「どこでもいい。さぁ、行こうか。」 Vol.24 – 2回目の成人

20歳の成人式の日、僕は深夜のコンビニのバイトをしていました。
僕は「ただ20年生きてきたってだけで大人なんて呼べるのか?」という気持ちが強くて成人式には出ませんでした。

家賃が2万円台の風呂なしの古いアパート。食生活はバイト先のコンビニの余りもの。
店長の発注が神業すぎて廃棄が全然でない日もありました。そんな時は冷凍食パンを食べていました。
「店長、ハンバーグ弁当とシュークリームをミスって100個くらい発注しないかな」なんて日々思っていました。

冷凍庫臭いパンを食べながら
「俺は何者だ?俺は何になるんだ?何になりたいんだ?何で生きているんだ?」
と自問自答を繰り返していた思い出があります。

だけど貧乏でも心は充実していました。
若かった自分にはやりたい事が沢山ありすぎたんです。美容師もカメラマンもデザインもスタイリストもやりたい。「いつか何かで大物になるんだ」と息巻いてた気がします。

それまでの友人とはすべて連絡を絶ち完全な一匹狼になりました。なんででしょうね。不思議です。
1人になりたかったのか。それとも単に友達が少なかったのか。

その当時は漫画の初期のウシジマくんの世界観によく似た生活を送っていました。
金を手に入れる為に色々な仕事に手を出しました。深夜に1人新宿、池袋、渋谷に出没し始発でまたアパートに戻るという生活を繰り返しておりました。




漠然と「俺は他の人間とは違うんだ!」なんて思っていました。

けど最近気づきました。

元からこの世の人間はすべて違う 

個性的なんて言葉は「他より目立つ」って事なだけで上辺だけのものがほとんど。
一度腹割ってお話をしてみなければその人の本質は見えやしないということを知りました。

若さってのは驚くほど恥を知らないもんです。自分がいつも正しくて、自分勝手で、負けるのが大嫌いで、必要以上に背伸びをしてしまって。

けどそれでいいんだと思います。

今日に至るまで僕はずっと恥をかいてきました。
周りから見れば失敗ばかりしている人生でした。

今年は2度目の成人ですが胸を張ってこう言います。

今のところ我が人生一片の悔いなし。

ご成長、ありがとうございました。

【Yellow Studs MV 汚い虹】

野村 太一

野村 太一Yellow Studs(Vo.Key)、音楽制作、web制作、デザイナー、ナレーター

投稿者の過去記事

18歳で上京。美容専門学校に入学するも途中で退学。家賃29000円の風呂なしアパートやら転々としつつ中野に腰を据える。
数々のバイトで食いつないできたが、30歳で晴れてバンドやら何やらで生計を立てることになる。
社会人経験ゼロのダメ人間。

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