ここ数年アイドル戦国時代と言われブームの盛り上がり見せていたアイドルシーン、最近では 解散や活動休止を発表するグループも多くブームは終わったなどと言う声が聞こえてくる中、熱量のあるライブパフォーマンス、クオリティの高い楽曲、人柄の良さに定評がある山口活性学園が前作のアルバム『NOTE2』の発売から1年9ヶ月の時を経て待望の山口活性学園の3rd『NOTE3』を2017年1月31日にリリースした。
この新しいアルバムにはオリコンデイリーチャート第2位を記録した7thシングルの『ONE』やオリコンデイリーチャート第3位を記録した6thシングルの『PARADOX』に加えて配信限定としてリリースされていた『シャクネツ』や明治維新150周年記念イメージソングである『ISHINE』や母親への想いを綴った新曲『mama』も収録されている。アルバムの曲を全て聴いて思ったのは、山活の曲はバラエティーに富んでいるということ。山活のパフォーマンス力の高さを改めて感じられる1枚に仕上がっている。
01.Yamakatsu FIRE
最近の山活のライブの開幕を告げる最新のSE。
02.CANDY
BPMの早い打ち込みが印象的な楽曲。リズムが特に特徴的に仕上がっている。コード進行も攻めのコード進行になっており、サビでは最高潮の盛り上がりを聴かせてくれる。
彼女達は、決して順風満帆にクールにカッコよく夢に向かって進んで来てるわけでなく、むしろ泥くさくがむしゃらに時に地面に這いつくばりながらい常に全力で夢に向かっている。そんなところも彼女達の魅力の一つでもあり、ファンをも巻き込む熱量を生んでいる。
『CANDY』はそんな山活の生き様を象徴している曲と言っても過言ではない。
03.Sailing
6thシングルの『PARADOX』のカップリング曲として収録されていた『Sailing』
冒頭のサビからAメロへの繋ぎの綺麗なメロディを聴くと眼前に大きな海が広がり大航海がまさに今始まるような光景が容易に思い浮かべられる。
“走り抜ける季節に 置いて行かれないように
息切らして 全力で 挑み続ける
出来ないことばかりで つまずいてばかりでも
いつもそこが スタートライン 僕たちは”
山活メンバーはいつでもこの気持ちを忘れずに挑み続けてることが伝わり感慨深い。
“うまくいかないことで (悩み) 立ち止まりそうな時 (苦しみ) ぼんやりと (なんだって) ぼんやりと (分かち合う) キミの言葉浮かべ (キミと)”
山活を応援するファンの声援が彼女達の支えになってることを示してくれているのではないだろうか。
04.ISHINE
「和」と「ロック」を融合させたサウンドが印象的な曲で明治維新150周年記念イメージソングにもなっている『ISHINE』
斬新さの中にどこか懐かしさもあるメロディ。
“維新”とは”いろいろなことが改革されて新しくなること”を意味するが、古き良きもの【和】をたずね求め、そこから新しいもの【和+ロック】を導き出すことが山活なりの”維新”の表現なのだろう。”改革”を起こしながらもぶれずに輝き続けるという山活の”意志”も”維新”と共にこの『ISHINE』に込めらているのではないだろうか。
05.対番兵器
以前敢行したロングインタビューで『対番兵器』は
中途半端なアイドルに対して”See You”(さよなら)と言っている曲だと話をしてくれた。
玉乃井プロデューサーはロングインタビューの際に「ファンと繋がる奴とか多すぎて、全国的にも多いじゃないですか。「ふざけんな!」と。その時点でアイドルとしての価値がぐっと下がっちゃうんですよね。アイドルの価値が下がるという事は、シーンが衰退していくって事じゃないですか。せっかく盛り上がったアイドルのシーンが、先に頑張って切磋琢磨して切り開いていった人達がいる訳じゃないですか。それをリスペクトもなしに、適当にやってシーンを盛り下げていくアイドルさんたちが本当に許せない。運営も含めなんですけど。そういう奴らに一発言いたいと思って。」と対番兵器に込めた想いを語ってくれた。
音楽的には4つ打ちのリズムにロックやHIPHOPのアレンジなども組み込まれていて歌詞だけでなくメロディでも「ふざけんな!」という気持ちを表現しているように作り込まれてるように感じた。
CメロにおけるYulyの歌唱がとても素晴らしい。「確かなものなんてないけれど」「やれるだけやるだけなのさ」の部分の綺麗なメロディにのせた力強いメッセージがその後の落ちサビの高揚感を引き立てている。
06.シャクネツ
全体的にリズムが跳ねてる感じの楽曲で、そのリズミカルなメロディに合わせて体を動かしたくなる。けれどリズムはあくまでリズムで、その上に彼女達の元気な歌声が重なることでこの楽曲は完成形になっているんだなと強く感じた。聴いていくとコード進行が素直でとても爽やかだ。
07.SOUL SCREAM
