[Interview] SHE’S – 1年振りのNEWシングル「Tricolor EP」をリリースするSHE’Sメンバー全員インタビュー!

今回は、SHE’Sのメンバー4人にインタビューを敢行した。
12月4日に9,10,11月と3ヶ月連続配信リリースをしてきた楽曲にMaroon5のカバーを加えたシングル「Tricolor EP」がリリースされるとの事で、最新楽曲である「Your Song」にフォーカスを当てつつ、色々聞かせて頂いた。
普段なかなか聞く事の出来ない事も色々質問出来たと思うので、全ての音楽ファンに彼らをもっと知る機会として楽しんで読んでもらいたい。
それでは、以下インタビューをどうぞ。

邑田航平(Optimanotes編集長)

――本日はよろしくお願いいたします。

一同:お願いします。

――今回ですが、9月10月11月と3ヶ月デジタルシングルの連続リリースをしてきて3曲プラス1曲、Maroon 5のカバー曲も入っている4曲入りのCDがリリースされるということでそのインタビューになります。
そもそも3ヶ月連続デジタルで発表したものをフィジカルの方に持ってきて出そうっていうことになったのは何か意図があってのことなんでしょうか。

井上竜馬(以下、井上):デジタルだけじゃなくてCDを物として残したい方もいるっていうのは現実あるので、配信に対応していないリスナーや、CD派やから全然配信のやり方わからんって人がいるやろうしで、自然とCDも出そうとなりました。で、せっかくなら3曲デジタル入れるだけじゃなくてCD買ってくれた人にプラスアルファで楽しみがあればいいねっていうところでカバーをしようっていう話になりました。

――そのカバー曲はMaroon 5の楽曲ですが、あんまり悩まず決まった感じですか。それとも結構悩まれましたか。

井上:結構悩んだ気はしますね。もともとCyndi Lauperの「Time after Time」をやろうと言ってたんですけど、たくさんカバーされてる方がいたのでそれやったらあまり他のアーティストがやってない曲にしたいなっていう。ただMaroon 5自体は世界的にもメジャーなアーティストなんですけど、中でもいい塩梅の曲を選びたいなっていう話はしてたんで、SHE’Sらしくできそうなものを選びましたね。

――4曲が選ばれて、それが盤になりフィジカルでリリースをするとなった時に、初回盤には今回DVDも付いてくるということで、「Now&Then」のツアーのZepp Tokyoでやったファイナル公演のダイジェストが入るという話をお伺いしているんですが。結構ボリューム感的には十分楽しめるぐらいのボリュームがこのDVDに入ってるんでしょうか。

井上:いつも通りやんな結構。ワンマンなので20曲近くやってたんですけど、入れるのは7曲くらい。フル尺はDVD出すときがいいなっていうのはあるんで。でもな。結構他のアーティストはフルで入れたりするサービス精神旺盛な人最近やめてほしいわ。俺らがケチくさくなる。

一同:(笑)。

――でもフル尺になってしまうとそれってCDの商品とライブDVDの商品の合わせ販売みたいになっちゃうじゃないですか。だからあくまで初回限定だからこそ付いてくるおまけ的なところって考えると、7曲とかっていうのはすごくバランス的にはいいんだと思うし、きっとそれを見た方はもっと見たいって思うはずなんで、そういうところの欲求を掻き立てれるっていうのを含めて良いと思います。

井上:そうなってくれたら嬉しいですね。美味しいところだけ搔い摘んでいつも収録してるんで。


――すでに2曲。今回の「Masquerade」、「Letter」に関してはすでに配信済みなんですけれども、今度配信される(このインタビューが出る頃には配信済)「Your Song」のことについてメインで聞いて行きたいと思っております。「Your Song」ということで、人が内面に入り込むみたいな感じの歌詞を読ませていただいて感じたんですが、楽曲的にはSHE’S節というか、正直この「Masquerade」、「Letter」、「Your Song」の3曲の中では私の中では一番SHE’Sっぽいサウンドだなと感じたんですが、これを3ヶ月連続の最後に持ってきた理由というのはあるんでしょうか。

井上:いろんな曲を作って最終的に3曲選んだんですけど、曲自体がシンプルな作りになってるし、シンプルゆえにメロディやったりとか歌詞の力強さみたいなものが他の曲より際立ってたっていうのはあったんですよね。

