[Live Report] CIVILIAN – 2019年7月18日 CIVILIAN 3rd Anniversary Live “THREE”@SHIBUYA CLUB QUATTRO

CIVILIANのライブを観るのは久し振りだ。
その久し振りのライブが3rd Anniversary Liveという事で、とても嬉しい気持ちになる。思えば昨年の2周年のライブもライブレポを書かせてもらった。それから、もう1年かと思う。その間もCIVILIANのワンマンは観ているけれど、今日は周年ライブなので、またいつもとは違った特別な日になるだろう。と考えると、開演前からワクワクする。

開場とほぼ同時にQUATTROへ入り、段々と埋まって行く会場内を見ながら様々な思いが浮かんでいる。この日を楽しみにしていた人達が続々と集まり、会場のスペースはどんどんなくなってゆく。

ステージのCIVILIANのステージ風景が、僕の知っている配置と違う事に気付いた。真ん中にドラムがセッティングされている。いつもは、向かって左からBa.純市、Gt,Vo.コヤマヒデカズ、Dr.有田清幸。という配置だが、今日は違うようだ。立ち位置が変わるだけで、何か変わりそうなそんな予感に更にワクワクが止まらなくなる。

会場BGMはThe Album Leafや転校生などのアーティストからアンビエントな選曲で、これから始まるロックバンドCIVILIANのライブとは対を成すような雰囲気になっている。自然とChillな気分になってくる。この嵐の前の静けさのような雰囲気、大好きだなあ。

そうこうしてるうちに、会場はギュウギュウ詰めの観客で埋まり、開演時間が迫ってきた。そして、会場暗転。観客の拍手と歓声で会場が埋まり、もはや定番のSE、Boom Boom Satellitesの「Fiends」が流れる中、純市・有田清幸・コヤマヒデカズがステージへ登場。

1曲目、予想していなかった「彗星」スタート。これだから、Anniversaryは違う!予想を裏切るライブのスタートに一気に引き込まれる。途中の暗闇で鳴らされるカオティックな演奏が胸を抉り、その後のコヤマヒデカズの歌があまりにエモーショナルで感情が混乱する。
CIVILIANって、そうだよ、こういうバンドだよね。

コヤマヒデカズがスポットライトを浴び、歪んだギターアルペジオの後「2019年7月18日のCIVILIANを始めます!3rd Anniversary Live “THREE”へようこそ!世界一幸福な7月18日にしようぜ!最後までよろしく!」とあり、その勢いで2曲目「何度でも」。相変わらずの演奏隊の強靭さ!有田の力強いドラムと、それに呼応するように鳴らされる純市のベース、ゴリゴリに太い音を出すコヤマヒデカズのギター、そして、その上でエモーショナルに叫びのように歌われる歌。これが観たかった。カッコよすぎる!

3曲目、Lyu:Lyu名義「プシュケの血の跡」収録の「引鉄」。最高な選曲。ギターソロでコヤマヒデカズがステージ真ん中へ出てくる。ソロ明けの有田のコーラスとの相性も良く、素晴らしい演奏。本当に彼らは観る度にロックバンドとして大きくなってゆく気がする。その演奏の完成度もだが、ステージでの佇まいがどんどん良くなる。

4曲目「Started World」。続けて「プシュケの血の跡」から。普段あまりやらない曲をやってくれるのも、ワンマンや今日みたいなAnniversary Liveの良いところだと思う。会場もとても盛り上がっていて、まだライブスタートから間もないのにテンションが高い。

5曲目、有田のドラムからスタート「自室内復讐論」。
この曲は比較的ライブで聴く機会があるけれど、歌詞の内容に対して明るいアレンジがとても印象的で、挑戦的だなと思う。今日の演奏も素晴らしかった。

コヤマヒデカズ「みなさんのお陰で3年間無事に走り切る事が出来ました。CIVILIANです、こんばんは。今日の一日は最後の最後まで『ありがとう』という言葉しか出ないと思います。それぐらい集まってくれたみんなと応援してくれたみんなに感謝しかありません。本当にありがとう。」