この曲もリズミカルでホイッスルの音が入ってるのでサンバのようにはしゃいだり体を揺らしたくなる。仲間を応援するような歌詞が溢れていて共に頑張って行こう!って気持ちになる。”歌を通じて皆を応援するから!”は山活が常に皆に届けたいメッセージのひとつで、この曲にはそんなメッセージが沢山詰め込まれている。
08.欠片
ミドルテンポバラード。バラードと言ってもしっとりし過ぎないポップさがある。サビでは更にリズミカルにポップに展開をしてゆく。歌詞やメロディはバラード調になっている。一聴すると恋愛をテーマにした楽曲に聴こえるのだが、この楽曲の中で歌われる対象は彼女達の「夢」であるのだろう。真っ直ぐに夢に向かって全力で突き進んでいる彼女達の心の中の苦悩や葛藤を表しているのではないだろうか。
09.PARADOX
6thシングルのリード曲。BPMが高めでメロディも綺麗な曲だなという印象がまず先に来て、その後に歌詞を観ながら聴いてみると曲名の『PARADOX』が示すとおり逆説的なメッセージや表現で溢れていてそれらをひとつひとつ意味を捉えたいと思い何度もこの曲を聴いているのだか聴けば聴くほど歌詞の深みにハマっていくような感覚になる。
10.ファイヤーガール
山活の中にはいくつかのサブユニットがあるのだがこの曲はそのユニットの中の一つでる”NO PAIN NO GAIN”の曲である。4つ打ちでリズミカルかつダンサブルな曲。この曲が作られたのはここ数年なはずなのにどこか懐メロ感もある。ライブではNO PAIN NO GAINの大人っぽいダンスも観ることが出来るがユニット曲なのでワンマンライブなどで披露されることが多いので是非山活のワンマンライブでNO PAIN NO GAINのパフォーマンスもチェックしてみよう。
11.It’s OK
イントロから”パーティ感”溢れるエレクトロニックサウンドで一瞬でフロアを沸かせてくれるような曲。後半のシンガロングのパートはライブで聴いたらエモーショナルになれること間違いない。ロックでカッコいい曲がフィットする山活だが、この曲のように踊りだしたくなるようなエレクトロニックPOPサウンドな曲も全く違和感がない。この曲はCDで聴くだけでなくライブ会場に駆け付けて是非『It’s OK』の”お祭り感”を堪能してもらいたい。
12.ONE
オリコンデイリーランキング2位にもなった山活の7thシングルのリード曲。
聴き心地の良いパンクサウンドのまっすぐな応援歌。『ONE』も山活イズムを感じさせる曲だ。
ドストレートなパンクサウンドの曲でアレンジもカッコよくメロディが綺麗なので聴いていてとても心地が良い。
メロディだけでも十分に良い曲なのにそのメロディに重ねられている歌詞が感涙ものなのがこの曲の凄いところ。決して上手に歌えないかもしれないけど私達は歌を通じて君にエールを送り続けるから!という想いが込められたこの曲を一度聴けば確実に心を動かされるだろう。
ライブでは最後のサビで観客を巻き込んでのシンガロングのパートがあるのだが、曲のタイトル通りひとつになっているような感覚にさせてくれるのもこのONEという楽曲の持つチカラなのだと思う。みんなでひとつになればどんな困難だって乗り越えられるという事を是非この曲から存分に感じて欲しい。
13.ソラノシタ
『ソラノシタ』はアップテンポのロックサウンドとポジティブな歌詞が織り成す山活を象徴する代表曲。
“不可能を可能に出来るのは
諦めず立ち向った人だけだから”
“不可能を可能に変えてやれ
限界は自分で決めるものじゃない”
このような”諦めない気持ち”が大切だというストレートなメッセージが聴く人の心を掴むのだろう。
そして山活メンバー達もこの曲を歌う度に”諦めない心で夢に立ち向かう”ことの大切さを再確認しているのでないだろうか。
14.mama
山活メンバーが母親への感謝の気持ちを綴った手紙の中の言葉を紡ぎ合わせ歌詞にした曲で、母親の大きな愛に包まれて大人へと成長したメンバー達が自分もいつかそんな母親のような人になりたいという気持ちが込められているバラードソング。
収録曲
01.Yamakatsu FIRE
02.CANDY
03.Sailing
04.ISHINE
05.対番兵器
06.シャクネツ
07.SOUL SCREAM
08.欠片
09.PARADOX
10.ファイヤーガール
11.It’s OK
12.ONE
13.ソラノシタ
14.mama
【山口活性学園メンバー、オススメ楽曲!】
森脇優依
ONE
歌詞もメロディも山活の中で一番のお気に入り。直球に全ての世代に伝わる歌。
岡村百華
ファイヤーガール
ダンスが山活ぽくなくてセクシー路線だから。
藤井澪奈
It’s Ok
ダンスの振りも簡単で、初見の人でも皆んなで盛り上がれる!
常岡もい
SOUL SCREAM
イントロからテンション上がる。サマーチューンなのに季節を問わずに聴ける!
むぎ
Sailing
リズムが好き。爽やかな感じがいい。振り付けもストーリー性がある。
Yuly
ソラノシタ
歌詞がとにかく好き。限界は自分で決めるものじゃない!という部分が特にお気に入りで、くじけそうな時に自分自身に気合を入れる事ができる曲です!