ゴジラ…(日本語)
いやもう一行目から活字の限界を感じる。
5月31日、ついに2作目(厳密には3作目)のゴジラが公開された。
2014年に公開された俗に言う“ギャレゴジ”だ。
なんでギャレゴジなのかはお調べしていただけると幸いと思ったが、別に対して難しい理由じゃないのでさらっとお伝えすると、監督のギャレスエドワードをもじってギャレゴジと呼ばれている。
その見た目は日本のゴジラとは違い、首から尻尾の先まで、ムッキムキのボディービルダーの様な容姿なのだ。
絶対強い。
最初はその隆々な出で立ちと、異様な巨体からおいおい大丈夫かよ…と感じていたのだが、なんてこたぁない。見事にゴジラだった。
それでも、2014年当時は続編が作られるなんてこれっぽっちも思ってなかった。
今年、5年間の沈黙を破り、ゴジラは再び目覚めた。
しかも沢山の怪獣も同時に。
やばいでしょこれ流石にやばい。
作品に出てくる主要怪獣は、モスラ、ラドン、キングギドラ。もうこれだけでうっきうきだ。日本なら1体ずつ毎年正月に解禁していくだろうに、アメリカは出し惜しまないねすごいね。
タイトル通りの怪獣の王を決める大戦争なのだが、もう人間蚊帳の外状態で終始唖然としてしまった。
ただその蚊帳の外の人間サイドで怪獣並みの存在感を出している男がいた。
“渡辺謙”
マジでカッコいいです日本の代表です付いていきます。もちろん英語で会話しているのだけど、ケンさんだけは「ゴジラ」の発音を「ガッジィーラ」ではなく、日本語の「ゴジラ」とはっきりと言ってくれる。
ここに、どこで作ってどこで公開されようが、ゴジラは日本映画だ。と言うプライドがにじみ出ていたと思う。そこに感動(と少しの笑い)をもらった。
ありがとうございます。渡辺謙さん。
正直、日本はこのままアメリカにゴジラをお任せしてもいい気がする。もちろん今後も日本俳優を起用してもらうのは前提なのだけどね。
今回何体か怪獣が出てくるのだけど、日本産の怪獣と海外産の怪獣は一目で見てわかるほど違った。
何が違うのかって言われると難しいのだが、海外産の怪獣は異質なのだ。
伝説や伝承から連想される様なドラゴンとかそう言うのではなく、地球外生物感や、昔の生き物が異常に巨大化しただけ、の様なちょっとカッコ良さを感じない、単純にクリーチャーなんだよね。
日本産はそもそも特撮で使う事を前提に作るから、デザインと動きやすさを両立させてくるので、クリーチャー感はあまりなく、ある種の丸みに愛着が湧くのだと思う。
あえて言うと日本のデザインが優秀なのだと思うのだ。
なのでキャラデザは日本、撮影は海外の様に共作すればすごい作品が出来ると確信している。
そしてゴジラはシリーズ化され今後もアメリカで作られるのだと言う。次回、ゴジラ対コング。
まだキングの名を持たないコングが、ゴジラに勝ってキングの座を奪うのか、怪獣王としてゴジラが君臨し続けるのか…とても楽しみだ。
ただ、誕生から今日まで、常に怪獣王として君臨し続けているゴジラは、今まで一度もキングと名乗らずゴジラのままでいる事。そこに日本の奥ゆかしさを感じずにはいられない。
ゴジラは日本を代表する日本人の心を感じられる素晴らしい作品なのだとおもう。