6曲目「自分の中で忘れちゃいけない事を書きました。聴いてください、あなたのこと。」として始まった「あなたのこと」。凄く凄く良い曲。アルバム「eve」の中でもインパクトの強かった楽曲。キレの良いリズム隊が素晴らしい。歌詞が胸に響く。最後、肯定してくれて救われる。CIVILIANらしい、コヤマヒデカズらしい歌だと思う。

7曲目、アルバム「太陽になろうとした鵺」収録の「Dear my unhappiness」。ミドルテンポの凄く訴えかけてくるような楽曲。彼らはゴリゴリのロックチューンも最高なのだが、こういったミドルテンポで歌詞を聴かせる楽曲も凄く得意で、ライブバンドとしてもバランスがとても良いといつも思う。
個人的にCIVILIANの売りの一つは絶対にコヤマヒデカズの歌詞表現なので、こういう言葉を届けるような歌唱の楽曲に一番感情を揺さぶられるし、様々な感情になってぐしゃぐしゃで涙が出そうになる。

8曲目、前曲に続いてアルバム「太陽になろうとした鵺」から「月の旅人」!これはライブで初めて聴いた。やってくれてありがとうと言いたい。聴けて嬉しい。
観客が、Lyu:Lyu時代の曲でもCIVILIAN名義の楽曲でも、みんなついて来れているのを見て、愛されてるなと心から思った。

会場に雨の音が流れ、有田が観客に手を振るように促し、9曲目「ハロ /ハワユ」。もう、この曲もすっかりCIVILIAN節になって、コヤマヒデカズのボーカルが凄くしっくり来ていて、聴いていて気持ち良い曲になった。ラストのコーラスも誰が言うわけでもなく、自然と大合唱が起こる。鳥肌!
会場の一体感が凄い!

ここで、コヤマヒデカズがステージを去り、純市・有田のMCタイム。
3周年の思い出というテーマで、純市がレコーディングの時にパターゴルフで遊んだ思い出や、有田からこの一年メンバーで腹を割って話す事が増えた。という話をした。

そして、今日は3周年なので過去のリリース音源の3曲目をピックアップしている事と、メンバーが1曲ずつセレクトしてやりたい曲が入っている事が伝えられた。

ステージにコヤマヒデカズが戻ってきて10曲目「潔癖不感症」。タワレコ限定・枚数限定シングルとして発表された楽曲!この曲を聴けるのはレア過ぎる!本当に今日は特別感が凄い!!
こういうロックナンバーを日本で聴ける事って、本当に無くて、それだけで彼らが如何に貴重で稀有なバンドであるかを示すようだった。

11曲目「3331」。「ハロ / ハワユ」と同じで、元々はナノウ名義のボカロ曲としてミリオン再生されたコヤマヒデカズ=ナノウの代表曲のCIVILIANバージョン。めちゃくちゃ強靭なロックナンバーとしてCIVILIAN色に染まっている。ライブ映えしまくる1曲だと思う。
ロックの格好良さを全部詰め込んだみたいな1曲。

12曲目「残り物の羊」。個人的にアルバム「eve」の中でも思い入れが強くて大好きな楽曲。選ばれない羊の歌。勝手な解釈だが、コヤマヒデカズが抱えているフラストレーションや闇が内包されていて、それがCIVILIANのサウンドで爆発を生んでいるような気がする。
途中のコヤマヒデカズの「メ~!」というシャウトがいつも楽しみで仕方ない。
有田のドラムが凄まじい勢いとインパクトで体を持っていかれる。

13曲目「ハッピーホロウと神様倶楽部」。これも、ナノウ名義でボカロ曲として発表された楽曲のCIVILIANバージョン。ハロウィンぽい雰囲気のお化け屋敷のような楽曲。歌詞が詰まっていて、コヤマヒデカズの歌をずっと追ってしまう。パートごとにリズムが少しずつ変わってゆくのが聴いていてとても楽しい。純市のキレの良いベースが印象的。間奏でウネリながらウォーキングするベースラインが最高!

