日本人ピアノアーティスト。2015年にPLOPレーベルよりリリースされた彼女の即興で作られた
13曲が綴られたピアノアルバム。
その中でも一曲の中で彼女がピアノの低音部、中音部、高音部を1人重ねて弾いている『雨の踊り子』は時折、自分と向き合う時間を作ってくれます。
私は、彼女のライブで彼女がピアノを弾きながら言った『まあるいね』がずっと心に残っています。
それはわたしにとっての音楽の理想型でした。
この『まあるいね』にはメロディがあって、
彼女はコトバと同時にメロディをイメージして
作曲していると、その即興ライブの一コマで教えてくれました。
音がコトバに乗る、コトバが音になる瞬間を
彼女は知っていて、そこから奏でられる音は
とても自然でとても暖かい。
そんな13曲が綴られた『ふうね』
四季を旅する「風」をアルバムタイトルに、ゆっくりと四季の流れを感じられるアルバムです。
彼女が行った小さな空間での限定13名の演奏会に
わたしはスタッフとして参加しており、
彼女が伝えた『まあるいね』の印象の他に、
演奏をはじめた瞬間のお客さんのリラックスした
面持ちに、わたしまで安堵してしまったことをおぼえています。
森の中で木漏れ日を感じるような空気感の中で
ピアノのダイナミクスが風を感じさせるような。
まさに風みたいに存在する音。ふわっと駆け抜けたり、背なかを押してくれたり。
あの小さな空間は確かに、zmiさんの音で違う場所に変化したし、
音楽は楽しくて、やっぱり必要なものなんだと感じさせてくれ
目がしらが熱くなりました。
良いんですよ。ぜひ聴いて頂きたいです。
次回作も楽しみです。
そして、こちらのアルバムのマスタリングエンジニアは、
世界でも活躍されている、アンビエント、ドローン界のChihei Hatakeyamaさん。
そんな彼もこのアルバムをマスタリングした際にコメントをされてました。
”どこかのひっそりとした孤島で、ただピアノだけが鳴っているような、クールでロマンチックな一時。 諍えない眠気に、永遠の眠りに落ちてしまいそうになる”
zmiプロフィール
1986年生まれ、静岡県出身の作曲家。幼少期から親しんでいるピアノを用い、柔らかなサウンドを奏でる。これまでにCMや映画への楽曲提供など数々の作品を残す。また、音楽だけでなく写真や映像作品など、幅広い創作活動を行っている。これまでにいくつかの楽曲をデジタル媒体などで発表を重ね、本作「ふうね」にて本格的なデビューを飾り、卓越したソングライティング力と情緒豊かな演奏力でこれからの活動に期待がかかる注目の新人。
zmiライブ情報
Stefano Guzzetti & Ian Hawgood Japan Tour 2016presented by Home Normal & Stella Recordings
ポスト・クラシカル期待の作曲家/ピアニストStefano Guzzetti(ステファノ・グッツェッティ)の初の来日ツアーで共演決定。
【東京公演】
日時:2016年3月20日(日)14:30 開場 / 15:00 開演
会場:世田谷美術館講堂(東京都世田谷区砧公園1−2)
料金:前売 3,000円 / 当日 3,500円
出演:
Stefano Guzzetti
zmi