――出す順番に関しても話し合いがきっとあったんですね。

井上:そうですね。「Masquerade」はアップテンポやし、夏に聴いてもらいたいってところもあって、季節感も考えながら1発目にっていう理由もありましたね。

――ミュージックビデオの世界観とかも含め、そういう雰囲気じゃないですよね、冬っていう。

井上:逆に「Letter」、「Your Song」っていうのは後続で季節感出せる楽曲ではあるんかなっていうのが、「Letter」は特に秋口に。

――秋すごい似合うと思います。

井上:それこそ「Tonight」(2016年10月19日発売2ndシングル)とか。寒い時期の似合う曲になってるんじゃないかなと思ってます。

――最後に「Your Song」が出るっていうことですね。「Masquerade」は挑戦的だなと思ったんです。「Now&Then」もそうですけど、聴かせていただくと本当に昔に比べて幅広い音楽をやってらっしゃるなっていう印象を持っているんですけれど。その中でも今回の「Masquerade」ってすごいエキゾチックっていうか、ちょっとWorld Musicっぽい雰囲気があったりとかもして、今までのSHE’Sにはない音だなこれっていうのを感じたので、すごいインパクトがドンっときたんですよ、聴いた時に。なので、1発目に「Masquerade」が配信されたっていうのはインパクト大だし、かっこいいなって思っていて。その後に「Letter」、「Your Song」が続いてだんだんこれぞSHE’Sっていう感じが見えてきて安心感があるというか。最後にスタジアムで鳴っているようなイメージのオーケストレーションもある「Your Song」がバーンって鳴った時に「本当にこれだよね、やっぱり聴きたいのは」っていう感じで、本当にそれぞれにカラーがあってすごくいい3曲だなと思いました。

井上:ありがとうございます。

――今回のこの3曲の作曲みたいなところに関しては、いつも通り井上さんがまずデモを作ってっていう流れで。

井上:そうですね。

――以前お伺いした時に、あんまりデモを作り込まないっていうお話があったのですが、今回もベーシックな部分だけを作って、あとはバンドのメンバーでアレンジをしていってという感じだったんでしょうか。

井上:どこからが作り込んでるに当たるかはちょっと悩ましいところではあるんですけど。

広瀬臣吾(以下、広瀬):でも3年前と比べたら。

井上:作り込んではいるよね。

木村雅人(以下、木村)::いるな。

――前にお話を伺った3年前ぐらいの時期って、ベースはルートしか入れない、ピアノでコードが鳴っていて歌のメロディがあってみたいな。ドラムも変に印象を固めすぎないためにシンプルなドラムのパターンだけ入れるっていうぐらいのシンプルさでやってるっていう話を聞いていて、それから3年間でいろいろ考え方だったりとかも、バンドのあり方とかも変わっていってると思うので。今単純にどういう感じで制作をしているのかなって。

井上:今は考えるようにしてますね。ただギターとベースに関しては自分では引き出しに限界があるんで。ドラムは打ち込めるから自由には作れるんですけど。そこは自分のイメージのフレーズで簡易的なものを入れつつ、3年前に比べたらだいぶ作り込んではいるし、イメージを与えつつ、これよりいいの作ってくれみたいな。気持ちとしては。

――例えば、ギターで言えば服部さん、ベースで言えば広瀬さん、ドラムで言えば木村さんが、基本はそれをどんどんよくしていくためにアレンジをしていくんですけど、デモの段階でそれ以外の上もののオーバー・ダブで入れているものとかオーケストレーションってあるじゃないですか。そういうところは井上さんが主導で作り込んでやってるっていうのが今のスタンスですか。

井上:それはほぼ僕だけが手をつけて最初からこれって決めて作り込んでいますね。

――当時、DAW環境とかも聞かせていただいていて、どんな機材を使っているんですかみたいな話を聞いたんですけど。

井上:あんまり変わってないかもしれないですけどね。

――当時は安価なインターフェース使って、そんなにこだわってないんですって話だったんですけど。

井上:特にアップデートそんなされてないですよ。

――そうなんですね(笑)。

井上:あんまり宅録環境を豪華にしてないですね。パソコンがノートパソコンからiMacになって、インターフェースはMIDIの打ち込みだけいまだに継続してFocusriteを使って、オーディオとマイク録り、ギターとかとマイクの歌録りだけはApolloを使っています。ちょっとグレードは上がったかなって。

――Apolloはだいぶじゃないですか(笑)。

井上:そうですね。あ、でもいろいろ買いましたね確かに。プラグインとかも新しく買ったりはしてたんで。多少はアップデートされてるんですけど。すごいマイクを買い換えてええやつにしたとかラックを使ってとかは全然してないんで。できるだけミニマムな環境でどれだけ作れるかみたいなのをしてますね。