コヤマヒデカズ「いちいち楽しんでるかどうか聞くのは止めようと思ってたんだけど、やっぱ反応が返ってくると楽しいので、、、楽しんでますか、みんな?(観客)凄まじい歓声と拍手!」

14曲目、同じく元はボカロ曲の「サクラノ前夜」。この曲も歌詞が刺さってくる。歌詞のストーリーが切なくて胸を締め付けられる。演奏も、歌詞に寄り添うようにエモーショナルで、思わず涙腺が緩む。
畳み掛けられている気がする。。一つ一つの音と言葉が全部心に刺さってステージから目を離せなくなる。ラスト、全身の鳥肌がヤバイ。

「この曲を生まれて初めて人前で歌ったのが、他でもないこのSHIBUYA CLUB QUATTROでした。あの時、あの場にいた人達に向けて生まれて初めて放ったこの曲が終わった時、いつまでもいつまでもみんなが拍手を止めなかったのを今でも覚えています。聴いてください」

15曲目、コヤマヒデカズのコーラスのかかったギターから「メシア」。文句なくCIVILIANの代表曲の1曲、そして個人的に何度聴いても何度聴いてもライブで泣いてしまう曲でもある。こんなに心に響く曲は他のアーティストを含めてもこの曲だけだ。
どの楽曲でも、コヤマヒデカズの歌唱は胸を抉るような感情のこもった歌なのだが、やはりこの曲を歌っている時のコヤマヒデカズの歌声は特別だと思う。なんて素晴らしい声なんだろうと思う。
そして、今日も拍手は鳴り止まない。

ギターの音と共に拍手が止んで、コヤマヒデカズからロングMC。「この3年間について、会場に来るまでずっと考えていました。」
「僕が作る歌や僕らのバンドの曲っていうのは、もう当然僕が書いたものですし、バンドがやったものなので、それをどう歌ってどう演奏しようが、本来はこっちの勝手なはず。だから、僕は今目の前のこの歌をどんな風に歌ったっていいんだって、叫びちらしたって、聞こえないくらい小さい声で歌ったって、自分が作った曲を自分が好きなように愛でて何が悪いんだと思って、ずっとステージに立った時に歌を歌ってました。それが段々と段々と色んな人に伝わってくれて、途中まで上手くいきかけました、俺たちは。だけど、昔の事をいつまで気にしてんだよって、もしかしたら思う人もいるかもしれません。でも、あの時があったからこそ、俺たちがあるので、俺は何度でも言います。あの時、本当に俺たちはもう音楽続けらんないかもなって思ってました。どうなるのか全然分からなくて、それがこうやって色んな縁に恵まれて、バンド名を変えて3年間走って来ました。時には自分たちとは違う輪の中に必死で混ざろうとして、らしくないって言われても構わずに色んな事をやり続けたりとか、その中でも自分たちが昔からやってきた事がこんなに良いものだったんだなって最近になって気付きました。かつての自分がそうだったように、あの時教室の隅っこで誰にも話しかけられないように、イヤホンで爆音で音楽聴きながら、自分の好きなバンドばっかり聴いてた、あの時の自分に向かって僕はずっと歌を歌ってきました。それから、色んな人が自分の輪の中に入ってきて、今ではさっきも言ったライブをやる時はそれだけじゃないっていうのは、そういう大切な人の顔も目に浮かぶようになったからだと思います。僕にとってそれは良い事だと思ってる。音楽の事を信じて、歌の事を信じて、そして聴いてくれるみんなの事を信じてここまでやってきたからこそ、今はっきりと言えます。違う輪の中に入ろうと頑張ったりとか、あのバンドみたいにとか、あのアーティストに、とかもうそんな事どうでもいいんです。僕と、そしてCIVILIANは、今こうやって観に来てるみんなと、それから俺たちの音楽を信じてくれるみんなの、その反対側にいる人たち、君たちを傷つけるような存在、それから君たちを不快にさせるような、君たちに嫌な思いをさせるような、そういう人間たちの、俺たちが君たちの向こう側にいる人間の最強の敵になります。だから、大丈夫。一緒に毎日を生きていきましょう。今日はありがとうございました。」と語った。

