村田悠生「いざイグニッション!」 Vol.24 – テネット 難解と言われる作品だが、実は勝手に難解だと思い込んでるだけかもしれない

観客は今の映画に安心し慣れ過ぎていると思う。彼らは自分の聞いてるもの、観ているもの全てを信じる…私はそれをかき乱したい

クリストファー・ノーランのありがたーいお言葉。
映画好きなら彼の作品を絶対知っているだろうというくらいの名作メイカーですね。
CGを使わずに実際に撮るという、旅客機の破壊やビル一棟の爆破など常軌を逸した演出を、
実際の映像で描くというすさまじい人でもありますね。
とは言えクリス…なんだって?だれやねん走れや。
って感じで全然知らない人もいらっしゃるでしょう。
有名どころなら「インターステラー」とか「ダークナイト」とかとか?
個人的には「メメント」「インソムニア」辺りを推したいがまあ知名度はそこまであるわけじゃないから、
一般的には最初の2作品を例に挙げたほうが良いかもしれないね。

っということで観てきましたよ「テネット」
色々レッスンやらなんやらでまとまった時間が取れなくてね、ようやく見てきた次第です。
「難解」「難しい」「1度で理解できない」等々言われていましたね。
せっかくなので前情報やネタバレは見ずに知識のない状態で観たんだけど、
みんな結構自分から難解になるような見方してしまっているんじゃないか?と思いましたね。
結構単純なお話だった気がするんですよ?面白かったさすがノーラン。

という訳でじゃあ村田さんよ~難解じゃなかったってんなら説明いてみなさいよ!
と言われてしまいそうなんだけどさ、これってちゃんと作品内で説明してくれているよね?
確かにエントロピーの減少について、より具体的な説明はないけど、
でもあったとしてそれって必要なのかな?とも正直思っています。

要は、
未来の人がエントロピーを減少させる装置を作ったよ!
エントロピー減少したら逆行現象が起きるんだよ!
いま世界の危機だからそれうまく使って世界救おうよ!
って言っているのであって、それに対してそうなんだそりゃ大変だ!一体どうやって戦えばいいんだい?
っていう気持ちで見ていればいいのです。そんなに深く考えないでもいいんですよ。

いやいやそんな薄っぺらい話じゃないよ、もっと考察しないとだめだよ。
というお声も聞こえてきそうなんですけどね。
とりあえず村田悠生の考えとしてはそれは個人の楽しみ方で、皆様ご自由にどうぞという気持ちなんですよ。

例えば
ドラえもんが未来からのび太君助けに来たよ。
どうして机につながったの?
どうやって未来からきたの?
ドラえもんってどうやって動いてるの?
ってそんなことイチイチ考えないでしょ?

バックトゥザフューチャーも
ターミネーターも
アヴェンジャーズ/エンドゲームも
みんな過去や未来に行って戦っていましたが、なんでタイムトラベルできるんです??
ってそこに言及ってしないじゃないですか。
それってなぜかというと僕ら見てる側がどんなに考えても理解できないし、
調べれば調べるほどに今の技術ではタイムトラベルは「無理」だと思ってしまうことだから、
あくまでSFで、「なぜ?」を考えること自体野暮なんだと理解しているからなんだと思うんですね。
自ら「夢」を壊したくないじゃないですか。

でもここにきて「テネット」はなんでそんなことができるんですか???と考察が始まってしまう。
原因として「エントロピー」というもっともらしい実際に存在する言葉を使って現象を説明しているからなんですよね。
今は簡単にいろいろなことを調べられる世の中なので、それを調べてみようということなんだろうけど、SFを見る上でとても危うい行為でもあると思うんです。

純粋にエントロピーってなに?勉強したいと思って調べるなら全然いいんですよ。
映画っていうのは歴史や科学に興味を持って、将来素敵な人物になるきっかけを与えるものなので、そういう物のとらえ方はとても大事です。
でも「テネット」という映画の謎を解こうとしてエントロピーを調べてしまうと、いずれどうしようも無い「矛盾」にぶつかります。
エントロピーを調べて詳しくなればなるほどに「テネット」の演出の部分を浮き彫りにしてしまうんですね。
だってエントロピーでタイムトラベルなんて現時点でできないんですもん。熱の逆光でモノが冷えることもないし、傷が治ることもない。
あくまでノーランの脚本、演出の上に成り立った出来事なんです。

なのでこの「テネット」っていう作品は、単純に「未来の人と逆行を使いながら世界を救う」っていうテーマをしっかり覚えておけば、とても楽しめる作品になっていたと思います。

僕はノーランじゃないのでこの映画の答えとかそういうのはわかりませんが、今までのノーランの作品にの集大成といえる作品なんじゃないかなと思います。
3時間を感じさせないテンポのいいカット割と、ノンストップな映像はさすがの一言でした。
たしかにちょっとカット割り多いかなって気もしましたけどね。
映画見慣れていない人だとちょっとついていけないかもしれないくらいバンバンとカットが変わっていきます。

映画見慣れていないってどういうこと?ってよく聞かれるんですけど、簡単に説明すると、漫画や新聞があるじゃないですか。
漫画読みなれてない人って、漫画のコマ割りをみても一瞬「どういう流れで読めばいいんだろう?」ってなるんですよね。
新聞読みなれてない人も、新聞の独特な改行に「あれ次どこから読むんだろう?」ってなるんです。

それと同じで、映画見慣れていないと、場面が飛んだ時に「ん?これは今どこなんだ?」ってなって置いてけぼりになってしまうことがあるんです。
確かに雑な映画もあるので、どんなに映画見慣れていてもどういうカット割りやねんって思う作品はあるんですけどね、でもノーランは今どのシーンですよっていうのを映像内で視覚的に説明してくれているので、ちゃんとわかる仕組みになっている。
そこも意識して観てみると、とても楽しめるんじゃないですかね。

あとは随所に伏線が散らばっていて、見事に回収していくので、映画を見終わった後に改めて、どういうことになっていたのかを再確認するためにリピートしたいと思いましたね。
その時はネット配信始まってとかで十分ですけどね。

という訳で「テネット」の話していきましたけど、結構「テネット」の考察とか解説のサイトって沢山あって、ふむふむなるほどねーと感心しながら読んでるんですよ。
みんなすげー頭いいなぁとか思いながらね。いやマジで。

のでここで考察とか書いても、まあ二番煎じ三番煎じで面白くないじゃないですか、なのでここでは「テネット」を見て、タイムトラベル的なサスペンスドラマに興味を持った人に、ほかにこんな作品ありますよってお勧めしてみてもいいかなぁと思いました。
という訳で最後にオススメ作品をご紹介します。

デジャブ

デンゼル・ワシントン主演のSFサスペンスです。
個人的にはラストがあまり納得できない作品ではあるのですがとても面白い作品でした。
U-NEXTとかアマゾンで見れるんじゃないかな?ぜひぜひ

村田悠生

村田悠生コラムニスト(タレント)

投稿者の過去記事

劇団東京乾電池を経て現在フリーで活動中
俳優業、声優業、ユーチューバーなど幅広く活動をしています。現在は個人事務所設立を目指して躍進中。
ゆうき13号名義でYouTubeで動画配信中。

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