――プリプロダクションじゃないですけど、本当にメンバーに配るデモが伝えたいことが作れればいいやみたいな感覚での環境っていうことですね。ちなみにDAWは以前、Logic使ってるっていってたのはいまだ変わらず。

井上:今もLogicです。

――次に「Your Song」だけピックアップして聞かせていただきたいんですけれども、「Your Song」のレコーディングの時にみなさん使った楽器とかをお伺いしたいなと思っていて。

広瀬:ヴィンテージ・プレシジョン・ベース。フェンダー。どこまで言います?アンプとかまで。

――そうですね。アンプも聞きたいです。

広瀬:ヴィンテージ・AMPEG SVTですね。

――そこはヴィンテージの方が音がいいって感じですかね?

広瀬:いつも使ってるのがそれやったんでそれが使いやすいなっていう。ベースの本体はヴィンテージじゃないと納得いく鳴りが出ないなって思って。

――服部さんギターは。

服部:この曲はいつも通りの自分の感じで。ジェイムス・タイラーのストラトモデルがギターで、アンプはメサブギーのレクチファイアだったと思いますね。これぞSHE’Sみたいな感じやったんで、いつも通りの音で行こうとなって。

井上:重ねであれ使ってなかった?ミュージックマン。

服部:使ったかな?サビとかでも2本鳴ってたりするんで、それで片方はミュージックマンのアクシス使って、片方はジェイムス・タイラーのストラト使ってみたいなのがありましたね。

――木村さんドラムは?

木村:僕もSHE’Sらしいサウンドを意識したんで、自分のセットでDW JAZZシリーズですね。

――では井上さん最後。

井上:スタジオにあるヤマハのグランドピアノ、CP7かな。それを使いましたね。

――グランドとアップライトと全然感覚が違います?

井上:全然違いますね。僕はアップライトでレコーディングしたこと1回もないくて、毎回グランドですね。グランドで弾いてマイクの録り方によってアップライトっぽくしてくださいっていう注文はするんですけど。基本的には全部グランドで弾いて。マイク録りとあとは編集というか、エフェクトかけてアップライトっぽくするみたいな作業はたまにありますね。

――今伺った感じで使ってる楽器だったりとかっていうのもSHE’Sっぽいなと個人的には思っていて。みなさん本当に好きなアーティストも趣味がバラバラじゃないですかっていうのがうまく奇跡的に融合してるんだなって今の聞いてて思うんですけど。共通でこのバンドかっこいいよねみたいな話になることってメンバー間であったりするんですか。

広瀬:The 1975。

井上:The 1975はライブ見たの2人だけかも。2人見てないもんな。一緒にライブ行ったりしたのは、Bruno Marsぐらいかも。

――Bruno Marsって出ましたけど個人的にBruno Marsっぽさを今回の3曲から私感じたんですけど。

広瀬:逆に。どこから?

――今までの「Now&Then」までで聴いていたSHE’Sってすごくいい意味でイギリスの音楽に影響を受けた洋楽っぽい邦楽っていうのがあったのが、今回のこの配信されてる3曲って「Masquerade」から始まって、3曲ともより洋楽っぽさというか洋楽の今のメインストリームっぽさが凄く音に出てるなって個人的に感じて。そこら辺に意識の変化とかあったのかなって聞きたいとは思ってたんです、作曲の上での。

井上:特に変化はしていないかな。「Now&Then」自体もSHE’Sの特徴として洋楽ライクなみたいなところがあると思うんですけど、単純に自分が普段洋楽ばっかり聴いてて、生きてきた中で自然と耳に入ってきた洋楽の血が影響されてると思うし、曲書くときは自然と影響はされているとは思います。ただ今回は特別洋楽っぽくしようみたいなのはなかったです。単純に今やりたいことをやって行こうと。以前からアイリッシュのテイストを取り入れたかったけど後回しにしていて、今回やってみようかなと思ったて出来たのが「Masquerade」やったし。ファルセットメインでバラード作りたいなと思ったのが「Letter」やったりとか。なんかほんまに自然に作りたい曲が生まれただけって感じです。それがBruno Marsみたいなメロディの使い方とかで感じられたなら僕にとってはいいことなのかなって思います。

