今週オススメするのは、本日発売ヒトリエの2nd Full Album「DEEPER」だ。
一体ヒトリエはどこまで行ってしまうのか。wowakaの頭の中はどうなっているのか。その計り知れない才能が今作では前作以上に爆発している。
元々ニコニコ動画で一時代を築いた頃から、wowakaの作る楽曲は良い意味で異質だった。とてつもない個性と、その中毒性のあるサウンドメイキングは他にないものだった。
そんなwowakaが、ゆーまお・シノダ・イガラシと共にヒトリエを結成し、自身で歌う事を始めた時、すでに異質であった楽曲達にwowakaの特徴的なボーカルが入り、その異質感は更に増していき、中毒性は飛躍的に伸びた。
さらに、wowakaの作る印象的過ぎるテクニカルなアレンジがバンドになる事で、凄い勢いで強靭になった。更に驚くべきは、良い意味で普通ではない難しいアレンジをバンドメンバー達が完璧に演奏している事だ。
世の中には難しいアレンジの楽曲は沢山あるが、wowakaのそれは他とは一線を画すアレンジだ。きっと、メンバーの1人でも変わったらヒトリエの音楽は全く別物になってしまうんだろう。
そんなヒトリエが満を時して世に出した2ndアルバムが今作だ。
1曲目「GO BACK TO VENUSFORT」からいきなり飛ばしている。元バンドマンの自分は一聴した瞬間「無理!演奏出来ない!」と思った(笑)
2曲目「シャッタードール」は、個人的にYMOっぽい雰囲気まで感じられて、イントロから震えた。
それほど、複雑で難しいのだ。そして、複雑なんていうと覚えられなそうな気がするが、実際はその真逆で、とてつもなくポップに楽曲が響いてくる。一回聴いたら忘れないフレーズが満載で、メロディはこれぞwowakaといったメロディだ。
5曲目の「トーキーダンス」なんかは、ボカロ時代の名曲「ワールズエンド・ダンスホール」を彷彿とさせつつ、より強靭になったリズムとメロディが印象的だし、7曲目「フユノ」はピアノがとても印象的で気持ちの良い楽曲になっている。
数々の名曲をボカロ時代に残し、より肉体的なバンド活動へシフトし、ボカロではない自分の声で歌う事を決意したwowakaの成長は本当に計り知れない。
本当にどこまで行ってしまうのだろうか。アルバム通して、とにかくバラエティに富んでいる。攻撃的な楽曲から、美しい楽曲まで歌いこなし、生々しいバンド演奏で繰り広げる。これはwowaka率いるヒトリエの成長物語だ。
現在ヒトリエは、すっかりライブバンドになっており、積極的にツアーをしている。ワンマンも決まり、順調にバンドの成功への階段を駆け上がっている。
ボカロ時代が好きだった人も、ヒトリエから知った人も、みんなこの成長のスピードに付いていかないと勿体無いと思う。
ヒトリエは、これからもどんどん成長をしてゆき、ライブバンドとして僕らに見た事のない景色を見せてくれるだろう。そんなヒトリエの会心の一撃とも言うべき、この2ndアルバムを今聴かない手はない。
今こそ、このアルバムを聴いてライブへ足を運ぶべき時だ。行動すべき時は今なのだ。そうすれば、ヒトリエは僕らも一緒にwowakaの見ている未来へ必ず連れていってくれるだろう。
そんな事を感じずにはいられない名盤の誕生だと思う。
さぁ、迷っている暇はない。今すぐにでもこのアルバムを手に入れてライブへ行く準備をしよう。