[先行レビュー]若旦那 – 5thアルバム「WAKADANNA5〜フォアグラなんていらねぇよ〜」

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とにかく熱い、とにかく熱いアルバムだ。
若旦那という人は、対面して話すと物静かで慎重に言葉を選ぶとても繊細な面を持った人という印象を僕は持っている。しかし、そこで放たれる言葉一つ一つは紛れもなく若旦那の心の底から出てくる正直で嘘のない言葉の数々だ。
だからこそ、彼の言葉は人の心に届くし響き渡る。

そんな彼の言葉をさらに凝縮したような楽曲の数々がアルバムには詰め込まれている。
アルバムの源流にもなっている「トンネル」からスタートするこのアルバムは闇の中から始まる。
若旦那の抱えている闇、きっと現代日本人の誰もがどこかで抱えている闇とリンクする闇である。そんな場所から若旦那は力強い足取りで一歩一歩前に進む。そして、アルバムが終わりを迎える頃、若旦那は闇の中から一筋の光を掴む。そんなストーリーが嘘なく描かれた素晴らしいアルバムだと思う。

アルバムの基本になっているのは、前作から変わらないパンクロックというフォーマットなのだが、音楽面だけで言えば今作は様々なジャンルの音楽が混在している。しかし、若旦那の中で消化されたジャンルは、最終的にパンクロックという一本筋に完結する。
それは、やはり彼の言葉と圧倒的なまでに胸に迫ってくる歌声がそうさせるのだろう。
彼の歌声はとにかく熱く力強い。そして、時に優しく時に激しく、本当に様々な表情を見せる。

現代の日本で、ここまで熱く優しく大きなアルバムを作れる人がいる事に僕は喜びを隠せない。
2曲目「反逆」はまさに現代のレベルミュージックだと思うし、アニメ「うしおととら」のタイアップ曲「負けるな小さきものよ」は誰もが勇気をもらえる楽曲だと思う。

そして、アルバムのハイライトは「アカペラ」で歌われる。若旦那の声だけ、言葉だけの楽曲と「ハル」だろう。ここで若旦那は完全に闇から抜けているような伸びやかな歌声を披露している。1曲目「トンネル」での苦悩・葛藤から脱した素晴らしい歌声が響く。

湘南乃風は聴いた事があるけれど、若旦那のソロは聴いた事がない人、また若旦那のソロ自体知らなかった人、勿論ソロのファンの人、僕は日本人みんなにこのアルバムが届いて欲しいと思う。
そして、若旦那の渾身の言葉に耳を傾けて欲しい。ここには、ソロキャリア5枚目にしても全く変わる事なく初期衝動を持った等身大の若旦那がいる。

人はいつでも変われる。一歩前に踏み出す勇気を持てば世界が広がる。闇から抜け出せる。そんな事を自身の体験を持って教えてくれる名盤の誕生だと思う。

是非、彼の誕生日4月6日にこのアルバムを手に取り、彼の誕生日を祝いながらじっくりと彼の世界に耳を傾けてもらいたい。



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Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

「どんなジャンルの音楽でも、良いと思った音楽は有名だろうと無名だろうと関係なく、たくさんの人に勧めたくなる。」という特性から、文章執筆素人ながら2015年に突如音楽メディアを立ち上げ、現在はOPTIMANOTESの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

現在は自身のことをライターと、少しは言えるようになっている天の邪鬼気質。

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