本編ラスト16曲目「I feat.まねきケチャ」。今日の演奏はCIVILIANの3人としての演奏だが、タイトルは正式名称を。
前半の歌唱、後半の語りパート、コヤマヒデカズの声が涙腺を緩ませる。感情がリンクするかのように胸が苦しくなる。ラストに相応しい演奏・歌唱だと思った。
有田清幸・純市・コヤマヒデカズ、この3人だからこそ出せる音だと心から思った。
本当に心より素晴らしい演奏だった。

そして、3人はステージを去り、観客達からはアンコールを求める拍手が鳴り始める。本当に素晴らしい本編だった。でも、もっと聴きたいって思うのも当然で、それは本編がそれだけ素晴らしかったって事だと思う。出来レースではなく、観客の拍手からは、本当にアンコールを求めているのが伝わってくるようだった。

そして、ステージに純市と有田が戻ってきて、有田から今回のグッズの紹介を挟み、11月14日にCIVILIANにしか出来ないような原初を体現するようなコンセプトワンマンライブを渋谷WWW Xでやる事が発表された。

コヤマヒデカズ「最初に宣言しときましたけど、案の定みなさんに対する感謝しかありませんでした。僕らが3年間紆余曲折ありながらも、無事に一人も欠ける事なく走ってこれたのは、こうやって応援してくれるみなさんの声があるからだと思ってます。モノを作っている人間って誰でもそうで、反応をもらって『よかったよ』って言ってもらえる事こそが、あなたがいていいんだって言ってもらえる事が何よりで、あなたが必要ですって言ってもらえる事がモノを作る人間にとって何よりの喜びです。だから、いつもライブで与えるつもりが、みんなからもらって帰るので、もっともっと返せるように頑張っていくので、これからも俺たちをよろしくお願いします。」と語った。

アンコール1曲目、
コヤマヒデカズ「俺たちの始まりの曲です。暁。」として始まった「暁」。今日のこの曲も最高にエッジで三位一体の演奏が素晴らしかった。いつまでも、この曲を大事にしてくれて、演奏してくれるのが本当に嬉しい。

アンコール2曲目「顔」。CIVILIANの名バラード。自分の顔が嫌いという歌詞から、それでも段々とそれを受け入れるような展開をみせて、最後にはちゃんと救われる。誰でも顔に限らずコンプレックスは持っているものだと思うけれど、それを全部受け入れてくれるような歌詞と、優しい演奏が胸に響く。
とてもとても優しさに溢れた楽曲だと思う。

3人がステージを去り、アンコールも終わりライブは終わった。けれど、アンコールの拍手は止まない。
観客はまだ、もっと、CIVILIANの音楽を聴きたいと強く願った。そして、その願いは3人に届いた!

まさかの、全く予定のなかったダブルアンコール。
鳴り止まない拍手に応えて出てきてくれた!ステージ袖で1曲やる曲を決めたという!本当に嬉しい。
ダブルアンコール、アルバム「太陽になろうとした鵺」収録のミドルテンポバラード「花よ花よ」!!ヤバい!これもライブで聴くのは初めて!めちゃくちゃ嬉しい。なんというファンサービス。

3周年という今日を、全力で本当に最高の日にしてくれた。これからもCIVILIANの活動からは本当に目が離せないし、どんどん大きくなってもらいたいと思う。
彼らみたいにファンを本当に大切に思ってくれている事が伝わってくるバンドも少ないなと思う。それだけでも、彼らの事が大好きになるし、これからも応援し続けたいと感じさせる。

次のワンマンは11月のコンセプトワンマンまでないかもしれないが、その日が来るのを楽しみに毎日を生きてゆこうと思う。

【セットリスト】
01, 彗星
02, 何度でも
03, 引鉄
04, Started World
05, 自室内復讐論
06, あなたのこと
07, Dear my unhappiness
08, 月の旅人
09, ハロ / ハワユ
10, 潔癖不感症
11, 3331
12, 残り物の羊
13, ハッピーホロウと神様倶楽部
14, サクラノ前夜
15, メシア
16, I feat.まねきケチャ

-Encore-
01, 暁
02, 顔

-Double Encore-
01, 花よ花よ

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2019年7月18日 SHIBUYA CLUB QUATTRO
CIVILIAN 3rd Anniversary Live “THREE”

text by Kohei Murata

photo by Taro Denda

Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

投稿者の過去記事

バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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