――メロディもそうだし、私が一番感じたのはリズムの跳ね感が、前までだとイギリスっぽいっていうか。後ろのりでベタッとした感じのかっこよさみたいなリズム感がSHE’Sからは感じられていたのが、今回アメリカっぽいなと思っていて、メロディラインもそうですし、さっき言ったリズムの跳ね感とかもそうですし、最初聴いた時にBruno Marsっぽいって思ったんですよね。なんかそこに変化があったのかなって思って聞いたんです。今、この3曲リピートでずっと聴いてるんですけど、本当かっこいいなと思って。
今回の「Tricolor EP」ですけれども、シングルとしては1年ぶりになるんですが、みなさんの中では1年ぶりにニューシングルをリリースするんだみたいな感じで、結構間空いたなとかそういう気持ちはありますか。

一同:全くないですね(笑)。

――自然とただ作っていって自然と気づいたら1年空いたんだみたいな雰囲気。

井上:アルバム作って出して、ツアーして終わって、制作して、レコーディングして、これを出してたんで。あんまりないよね。

――1年ぶりになるので、シングルのリリースタイミングとしたら結構間が空いたのかなという印象は受けていたのですが、ただ全然意識がなかったっていうことですね。「Masquerade」、「Letter」、「Your Song」と3曲とも人との距離感であったりとか、自分の内面に入り込むことであったりとか、見栄だったりとか、もっと素の自分でいていいんだよみたいな感じだったりとか、すごく人間の本質的なところに迫るような楽曲が集まった3曲だなって感じているんですけれど、この詩を書いていく上でそういうモードだったみたいなものは井上さんの中であるんでしょうか。

井上:シングルを書くにあたってというよりは、次のアルバムの楽曲制作の中でテーマとして「心」について書こうと思ったのがきっかけやったんです。

――結構内面というふうな感じで。

井上:はい、そうですね。

――結果的にいいなって思うのは、内面を見ていくとどうしたって人間なんて綺麗な心の部分もあるし、汚い部分もあるしっていうところで書いていっていらっしゃるんですけど、最後やっぱりすごい救われるというか、結果的に「君は君でいいんだよ」的な肯定感がどの曲にもあるんでそこって重要なのかなって思ったんですけどそこら辺は?

井上:自分の思ってることなんですかね。人の生き方を否定するような音楽にはしたくないなとは思うんで。間違いはあれど自分を認めてもらいつつ違う方向に行けるように。こういう選択肢もあるんだよっていうのを提示できたらなというのは基本的には思うんで。生き方の幅が広がるような歌詞というか言葉を渡したいなとは思いますね。

――それでは、今回の「Tricolor EP」及び最新楽曲の「Your Song」について、聴いてくれるリスナーの方に対して、まずは「Your Song」のメッセージをいただきたいなと思うんですけれども。

井上:「Your Song」はそうですね。あなたの歌です。
楽しい時も悲しい時もつらい時も、なにかを乗り越える時に聴く音楽ってあると思うんですけど、そういう曲を知ってれば人生ってちょっと楽になったりするもんやと思うんです。そういう歌になればいいなと思うし、そういう歌をどんどん見つけていって口ずさみながらお互い頑張って生きて行こうねっていう歌にしてるんで、それが伝われば嬉しいなと思います。

――次で最後でなるんですが、12月4日に5thシングル「Tricolor EP」がリリースされます。Maroon 5のカバーも含めて4曲入の、この「Tricolor EP」というシングルを聴いてくれる方に対して何かメッセージを最後いただけますでしょうか。

井上:表情の違う3曲プラス新しい試みであるカバー。カバーに関してはどんだけSHE’S感が出てんねやって楽しみにしながら聴いて欲しいです。客観的に聴いても、これがSHE’Sなんやなって思える4曲入りになってるんで、「Masquerade」みたいな挑戦的な曲もありつつ、「Letter」なんかは昔から変わらないSHE’Sらしさやと思うんで、安心して楽しめる1枚なんかなと思います。。なんの心配もなく聴いて、あぁいいなって単純に思える楽曲が揃ってるんで楽しみにして欲しいですね。

――ありがとうございます。それでは本日は以上になります。

一同:はい、ありがとうございました。

photo by 尾方里菜

Kohei Murata

Kohei Murata編集長・ライター

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バンド活動を通して、自分の音楽を世界に発信する事を志しながら、同時に仕事での独立を目指して様々な業種を経験する。バンドでは日本のみならず台湾でも活動を行い、台湾でのアルバム2枚のリリースや大型野外フェスティバルへの出演も果たす。
その後、様々な仕事を経験し2015年独立。
現在は音楽メディアOptimanotesの編集長兼ライターとして、記事の執筆をしている。

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