部好きでいいんです。
鬼滅もエヴァもガンダムもコードギアスもボトムズも。
全部好きです。
全部好きだけど、その中でもエヴァが、鬼滅が、好きなんです。
まあ嫌いという意見も、個人の自由なのでダメですとは言わないですが、僕は嫌いになる場合、どこが嫌いなのか、どうなれば嫌いじゃないのか?どうすれば好きになるのか?ということを考えてみます。そう考えると、やっぱり好きな作品と同じくらい嫌いな作品も詳しくなっちゃうんですよね。
案外、嫌よ嫌よも好きのうちってのはそういう事なのかもしれないですね。

みなさんも嫌いなものを、なぜ嫌いか考えてみてください。
もしかしたら意外と、嫌いだった作品が好きな作品になっていったりするかもしれないですね。
そして好きなこと、頑張りたいことを、改めて「自分はこれが好きなんだ」と自信を持って進んでいけるようになるかもしれません。

こうやって僕らは少しずつ成長していくんだと思うんですよね。

嫌いだと思っていた周りに、支えられて生きていたことに気付き、大人へと成長したシンジくんのように。
そして慎吾ちゃん吾郎さんに支えられて今まで頑張って来れた草彅剛さんのように。

↓草彅剛さんが主演男優賞を獲り、優秀作品賞にも輝いた「ミッドナイトスワン」
現在も上映中なので気になればぜひ!

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村田悠生コラムニスト(タレント)

投稿者の過去記事

劇団東京乾電池を経て現在フリーで活動中
俳優業、声優業、ユーチューバーなど幅広く活動をしています。現在は個人事務所設立を目指して躍進中。
ゆうき13号名義でYouTubeで動画配信中。

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